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口コミ掲示板を読んで考えた(2)

前回の続きで、価格コムの口コミ掲示板での質問を読んで考えたことを書きます。
これも、前回取り上げたのと同じ方の質問です。
オーディオ教に洗脳されていない無垢な方と思います。
以下がその質問です。
スピーカーは変えずにDENONのPMA-1500R(定価68,000円)からDENONのSA11(定価36万円)に換えたのですが、ほとんど音が変わりませんでした いったいなぜでしょうか?

スピーカーは マランツ LS60のペアで定価2万ぐらいのものです、また、BOSEの101や121などでチェックしてみたのですが、変化がほとんど感じられませんでした。
スピーカーケーブルはメーター2000円ぐらいのものを使用しております。

なにか設定があるのでしょうか?

それとも、アンプを変更するのではなく、スピーカーに投資すべきだったのでしょうか。

同じメーカーで価格帯が全く違うアンプなのですが、ほとんどききわけのできないレベルでしたので投稿した次第です。

全文はこちら

この方の質問の内容は、ポイントを押さえてあります。
比較したことになったアンプのメーカーと、価格を明示しており、スピーカーケーブルについても書いてあります。
スピーカーケーブルで音が変わるのかという議論は置いておいて、アンプの価格帯は随分違うのに、音は何が違うか分からなかった、ということです。

アンプの比較は、ガラパゴスの会でブラインドテストとして実施したことがあります。高級セパレートアンプと、ローエンド機種とを比較し、その結果は、微妙なものでした。
途中トラブルがあってデータが取れなかったので中途半端な結果でしたが、おそらく、聞き分けのポイントを掴めれば、聞き分け可能なのだが、普通に聴くと分からない程度の差しかないという結果になるでしょう。
上の質問された方は、ブラインドでの比較ではないと思われるので、きっと耳の良い方なのだと思います。
価格差を知って聴くと、差があると感じる方向に心理的なバイアスがかかるので、価格の高いほうが良い音に聞こえるのが普通です。
ブラインドでの比較であれば、自信がなくなって、差がわからなくなるようです。
私は、実際にガラパゴスの会での試験を経験して、アンプの音は、価格ほどの差はないだろうと思うようになりました。
操作を担当し、どれが鳴っているかわかった状態では、高級機の音のほうが良いと感じていましたが、他の方の判定結果を目の当たりにして、自分の自信はなくなりました。

さて、回答者の回答を、とりあえず、読んでみました。

意外だったのは、アンプの差が分かりにくいことを認識している回答がいくつかあったことです。
ただ、そうした回答者の方も、アンプの違いの無さを認識していながら、何とか差が出るよう、心理的に自助努力していることが行間から読み取れました。
スピーカーの性能が悪いから、アンプの差が分からない、とか、直接書かないまでも、使用者の耳が悪いから差がわからない、という侮蔑的な回答もありました。
ソースによってはまったく分かりませんよ。という回答もありました。これは、私も賛成です。

上記の議論を読んで感じたことは、アンプを替えても音の差があまり出ないと認識している人が、意外に多いようだということです。
実際には差を感じていないからこそ、その差がわかるように努力する。
努力の結果、差を感じるようになる。
そんな風に思えました。

自分もいままで何度もアンプを替えています。

最初はパイオニアのレシーバー。
次は、山水のAU-D707Xというバランスアンプの初期モデル。結構高価でした。

その後は、いったん、マランツのPM-80aという比較的安いモデル。
海外赴任の際に、実家に預けたAU-D707Xを取りに行くのが大変なので購入しました。
A級とAB級の切替ができるのが決め手でしたが、良い音には聞こえなかったのでどなたかに差し上げました。

その後、アキュフェーズのP-350というセパレートのパワーアンプを購入。
しばらくはテクニクスの普及品プリアンプで使用していましたが、アキュフェーズのC-2000というプリアンプも購入しました。
FE87を使ったバックロードホーンでは、P-350とPM-80aとでは、ホーンに負荷のかかる低音域の出方が随分と違いました。

これは、目を瞑ってもわかる差だと感じました。

その後は、ユニエル電子の、自作に近い基板を購入し、電源部分を含めた半自作システムを製作しました。
この音は気に入っているのですが、設置場所がないので現在は使っていません。
ユニエルの基板を使ったアンプの音はP-350とは違うように聞こえますが、ブラインドの確認はしていません。

最近では、Stereo誌の付録のLXA-OT1をメインに使用しており、不満はあまりありませんが、音量を上げると破綻します。歪むというのではなく、音がいったん止まるような症状です。LXA-OT1は出力5Wもあるのですが、電源が負荷変動に対応できていないのではないかと思います。

それと、ヤマハのローエンド機種A-S300を購入し、P-350と比較しました(アンプの聴き比べ)。
切り替えながら、音量を微調整し、音量の差が分からないところまで調整できたところで、私の耳には、差がまったく分からなくなりました。
この比較を始めた時点では、音色が違って聞こえたのですが、左右別々のアンプにしても音量差がない状態にヴォリウムを合わせたら、違いがまったく分からなくなってしまいました。
音量を合わせて比較することの重要性がよくわかりました。

結局、最初の話題に戻ると、アンプのグレードが違っても差がわからないのは当然と思います。
差を出そうとすれば、瞬時の電流変化要求量の大きなソースを使うことでしょう。
ダイナミックレンジが広大で、30Hz以下の低音域が強い音源を、遮音の大きな広い部屋で使用すれば、アンプの性能の差は出るでしょう。ただし、これは、国産メーカー同士の比較の問題です。
海外製の品質不明なものでは、高価であっても、国産のローエンド品に負ける可能性が否定できないと思います。
大音量で鳴らすことを想定していない、十数畳程度以下の音響用に設定されていない部屋で、高級アンプと低級アンプとの差を検知することは、難しいと思います。
逆に言えば、特別な部屋でない限りは、高級アンプは、無用ということになるでしょう。
広い部屋でも聴いている音量が小さければ、差を検知するのは困難です。

上記のように、自分で音量を合わせて比較するくらいの試験は、だれでもできることなので、疑問に感じた方は、是非ともご自身で試すことをお勧めします。

耳のいい方には、明確な差があるのかもしれませんし、耳のテストにもなります、
私が上記に書いたのは、あくまでもこういうことがあった、というだけで、万人に当てはまるような普遍的な事実ではありませんから、ご心配は無用と思います。
by mcap-cr | 2016-10-24 23:27 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(0)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。