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工学オーディオに取組むオカルト嫌いです。


by MCAP-CR
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比較テスト

今日、Feastrexの社長さんのブログを見たら、『高忠実音再生に必要なスピーカ特性の検討―磁石の方式によるトランジェント特性の違い―』という、ものつくり大学の論文が紹介されていました。

そこで述べられている結論は、磁気回路がフェライトマグネットのものよりも電磁石型のほうが優れているというものでした。ただし、この内容はFeastrexとは関係なく、技術協力はFoster/Fostexでした。

物理特性の差の他に聴感による試験も実施したとのことで、なかなか興味あるものでした。

比較にあたっては、磁気回路以外は同一というユニットを作ったそうです。
同一とは云いながらも、f0,Q0,m0は、微妙に違っています。恐らく、これらの差は、誤差の範疇に入るものと思いますが、それならば、そのように記載して欲しいなあ、と思います。技術論文なのですから。
例えば、m0は小数点以下2桁、Q0は同3桁、f0は同1桁で表示されていますが、これらの値はそこまで精密に計測、評価できるものなのでしょうか?著者は、こういうことには強くないのかなあ、と思ってしまいました。

物理特性の比較としては、ヴォイスコイルに電圧の矩形波を入力したときの、ヴォイスコイルの電流の応答特性を評価しています。電磁石型とフェライトマグネット型では、確かに、差がありました。このような、物理的比較には、とても意味があると思います。同様に、アルニコマグネット型とフェライトマグネット型の比較もされていました(アルニコマグネット型のユニットのスペックはどこにあったのかな?)。

この論文では、物理特性の比較の他に、『主観的評価基準』に基いた聴感テストの結果を載せています。
この『主観的評価法』は1978年に定義されたものらしく、結構歴史があるものなのですね。
その結果に基き、電磁石型に優位性があると、結論付けられていました。

昨日、『ソムリエを騙すのは簡単』らしいという説があることについて書きました。
白ワインを赤く染めたら味が変わったと感じられた、というのは、経験的にも分かりやすい現象です。
しかし、上記の論文では、はじめから、フェライト型を基準として、主観的な評価を実施しています。
これでは、評価にバイアスが掛かってしまわないのか?という疑問も沸いてきます。
しかも被験者は、音質評価経験者5名だそうですから、バイアスは余計に大きいのではないかと思います。

ガラパゴスの会でブラインドテストを実施してから、比較テストはブラインドで実施することの重要性と、条件を揃えることの重要性を理解しました。電磁石型とフェライトマグネット型の比較は、ブラインドでも分かる差があるのではないかと思います。

もうちょっと突っ込んで欲しいなあ...と感じた論文でした。

論文はここです。
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by mcap-cr | 2013-03-30 09:19 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(0)
この話、オーディオにも当て嵌まるのかなと思っています。

ソムリエを欺くことなんて簡単だ:研究結果

上記記事の要点を書くと、最初にそのままの白ワインを試飲させて印象を語らせ、その後、同じワインを赤く染めたものを試飲させて印象を語らせると結果が違うのだそうです。
しかも、被験者ごとに殆ど同じ内容で表現したということです。

これって、オーディオにも同じことが当て嵌まりますね。長岡先生は、『黒いアンプは黒い音がする』と書かれていました。
当然ブランド毎のイメージが出来上がる訳です。
多分、ローエンドのCDプレーヤをハイエンドの筐体に載せて試聴させたら凄いコメントが得られるのではないかと思います。
だからブラインドテストだと、聴き分けができないというのも頷けます。

昨年は、アンプのブラインドテストをしましたが、一歩進んで、どんな素性の製品か分からないようにしてテストしたらどうなるのでしょうか?
興味はありますが難しそうですね。
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by mcap-cr | 2013-03-29 20:31 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(0)

cssスタイルシート

現在、ウェブサイトのリニューアルを検討しています。
現在の問題点は、
(1)内容が入り組んでいる
(2)いきなり多自由度バスレフの内容になっており、とっつきにくい
(3)専門的な内容とひらたい内容とが一緒になっている
等などいろいろあります。
せっかくなので、リファレンス的なまとめかたにすれば、参考になることが多く、多自由度バスレフの普及にもつながるかもしれません。

そこで、cssスタイルシートをつくろうと思ったのですが、これがなかなか難しいのです。
検索すればいろいろな事例が出てくるのですが...
1ページずつレイアウトを定義すれば何てことはないのですが、格好良くやろうとすると難しいものです。
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by mcap-cr | 2013-03-24 19:16 | コンピュータ関連 | Trackback | Comments(0)

SeaMonkeyを使ってみました

HTMLエディタが欲しくなり調べてみると、SeaMonkeyというフリーウェアがあることが分かりました。
これは、HTMLのソースからの編集も出来、特定のブラウザに依存しないHTML文書が書けるというものです。
で、インストールしてみました。Windowsだけでなく、MacやLinuxにも対応しています。
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どこかで見たことのある画面。
それは、かつて愛用していたNetscape Communicator Suiteを基にしたソフトウェアだったようです。
Netscape Communicatorは、ブラウザ(Navigator)、メール(Mail)、HTMLエディタ(Composer)を包含した統合インターネットスイートでした。
その後、オープンソース化して、ブラウザ部分がMozillaに受け継がれており、最近はNetscapeの面影を感じなくなっていました。
欲しかったのは、HTMLエディタ部分だけ、すなわちComposerです。Composerは、しかしながら、独立に起動するメニューがなく、ブラウザを立ち上げてから起動するようになっています。
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懐かしい画面です。
ところが、使ってみて、以前感じていた不具合が残っていることに気付きました。
上の画面の中には、青色で下線の付いた箇所があります。お馴染みのリンクタグが付いています。これをCopy(or Cut)&Pastすると、リンク先が、相対参照ではなく、自分のパソコンのローカルディスクの絶対参照に変わってしまうのです。
これでは不便ですが、以前は、後からいちいち直していました。
今は、同じくNetscape Communicatorから派生したと思われる、"kompozer"を使っています。
こちらは、同様の操作をしても、リンクは相対参照のまま変わらず、改善されていることを感じます。
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最近は、kompozerがどのように開発されているか良く分からないのですが、当面は、これを使いましょう。
それにしても、このような、まともなエディタでは、格好良く書くことが難しいですね。
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by mcap-cr | 2013-03-22 21:13 | コンピュータ関連 | Trackback | Comments(0)

サブコーン

Feastrexのスピーカーユニットがモデルチェンジしたようです。
今までは、サブコーンが付いていましたが、今後は無くなるそうです。
Feastrexの社長さんのブログによると、サブコーン分の質量付加分が邪魔だったそうで、サブコーンを無くした分の質量をメインコーンに与えて剛性を稼ぐのだとか。

サブコーンは、FostexのFEシリーズでも16cm以上には付いていて、それが普通なのかと思っていました。サブコーンの力学が解明されているのかどうかは知りませんが、理屈上は、軽量で小型のサブコーンが付いているほうが、高域の再生レベルを上げられそうです。ただ、低域と高域が同時に再生されるフルレンジでは、メインコーンが大きく振動するために発生するドップラー効果による変質は避けられないはずです。
Feastrexでは、そんな理由でサブコーンを止めたのでしょうか?希望者には有償によるコーンの張替を実施するそうですが...

自分は、こういうモデルチェンジを見ても、見方は覚めています。Feastrexの説明では、元々、サブコーンによるホーン効果を狙っていたということもあるし、そもそもコーンが人間国宝の手による和紙で出来ているものです。それを変更したところで、全てが良くなるというものではないと思います。人間国宝の手作りコーンを捨ててしまうなんて、申し訳なくてできません。

Feastrexのユニットはあまりにも高価なため、好き嫌いが分かれてしまうようです。自分は、素直に良い製品であると認めますが、逆に、高価格のために評価基準を上げてしまって(?)駄目だという人もいます。ユーザーに癖のある人が多いという噂も聞きます。
しかし...どんなにいい製品を使っても、差が出ない音楽ソースがある(というより殆どはその程度)のも事実でしょう。自分は、メインのFeastrex NF-5ExとサブのTangband W5-1611SAとで殆ど同じ箱を使っていますが、大した差が出ないと思うソースが少なくありません。大きな違いの出るソースもありのは事実ですが。
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by mcap-cr | 2013-03-10 14:51 | スピーカーユニット | Trackback | Comments(0)

励磁電源の回路調査

 先日、Feastrexの音に異変が生じたことが気になったので、Feastrex純正の励磁電源を開けて、回路を調べてみました。
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 回路は比較的単純そうです。しかし、単純な整流回路とは少し違っているように見えました。写真のように大きなトランスが付いており、その他に電解コンデンサ等が見えます。ぱっと見た感じではダイオードブリッジがどこにあるのか判りません。
 部品をひとつひとつ調べてゆくと、AR Labという会社の部品が使われています。この会社の部品は、出川三郎さんという方がプロデュースした高級品らしく、ウェブで調べると大変高価なものでした。この励磁電源は、10万円の定価だったものですが、こういう高級部品を使うとこれでも儲からない価格設定と思いました。

 とりあえず回路図を書いてみました。
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 ダイオードブリッジは、AR LabのB120A03HV IIという高級品でした。どうやら、通常のダイオードブリッジよりも、効率が良いもののようです。また、リップル除去用にこれもAR LabのLC-3003Hという部品が使われています。回路から推定すると、これは、コイルの類ではないかと思いますが、この部品の詳細は判りませんでした。
 回路図を起こしてみて気付いたのは、トランスの2次側を接地していないことです。本来なら、ゼロ電位の位置を決めるために、図の緑色で記したように、接地するのが普通と思います。実物を見回したところ、接地されていないようだったので、トランスの2次側0Vと接地との間の抵抗をテスターで測定したところ、やはり無限大でした。この部分の接地をしないのは有りなのだろうか?自分で接地しようかとも考えましたが、トランスの正体が不明なので止めました。
 この部分を接地していないということは、AC接続の極性の影響が大きく出そうです。整流しているので、出力電圧値は変わりませんが、先日音がおかしくなったのは、極性が違っていたためでしょうか?

 普通の部品を使って、励磁電源を作ってみたくなりました。やはり、中身を知っていたほうが何かと安心できる質なのです。音が良くなるかどうかは別として、いずれ挑戦してみましょう。
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by mcap-cr | 2013-03-06 00:25 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(6)