2015年 08月 22日
2015年も東京音楽コンクールは素晴らしい!
先日気付いたので前以て切符を買っておくことができました。
10時半会場で11時開始です。
出場者は12名、1名15分の枠があり、最初は5名が歌唱し昼休み休憩、次に4名歌唱し休憩、最後に3名が歌唱します。
(楽器ではないので、演奏ではなく、歌唱と書いてみましたがなんとなくしっくりきません。もっといい用語はないのかな?ボキャブラリ不足です。)
最初は女声から。
ソプラノ4名、メゾソプラノ1名です。
最初からレベルの高さを感じさせる歌唱です。
まず最初に大きく注目したのが3人目の梶田真未さん。
声量も十分だし、細かな表現が美しい。
オペラの一部を含む歌曲にはイタリア語が多いのですが、それだけではなく、ドイツ語とかを入れると、どれだけ言葉が上手かアピールできるのだと思います。
ドイツ語は、語尾が子音のことが多く、この子音をどれだけ、明瞭に歌えるか、これは難しいことなのではないかと思います。
素人考えですが...
4番目の迫田美帆さんにも注目しましたが、妻は、歩き方があまり好きではないとのこと。
素人夫婦でもそれぞれ全然違う聞き方をしています。
5番目の平山莉奈さんは、最初からヘンデルで飛ばしてきます。
ぐいぐい押す感じの歌唱です。
私が、数ある作曲家の中で、好き嫌いを越えて特に注目しているヘンデルですが、結構難しいのではないかと思います。
ヘンデルを歌うには腹筋をぐいぐい使います。
他もそうなのですが、ヘンデルの作品は腹筋の使いどころが多い。
単純なメロディでも歌うのは決して易しくない。そんなことを感じさせてくれる作品です。
う~ん、見事。
ここまでで休憩ですが、最初の2名はやはり、印象が薄れてしまい不利な感じがします。
最初の糸数知さんの声は美しかったし、表現も文句なし。
それでも記憶が薄れてしまいます。
2番目の宮下あずみさんも素晴らしかったのですが、声の音域とピアノの音域が重なる曲を選んでいたので、折角の美声がピアノで薄まる印象でした。
素人考えでは、ピアノの伴奏は、声とは違う音域を持たせたほうが美声がよく分かるのではないかと思います。
昼休みの後、最初は、郷家暁子さん。
細かな表現で丁寧に歌い上げます。
声量はあまりありませんが、細かな表現と正確な発音でした。
女房殿の一押しでした。
次はカウンターテナーの村松稔之さん。
ぶったまげました!
カウンタテナーでは米良良一が有名ですが、そういうオカマののような声ではありません。
ここまで女声が出せるのか!レベルが違います。
1曲目の最後で少し失敗したように聞こえたのが微妙ですが、強烈過ぎます。
次の澤原行正さんは、ちょっと具合が悪そうです。
かなり体調が悪かったに違いありません。
それでも美しい声を聴かせてくれました。
2バッチ目の最後は、清水勇磨さんのバリトンです。
清水勇磨さんは、2年前にも聴かせてくれました。
素晴らしかったが残念な結果でした。
再び聞くことができて嬉しいです。
今年は、一昨年よりも歌唱の完成度が更に上がっています。
1曲目が終わったときは、思わず拍手が沸いていました。
今年は決勝に行ってほしいです。
休憩を挟んで
10番目は、杉浦隆大さんのバリトンです。
この方もスゴイ。
もう歌劇場で普通にやっていけるレベルです。
あ~今年もやっぱりスゴイなあ。
11番目の池内響さんもバリトンです。
ここまで清水さん、杉浦さんとバリトンを聴いてきましたが、皆さんどの方も声の質が違います。
清水さんは少しテノール寄り、杉浦さんはまさにベルディ向きでしたが、池内さんは、もう少し滑らかな印象です。
ちょっと目を引いたのは、モヒカン刈りの伴奏者です。
作戦かな?
池内さんの声は作品ごとに変えられるようで、清水さんと同じセビリアの理髪師のアリアを最後に歌いました。
今回の全員の中で、一番会場を沸かせる歌唱でした。
最後は原田勇雅さんのバリトンです。
原田さんも細かい表現をしっかりと聴かせてくれました。
ひとり前の池内さんが、大受けした後だったので、やりにくかったと思います。
これだけの実力者を揃えておいても、2/3は予選で落とさなければならないのがコンクールというものです。
喉自慢とは違いますから、生活がかかっている人が多いでしょう。
自分には、とても順位をつけるなんてできません。
だって、こりゃ駄目だ~なんていう人は全然いないのですから。
歌劇場で聴いて、『こりゃ駄目だ~』という経験は何度かしましたが。
コンサートで優勝していく人は、おめでとうございます、ということで良いのですが、私はそれよりも、予選で散ってゆく人に注目しています。
本当は、実力がありながら、結果として機会に恵まれなかった人を支援してゆきたい、なんて、大それたことを考えてしまいます。
しかし、自分の経済力では無理です。
JASRACとかを通さずに、こういう人たちの作品を配信していけるビジネスなんて素晴らしいと思うのですが、そういうことができるお金持ちになりたいなあ...

