第12回東京音楽コンクール優勝者記念コンサート(2)

休憩を挟んで、次は、ピアノ部門優勝の梅田智也さんです。
梅田さんは、シューマンのピアノ協奏曲という渋い曲目を選択しました。
曲が始まると、すぐに、ピアノの音色が澄んでいることに気付きました。
ピアノの音色がこれほど澄んで聴こえたことは自分の記憶にはありません。
ピアノはいつものSTEINWAY & SONSです。
シューマンのピアノ協奏曲は、別な曲として作曲した作品を第一楽章として、これに他の楽章を加えてピアノ協奏曲としたそうです(朝岡聡さんの解説)。
そんなこともあり、少し雰囲気が変わっています。
自分はこの曲を聴くことは多くありませんが、名曲だと思います。
梅田さんの演奏は、澄んだ音色で澱みなく進んでいきます。
あっという間に終わった感じがしました。
オーケストラもだんだん調子が出てきました。
演奏後のインタビューでは、かなり緊張したとのことです。
そんな特別な緊張は感じませんでした。
今後も活躍を期待します。

最後は声楽部門の岡昭宏さん(バリトン)です。
岡さんには、一昨年の第11回から注目していました。
http://mcap.exblog.jp/19363725/
こんなに凄い人がコンクールに出るんだ、と驚きましたが、なぜか第11回の決勝戦では、選外で、それでも聴衆賞を獲得しました。
第12回の予選、決勝戦は聞くことができませんでしたが、今回の挑戦では、見事に優勝。
おめでとうございます。
曲目は、以下の三曲です。
グノー:歌劇「ファウスト」より “門出を前に”
プッチーニ:歌劇「エドガール」より “この愛を、この恥を”
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “終わりの日は来た”
最初の二曲は、主人公の兄が歌うアリア。
朝岡さんの開設が軽妙で、聴衆の笑いを誘いました。
グノーのアリアは、私の好きなファウストの中でも特に聞かせる部分で、これから始まる大きなイベント(うまい日本語を思い付きませんが、日本語でいうイベントとは別で、英語でのeventです)を想起させます。
グノーのファウストは、生で二度聞きましたが、これほど上手ではありませんでした(Pittsburgh OperaとWashington National Opera)。
何年か前は意気込んでパリまで聞きに行ったら、フェネロンの作品でした。
フェネロンのファウストも好きになりましたが(涙)。
グノーをまた聞きたいという思いを強くしました。
岡さんは、イタリア語が得意のようですが、フランス語はあまり得意ではないように感じました。
イタリア人がフランス語で歌ったらロシア語みたいになった、という印象を持ちました。
どうでもいいことですが。
でも歌は本当に見事でした。

最後のヴェルディは、政治犯として死刑となる政治家の身代わりになる友人の歌うアリアです。
とても気持ちがこもっていて、感動しました。
岡さん本人も、こういう曲が最も得意だそうです。

ニューイヤーコンサートと比べて格段に良いコンサートでした。
今年は予選から聞きに行きたいと、思いを強くしました。
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by mcap-cr | 2015-01-14 06:31 | コンクール | Trackback | Comments(0)

工学オーディオに取組むオカルト嫌いです。


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