MCAP-CRモデルの補足(2)

昨日のエントリで、省略した部分について少しコメントしたいと思います。
ひとつの空気室に複数のダクトを付けても、バスレフのチューニング周波数はひとつしかできません。
このことは、長岡先生の著書にも書かれていますが、計算方法は紹介されていません。
私も以前に確認したことはありますが、レポートとしてまとめてはいませんでした。
そこで、簡単に書きます。詳細はあとで、PDFで書いてアップしたいと思います。
運動方程式の導き方は、昨日のエントリにあるリンクをご参照ください。

各ダクトの断面積と長さを、それぞれ、a1、l1、a2、l2とします。
また、ダクトに含まれる空気の有効質量をそれぞれm1、m2。ばね定数をk1、k2とします。
すると運動方程式は、下記のようになります。
a0246407_18065765.png
この運動方程式の固有値は、次式を解いて得ます。

a0246407_18044356.png
2×2の行列式なので、簡単に解くことができます。
固有値λがない定数の項はゼロになるので、固有値はひとつになります。
a0246407_18042811.png
この固有値から共振周波数(チューニング周波数)を求めると下記のようになります。

a0246407_18031125.png
ここで、γは空気の比熱比、Pは大気圧、V0は空気室の容量、ρは空気の密度、πは、円周率です。
以上は、ダクトが2つあっても意味がない、という理由を数式で示しただけのもので、実用性が全く無いので、その程度の意味にとってください。
ダクトが3本以上ある場合も同様ですが、それを簡単に説明すると下記のようになるでしょう。
(1)2本ダクトの式を解きます
(2)等価の1本のダクトに統合します
(3)ダクトを1本加えます
(4)2本ダクトの式を解きます
(5)等価の1本のダクトに統合します
以上を繰り返せば、何本あっても同じことが示されます。

ひとつのチャンバーに複数ダクトってやっぱり意味ないですね。
無駄なので、エネルギを使うのはやめましょう。




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Commented by kaneya at 2017-05-07 20:19 x
他人事ながら、むやみに敵を作るような記事はあまり書かないほうがいいのではと心配になります。

JSP方式という方式がありますが、たしかに強調周波数の計算についてはおっしゃるとおりです。

でも、シングルバスレフの箱よりも容量を大きくすることができ、より低音を狙える(低域にくぼみができにくい)方式になっていると感じます。

個人的には、細いダクトによる複数化は、スリットダクトのようにバスレフに制動をかけている可能性を感じます。

長さの違うダクトの複数化は、バスレフダクトの管共鳴の分散が狙えるかもしれないと考えます。

枝葉末節だと言われそうですが。
Commented by mcap-cr at 2017-05-07 21:40
全然理解されていなのが悲しいです
ダクトの面積も長さも違う話をしています
式がわからないのでしょうか
jspとは全く違う話です
ちゃんと読んでからコメントください
Commented by uta at 2017-05-08 01:26 x
わかりやすく簡潔にありがとうございました。
Commented by kaneya at 2017-05-08 06:38 x
2種類のダクトを使ってもFdがひとつなのは理解しています。

ただ、だからといって、

>ひとつのチャンバーに複数ダクトってやっぱり意味ないですね。
>無駄なので、エネルギを使うのはやめましょう。
と言い切るは、敵を作りそうだということを心配しただけです。前回のコメントはその思いで書きました。

「複数ダクトを使っても、空気室がひとつならFdはひとつになることを説明しました。」で終わって、「無駄なので云々」がなかったら何も文句はつけません。
Commented by mcap-cr at 2017-05-08 07:41
> utaさん
何かご不明な点がありましたらご質問ください。

> kaneyaさん
ご自身のひとつまえのコメントをもう一度ご覧ください。
なお、本件については、これ以上は別のエントリー記事にしたいと思います。
by mcap-cr | 2017-05-07 18:28 | 科学 | Trackback | Comments(5)

工学オーディオに取組むオカルト嫌いです。


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