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カテゴリ:コンサート( 8 )

モーニングコンサート

本日は、東京文化会館小ホールで行われたモーニングコンサートに行くことができました。
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モーニングコンサートは、東京音楽コンクールの過去の入賞者の出演が主流のようです。
今回は、清水勇磨さんのバリトンでした。
清水勇磨さんは、このブログの過去記事にも何度も登場しています。
将来有望な、バリトン歌手です。
実は、バリトンの陰に隠れて目立たないのですが、歌手にはピアノ伴奏という隠れた立役者がいます。
今回は、なんと、藤川志保さんのピアノでした。
入場券には記載されていないので、分かりませんでしたが、藤川さんは、清水勇磨さんの初めてのリサイタルでも共演しています。
清水勇磨さん、初めてのバリトンリサイタル!ピアノも凄かった!
このときは、清水さんのバリトンもさることながら、藤川さんのピアノが圧倒的でした。
ピアノがこんなに凄いんだ、と感じたのは、そのときが初めてでした。
今回は、この偉大な二人による共演で、ダブルに得した感じです。
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曲目は、
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となっています。
途中から、清水さん直々の解説を聞くことができました。
最初の演目である、作者不詳の『あの愛らしく美しい瞳』は、とても難しい演目なのだそうです。
派手な曲ではなく、わかりやすいメロディーというのがいちばん難しいのだそうです。
その演目を必ずプログラムに入れる理由は、『練習しなければならないから』というところがいかにも謙虚な清水さんです。
最初は、曲目のせいか、緊張のせいもあってか、朗々とした感じではありませんでしたが、4曲目の『落葉松』からは、ピアノも全開です。
客席からは、"Bravo!"という声もかかっていましたが、私の心の中では、"Brava!"と叫んでいました。
二人で演奏してるのだから、"Bravi!"だろう、とツッコミが入りそうです。
"Bravo!"は、ひとりの男性に対し、"Brava!"は、ひとりの女性に対して使います。
イタリア語では、男複数とか男女複数の場合は"Bravi!"、女性複数の場合は、"Brave!"といわなければなりません。
みんなで、"Bravi!"を叫ばなければならないのですが、"Bravo!"だったので、私は心の中で、"Brava!"だったわけです。
それだけ、ピアノも凄かったと感じました。
藤川さんのピアノは、歌唱を引き立てるし、曲が始まったときの期待感を盛り上げてくれます。
それに、また、音が素晴らしいのです。
まさに、"Brava!"だったわけです。

ちょっと気になったのは、清水さんが自己紹介をしたときで、自分の名前だけ言いました。
緊張で忘れていたのかもしれませんが、伴奏者も紹介したほうが格好いいぞ!と思いました。

それにしても、今回もいいコンサートでした。



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by mcap-cr | 2017-02-14 22:15 | コンサート | Trackback | Comments(0)
2017年1月22日(日)モーツァルト記念合唱団の第26回定期演奏会を聞きに行きました。
場所は墨田トリフォニーホール。初めてのホールです。
何故このコンサートを聴きに行くことになったかというと、学生時代の友人からの年賀状にこのコンサートの合唱で出演すると情報があったからです。
彼も私と同じく工学部、造船学科というマイナーな学科の卒業です。
私は金属鉱業の会社に入りましたが、彼は造船所(ひょっとしたら製鉄部門かもしれませんが)に行きました。
歌唱が得意というのは聴いたことがあったかもしれませんがすっかり忘れていました。
彼は、残念なことに目の病にかかっておりもう殆ど見えません。
そんな訳で、造船所は退職しており、現在はマッサージの仕事をしているそうです。
趣味のアマチュア合唱団の発表会かな、と考えていましたが、実際に行ってみると、立派なコンサートでした。
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楽屋に押しかけて話をしようかとか考えていましたが、そんな感じではありません。
全自由席なので、いい席を探しましたが、空きが多いのは、後ろの方でした。
それで、向かって右側奥の後ろから5~6列目を確保しました。
演奏開始前に、突然指揮者がステージに現れて、曲目解説をはじめました。
ロ短調というのは、歌唱の音域を最も広く使える調だそうです。
そんなことは考えたこともありませんでした。
恥ずかしながら聴いても何調かわからないほどの不勉強です。
その後、バッハとこの曲について解説してくれました。
バッハは子だくさんで、生活費がかかるので、専属のプロテスタント教会に5年も給与アップをお願いしたのが聞き入れてもらえませんでした。
そこで、カトリックの教会に雇ってもらうべく、選帝侯にこのロ短調の最初の部分を献呈したということです。
後半は晩年に付け加えたので、この時点では半分だけです。
しかし、雇ってもらうことができず、結局自由な作曲スタイルに移行していったとのことです。
晩年になって、何か後世に残る曲を作りたいということで、このミサ曲の後半部分を作ったということでした。

さて、墨田トリフォニーホールは、いままで経験したホールと感じが変わっていて、縦に細長く、横方向の座席はあまりありません。
二階席と三階席の両袖は細長いスペースで、ステージの脇まで続いています。
二、三階席の両袖が前方に向けて下がっているだけでなく、壁の形状も真っ直ぐではないので、水平感覚が狂います。
全体は広くないので、後ろの方でも良い音で聞こえました。

さて、出演者は、というと、
東京音楽コンクールで活躍した澤江さんと駒田さんが出演しています!
第11回東京音楽コンクールで最高位の二位(って何だよ!)でした。
おかげで、当時の優勝者コンサートで聞くことができず文句ブーブーでしたが、こんなところで再び聴けるとはラッキー!
駒田さんは、同じ第11回の二次予選で残念ながら敗退してしまいましたが、ファウストの『門出を前に』は見事でした。
東京音楽コンクール第11回二次予選
同決勝
駒田さんは、第83回日本音楽コンクール(歌曲)第一位だったそうです。
おめでとうござってました(過去完了みたいな表現は日本語にないなあ)。

合唱団の公演なので、合唱がメインですが、あまり馴染みのない曲なので、肝心の演奏が良いのか最初はよくわかりませんでしたが、段々引き込まれていきました。
オーケストラも古楽器みたいなものの演奏が大変そうでしたが、段々と調子が上がってきました。
曲が長いので、途中で休憩が入りました。
ここで、前のほうに移動しました。
向かって右側で、前から5~6列目でした。
今度は、演奏の立体音響に包まれました。
左右と奥行きだけではなく、上下もあります。
演奏さえも全然違って聞こえます。
この席に座ると、ステージを見上げる感じで、自分の後方が下がっているように見えます。
ステージから、合唱団が落ちてきそうな、そんな風に感じられました。
変わった座席配置だな、と思っていましたが、出るときに確認すると、客席は斜めではなく水平のようです。
デザインで混乱していたみたいです。

今日は、思いがけず、良い演奏会を聞きことができました。
友人のI君の声は分離して聞くことができませんでしたが、しっかりと合唱を担っていたのでしょう。
今後も活躍して下さい。



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by mcap-cr | 2017-01-22 19:25 | コンサート | Trackback | Comments(0)
今日は、東京文化会館で東京音楽コンクールの優勝者コンサートがありました。

東京音楽コンクールにはこのところ毎年足を運んでいます。
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特に声楽部門が好きで、もう中毒状態です。
今日のコンサートは昨年に行われたコンクールでの最高位の入賞者を集めたものでした。
しかし、実は、あまり気乗りがしていなかったのですが、ずっと前にチケットを購入していたので、とりあえず足を運びました。
なぜ、気乗りがしていなかったかというと、過去の記事のとおりです。

決勝
二次予選

出場者が素晴らしく、こちらもファンになって応援していたのに、残念な結果なのでした。
まるで、離陸前にマンホールに引っかかって飛べなくなった戦闘機のパイロットの気分です。

演奏会のほうは、最初は、チューバの木村こう(左が『白』で右が『告』という字ですが、Windowsで漢字が出てこない)一さんです。
クーツィールのチューバと弦楽オーケストラのための小協奏曲、という曲です。
チューバという楽器はオーケストラではいい役どころですが、ソロは馴染みがありません。
曲も聞いたことが無いもので、別なことを考えているうちに終わってしまいました。

次は、声楽で、バリトンのアン・ジョンミンさんです。
以前の記事に書いた通りで、別な人を聞きたかったのであまり気が乗らないうちに終わってしまいました。

最後は、ピアノのチョン・キュビンさんです。
ベートーベンのピアノ協奏曲の中から何と!第三番を選びました。
ベートーベンのピアノは、第五番が有名ですが、私は、第三番のほうが名曲に感じます。
番号だけでなく名前が付いているほうが有り難いように感じるのかもしれませんが、長年いろいろな曲を聴いてきて、名前の有無と曲の良さとは関係ないと思っています。
生で聴いてみたかった第三番です。
第一音から驚きでした。
ピアノの旋律が美しい!
こんなにはっきり、くっきりと旋律を聞かせるなんて、只者ではありません。
演奏姿も格好いい!
カデンツアは、私が聴いていた録音とは違うもので、新鮮な印象を与えてくれました。
また、カデンツアの始まりから終わりになる継ぎ目の部分を聴いて、ソフトウェアのユーザーサブルーチンインターフェースみたいにうまくできているなと感心してしまいました。
第2楽章は、まさに、心の落ち着いた状態を与えてくれました。
第3楽章までかじりついて聴いてしまいました。
ピアノ部門の予選、決勝戦には足を運びませんでしたが、これだったらもう納得です。
演奏後に、演奏を支えてくれた指揮者とオーケストラに何度もお辞儀をして感謝の意を示してから客席を向きました。
こういう礼儀正しい人はなかなかいません。
独奏者はつい自分中心に考えてしまうかもしれませんが、こうでなければならないと思います。
そのあとで、客席にも深々とお辞儀してくれました。
まさにブラボーです。
今後の活躍に期待がもてます。
最後にインタビューがありました。
通訳のマイクに頭をゴン、『上手な演奏者になりたいです』と会場を笑わせてくれました。
また、演奏中の堂々とした立ち居振る舞いと、その後の控えめな振る舞いの落差も印象的でした。

溝にハマって飛べなくなった戦闘機が、最後には飛び立てた気分でした。



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by mcap-cr | 2017-01-09 19:21 | コンサート | Trackback | Comments(0)
昨日は、ゲルギエフ指揮のマリインスキー劇場の公演に行きました。
演目は、『エフゲニ・オネーギン』です。
スピーカー再生技術研究会のオフ会が一回スケジュール変更になったのは、この予定を忘れていたためでした。
申し訳ございませんでした。。。

今回、なぜ、決して安くないこの講演会のチケットを買ったのかというと、理由がふたつありました。

最初の理由は、かつて、エフゲニ・オネーギンを聴いて感動したからでした。
このことは、日記のアーカイブ(英国ロイヤル・オペラとナショナルオペラ)に書きました。
English National Opera (ENO)は、国際的にはローカルな歌劇場で、知っている人は少いのではないかと思います。
ENOは、クラシック音楽に親しみを持ってもらうことを狙ったらしく、オペラを英語で演奏します。
英語を母国語にする人にとって、イタリア語やドイツ語なんか簡単じゃないかと思うのですが、そうでもないようです。
このローカルなENOがいいほうに期待を裏切ってくれて、この『エフゲニ・オネーギン』という作品がまさに名曲だと印象づけてくれました。

もう二つ目の理由は、清水勇磨さんリサイタルの後日談のとおりでした。

期待を胸に膨らませながら、聴きました。
座席はS席で、2回の正面、舞台に向かって右側最前列。以前はこういう席は買えませんでしたが、バブル崩壊後は、手が届くところに近づいてきています。
それでも高いですが。
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始まってみると、たしかに、マリインスキー劇場は上手い。
歌手のレベルも高いし、オーケストラの響きもいいです。
しかし、しかしです。
『ああ、やっぱりエフゲニ・オネーギンはいい曲だった』感がありません。
特に第一幕は激しく退屈でした。
この差はいったい何なんだろうか。

まずは、座席の差があります。
ENOは舞台に極めて近い三列目でした。
出演者の息遣いが聞こえてくるような。

それと、雰囲気の差があります。
ENOを聴いたときは、ロンドンのホテルに泊まり、そこから観光に回って、うきうきの気分で鑑賞に臨みました。
今回は、家から地下鉄で、食事も軽く。。。

しかし、高名なゲルギエフ&マリインスキー劇場、ローカルなENOの差が大きいはずです。
チケット代もまるで違います。
今回は43,200円、ENOは95ポンド(物価の高いロンドン(東京の二倍以上?)で)です。

舞台だって、今回の演出のほうがずっとお金がかかっていたと思います。

何とも結論がなくすっきりとしませんが、なんとなく分かったことがあります。
『金額じゃない』
『ブランドじゃない』
このことは、コンクールを聴きに行くようになって気付いたことです。
オーディオと同じなのでした。

予断を取り去って臨むことが重要なようです。
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by mcap-cr | 2016-10-16 10:27 | コンサート | Trackback | Comments(0)
昨日は、二期会のオペラ『イル・トロヴァトーレ』の上演を鑑賞しました。
清水勇磨さんリサイタルの後日談
に書いた通り、杉浦大さんの出演を知ったのがきっかけです。

公演は最終日。
巨大な東京文化会館がかなり混雑していました。
混雑とは言っても、カスっぱのS席などは売れ残っていました。
日本の公演は、S席率が高いので、同じ値段の席でも雲泥の差があります。
ですから、よく知っている人はカスっぱのS席なんか買いません。
こういう売り方はなんとかしてほしいものだと思います。
いまやコンピュータ管理しているのだから、分類をA~Z席まで増やすとか、
一席ずつ価格を変えるくらいのことは簡単なことです。
そういう売り方をすれば、入場者が増えて、売上は増になるはずです。

さて、キャストは下記のとおりです。

21日(日)
指揮アンドレア・バッティストーニ
レオノーラ松井敦子※
マンリーコ小原啓楼
ルーナ伯爵成田博之
アズチェーナ中島郁子
フェルランド清水那由太
イネス 杣友惠子
ルイス 大野光彦
老ジプシー 杉浦隆大
使者 前川健生

指揮はイタリアの若手、アンドレア・バッティストーニ。
ダイナミックですが、じっくり聴かせるところはじっくりと演奏します。
歌手に向かって指揮棒を振る姿が印象的でした。
主役のレオノーラは、代役でしたが、みなさん実力は、なかなかのものでした。

前から12列目、ステージに向かって左側のいい席でした。
イル・トロヴァトーレは、ジプシーの復讐のような物語です。
火刑に処されたジプシーの娘が、火刑に処した伯爵の子をさらい、育て、最後は、その子(マンリーコ)が、兄(ルーナ)に殺されてしまう話です。
その過程に、マンリーコがレオノーラと恋に落ち、レオノーラをルーナが恋し、最後は、レオノーラは自殺、マンリーコは処刑され、処刑したマンリーコの兄は、弟を処刑したことを知って愕然とする。そこで、ジプシーの復讐が終わる。
という難しい話です。
いまだに話の内容はよく分かりません。

それはさておいて、今回は、《パルマ王立歌劇場とヴェネツィア・フェニーチェ劇場との提携公演》で、味のある舞台でした。
東京文化会館が大きすぎるので、ヨーロッパの劇場で聴くよりは超えの通りは悪いのですが、それでも、本場と変わらぬ熱演でした。
杉浦さんは、というと、目の悪い私には、いつ出たか分からないくらいの出番でした。
5秒くらいの独唱でしたが、そういう役どころも重要なことです。
近い将来に花形の役どころを演じてほしいと思います。

今後の、公演は要チェックです。
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by mcap-cr | 2016-02-22 18:40 | コンサート | Trackback | Comments(0)
1月24日(日)に、清水勇磨さんのバリトンリサイタルが、東京文化会館少ホールでありました。
清水さんについては、すでに何度もこのブログに書いていますが、昨年の、東京音楽コンクール声楽部門の優勝者です。
器楽部門の優勝者には、十台の若い方が多くいますが、声楽部門には、もう少し熟練が要るようです。
清水さんは、昨年の優勝者で、今年は30になるくらいで、器楽部門の優勝者より少し年代が上ですが、若さに加えて円熟さに磨きをかけつつある途中です。
先週には、一昨年前の優勝者、同じくバリトンの岡昭宏さんのモーニングコンサートを聴くことができました。
岡さんは、清水さんよりも更に年齢が上で、同じように円熟さを増している最中です。
年初に東京文化会館大ホールで催された、昨年の東京音楽コンクール優勝者コンサートには、清水さんも晴れの舞台を飾りましたが、女房が都合で行けなかったので、そのときは、母と一緒に行きました。
そのときも清水さんは素晴らしい歌唱を披露してくれました。

前置きが長くなりましたが、清水さんのリサイタル、入りは、残念がら満員御礼とはいかず、二割くらいだったでしょうか。
折角の素晴らしいリサイタルだったのに残念でした。

今回は、清水さんのほぼ真正面の前から三列目で聴きました。
東京文化会館小ホールは、席のとり方が良く、どの席で聞いてもそれなりに良い条件で聴けるのですが、今回は、最初のほうに並んだので、こういう席を確保することができました。
じっくり聞くのならあと何列か後ろのほうが良かったと思いますが、間近で聴けるのも良いことではないかと思います。
おかげで、清水さんの細かな表情の変化や、伴奏の藤川志保さんの表情や、お互いのコンタクトなどをつぶさに観察することができました。
プログラムは以下のとおりです。

┃出演者
バリトン:清水勇磨
ピアノ:藤川志保

┃曲目
スカルラッティ ガンジス川に昇る太陽は
ジョルダーニ いとしい人よ
カッチーニ 愛の神よ、あなたは翼を持ち
ヴェルディ 哀れな男
ヴェルディ 「6つのロマンス」より 1.墓に近寄らないでほしい
ヴェルディ 「6つのロマンス」より 6.乾杯
瀧廉太郎 荒城の月
小林秀雄 落葉松
中田喜直 木兎
ロッシーニ 歌劇「セヴィリアの理髪師」より “私は街の何でも屋” 
モーツアルト 歌劇「フィガロの結婚」より “訴訟に勝っただと!”
プッチーニ 歌劇「エドガール」より“この愛をこの恥を” 
ヴェルディ 歌劇「アッティラ」より“フン族と休戦だ、、、”
トスティ 君なんかもう 
トスティ 最後の歌 

清水勇磨 Yuma Shimizu/バリトン
東京都出身。国立音楽大学附属音楽高等学校を経て国立音楽大学卒業、同大学院修士課程首席修了。最優秀賞受賞。第47回、50回日伊声楽コンコルソ入選。第12回東京音楽コンクール入選。第24回ABC新人オーディション合格、新人音楽賞受賞。横須賀芸術劇場「新しい声」2015日本代表に選出、ドイツ大会に出場。第13回東京音楽コンクール第一位受賞。公益財団法人野村財団より2013年度上期芸術文化助成を受け、イタリア・パルマにて研修。
静岡県オペラ協会公演「道化師」シルヴィオ役、国立音楽大学大学院オペラ「フィガロの結婚」伯爵役、国立音楽大学大学院新人演奏会、北海道帯広市若手育成プロジェクト歌劇「蝶々夫人」シャープレス役等出演。
小林一男、和田茂士、ラッファエーレ・コルテージの各氏に師事。
二期会会員。公益財団法人日伊音楽協会会員。国立音楽大学大学院演奏補助員。

藤川志保 Shiho Fujikawa/ピアノ
国立音楽大学付属音楽高等学校を経て、国立音楽大学音楽学部ピアノ科卒業。1996年よりモスクワ音楽院にてR.ロッシーナ氏に師事。帰国後、武蔵野音楽大学特修科にて、E.アシュケナージ氏に師事、研鑽を積む。第6回かながわ音楽コンクール第二位。神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演。第14回飯塚新人音楽コンクール第二位。第7回ABC新人オーディション合格。摂津市音楽祭L.C.コンクール奨励賞受賞。イタリアマルサラ市国際コンクールにてファイナリストディプロマ賞受賞。ABC新人コンサート、ABCフレッシュガラ、ABCホームカミングコンサート、「未来から来る演奏家を聴く会」主催コンサート等に出演。ソロの他、リート、オペラ、器楽伴奏など幅広いアンサンブル活動で活躍中。素晴らしい音色で魅了し、共演者からの信頼も厚い。二期会オペラ研修所、国立音楽大学、及び同大学院オペラ科ピアニスト。


今回のリサイタルは、ピアノ伴奏なので、東京音楽コンクールの二次予選と同じ条件なのですが、ピアノの旋律が特に美しく感じました。
最初の一音から、途中の静寂で音が引けていく様子まで、今まで聞いたことのないくらい音が澄んでいました。
歌唱と同じ旋律を弾く部分も歌唱と見事なハーモニーを奏でます。
上記の藤川さんのプロフィールを読むと、オペラ科のピアニストということなので、リハーサルや教育でオーケストラの代わりを務める重要な役割を務めるなかでも達人演奏者なのでしょう。
清水さんの歌唱も当然も素晴らしかったのですが、今回の新発見は、ピアノ伴奏の威力でした。

- 澄んだ音色
- 歌唱に負けないインパクト
- 歌唱を支える旋律の美しさ

ここまで感じたのは本当に初めてでした。

こんなことを書くと、ピアノばっかり良かったのかとなりそうですが、
歌唱のほうも抜群でした。

ジョルダーニは、時代を感じさせる質素な旋律をしっとりと歌い上げ、
日本語の歌曲も、情感たっぷり、
ロッシーニ、モーツァルト、ベルディ、プッチーニといった、有名どころは、瞬発的に、かつ、伸びやかに。

最後のアンコールの前に、清水さん本人が少しだけ語ってくれました。
今回が初めてのリサイタルだったそうです。
ものすごく緊張して、音合せのために、9割くらい歌ってしまったそうです。
このような名手たちに、今後の音楽会を引っ張って欲しいと思います。

清水さんに関する過去の記事です。

第13回東京音楽コンクール 優勝者コンサート
2015年も東京音楽コンクールは素晴らしい!
2015年東京音楽コンクール声楽部門決勝!
第13回東京音楽コンクール、声楽部門優勝は清水勇磨さん!
第11回東京音楽コンクール 声楽部門第2次予選

最後に独り言を。

何千万円もオーディオに使うマニアは、その一部だけでも、新進演奏家のサポートに使って頂きたいなと思います。
リサイタルやコンサートの切符を購入して、演奏会で聴くだけでも、ものすごい力になると思います。
自分は、その素晴らしさを伝えることくらいしかできませんが、このブログを読まれている方は、是非とも、若い力を支えてください。
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by mcap-cr | 2016-01-25 12:21 | コンサート | Trackback(1) | Comments(0)
1月14日、東京文化会館小ホールで、岡昭宏さんのバリトンを聴くことができました。
東京文化会館ではモーニングコンサートとして、午前11時~12時の1時間、若手のコンサートを行っています。
今回は、岡昭宏さんということで、どうしても聞きたくて、午前中休暇をとって聴きました。
岡昭宏さんは、第12回東京音楽コンクールの優勝者ですが、その前から岡さんのことをブログに書いています。
第11回東京音楽コンクール 声楽部門第2次予選
東京音楽コンクール-続き
第11回東京音楽コンクール最終日-声楽部門
第12回東京音楽コンクール優勝者記念コンサート(2)

東京音楽コンクールの素晴らしさを知って、この岡昭宏さんは特に注目しているうちの一人です。
それが、1時間のコンサートを500円で聴けるなんて幸せです。
モーニングコンサートVol.91 岡 昭宏(Br)
日時1月14日(木) 11:00開演(10:30開場)
曲目ヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』より“終わりの日は来た”
歌劇『オテロ』より“イアーゴの信条” 他
出演岡 昭宏(Br) *第12回東京音楽コンクール声楽部門第1位及び聴衆賞
谷池重紬子(Pf)
料金自由:500(7月14日発売)

最初は日本語の歌曲でした。
岡さんはオペラ歌手ですが、イタリアに頻繁に行かれているそうで、最近は、イタリアの演劇の勉強をしているそうです。
そこで岡さんが気付いたのは日本語の素晴らしさ、ということで、日本語での歌曲を披露してくれました。
このモーニングコンサートの特徴は出演者に自分の言葉で解説して頂けることです。
岡さんの感性に再び打たれると共に、益々岡さんのファンになりました。

後半は、カンツォーネとオペラのアリアです。
やっぱりオペラのアリアは最高。
オテロとか、ドン・カルロのの内容も、バリトンという役どころの特性も含めて解説して頂いていっそう理解が深まりました。

こうした歌唱を聞いて思うのは、やはり声に勝る楽器はないということです。
マイクを通した歌からでは分かりませんが、肉声は最高の楽器なのです。

次は、1月24日、同じ東京文化会館小ホールで、清水優磨さんのバリトンを聴けます。
こちらは、2500円ですが、たっぷり2時間のコンサート。
いまから楽しみです。


新進演奏家育成プロジェクト リサイタル・シリーズTOKYO48
清水勇磨 バリトンリサイタル
日時1月24日(日) 14:00開演(13:30開場)
曲目ロッシーニ:歌劇『セヴィリアの理髪師』より“私は街の何でも屋”
ヴェルディ:歌劇『アッティラ』より“フン族と休戦だ…”
ジョルダーニ:いとしい人よ
中田喜直:木兎
トスティ:君なんかもう 他
出演清水勇磨(Br)
藤川志保(Pf)
料金自由:2,500(10月2日発売)
お問合せ日本演奏連盟 03-3539-5131.

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by mcap-cr | 2016-01-15 20:09 | コンサート | Trackback(1) | Comments(0)
昨日は、東京文化会館のニューイヤーコンサートに行きました。
演奏者は、
小林研一郎指揮東京都交響楽団
ヴァイオリン独奏木嶋真優
詳細はこのページです。
自分は、東京文化会館友の会会員なので、会員割引でA席を購入していました。
A席とはいっても、巨大な会場の3階席で、ステージまでは100mもありそうに感じました。
東京文化会館は、昨年時間をかけて改装していたので、どのように変わったのか楽しみにしていました。
しかし、何が変わったのか外見では全くわかりません。
耐震補強しただけのようです。
席がものすごく狭いので、座席を増やしたのかと思ってしまいました。
身長170cmの自分でも、前の席と膝との間隔が10cmくらいしかないのですから、背の高い人は牢獄に入れられているような感じでしょう。
幅も狭いので、体重80kgくらいがせいぜいではないでしょうか。
ヨーロッパの劇場を見習って客席を減らすべきでしょう。

いや、それだけではありません。
エレベータもエスカレータもありません。
これでは、体の悪い人は、この劇場で公演を楽しむのは無理でしょう。
一体なんのために改装したのか、日本は、障害のある人に優しくないのです。

さて前置きはこのくらいにして、早速演奏です。
第一曲目は、J.シュトラウス2世:ワルツ「春の声」です。
妙にごつごつした感じで始まります。
こういう演奏もありなのか???
演奏が進むとすこし柔らかな感じになったので、ひょっとしたら単なる練習不足かも、なんて、嫌なことを考えてしまいます。
2曲目から、4曲目までは、木嶋真優さんの独奏が入る曲目です。
10分前後の曲を3曲。
これくらい時間をとるなら、シューマンとかブラームスとかプロコフィエフとか、聴き応えのある協奏曲をやってほしかったな、なんて自分勝手な妄想を巡らします。
自分の席は、ステージまで遠いので、ヴァイオリンの線が細く感じます。
フラジオレット奏法なんて、ものすごく小さな音でしか聴こえません。
あのパガニーニだって、このホールだったら真価を発揮できなかったかもしれません。

聴いていてオーディオ趣味のことを考えていました。
やっぱり、オーディオ装置に正解などありません。
ホールによって、聴取位置によって、聞こえ方が全然違うのだから、原音なんて分かるわけがなく、比較対象の原音がないのだったら、良し悪しはユーザーが決めるしかありません。
原音再生なんて吹聴している人は詐欺師かも。
せいぜい原音と同等の音圧再生が限界でしょう。
しかし、自分が聞いていた席での音圧程度なら、専用のオーディオルームでなくても可能かもしれません。
やっぱりオーディオにカネを掛けるよりはコンサートに通うべきです。
そうしないと唯我独尊オーディオ趣味になってしまいます。
手段が目的になるのが趣味ではありますが。

さて、木島さんの独奏が終わると、木島さんのアンコールです。
小林研一郎さんもオーケストラ席から一緒に聴いています。
知らない曲でした。残念。

後半は、有名なドヴォルザークの『新世界より』。
生で聴くのは初めてです。
ンンンン....
演奏に揺らぎを感じます。
意図した揺らぎなのか、そういうつもりではない揺らぎなのか。
音がすーっと小さくなって、木管楽器が始まる、その瞬間に特に揺らぎを感じます。
自分の敬愛する指揮者の演奏には揺らぎをあまり感じません。
この曲は、ずっと以前には、LPレコードでは、ユージン・オーマンディ指揮ロンドン交響楽団の演奏を何度も聴きました。
この演奏は、職人的にはっきり明確な演奏で、何のためらいもなく、ゆらぎは全く感じません。

そうそう、今までに、生で演奏の揺らぎを感じたことがありました。
1992年のピッツバーグ交響楽団の演奏で、指揮者は忘れましたが、難しそうな現代音楽でした。
その違和感を感じながらそのシーズンの定期演奏会の曲目を全部聞いたのですが、最初のうちは揺らぎを感じました。
しかし、指揮が、アンドレ・プレヴィンになると、揺らぎがない。
その当時の音楽監督であった、ロリン・マゼルの指揮ではさらに揺らぎなんか全く感じません。
客演指揮者とのリハーサル不足による揺らぎだったのかも、と思います。
自分は、揺らぎのない揺ぎ無い演奏のほうが圧倒的に好きで、揺らいでいると寛げません。
小林研一郎さんは初めてでしたが、この揺らぎが、意図したものなのか気になるところです。

アンコールは、小林研一郎さんの第二の故郷、ハンガリーを題材にした、ハンガリー舞曲第5番です。
こちらは、意図的に思い切りためて、そのあとスパッと切るようなはっきりした演奏でした。
このアンコールで思い切り締めてくれました。
Bravi!
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by mcap-cr | 2015-01-04 08:44 | コンサート | Trackback | Comments(2)