試作と商品

私なんかが作っているのは、全部試作です。
売る商品はひとつもありません。
私に限らず、ウェブサイトで出ている情報の殆どは、試作情報です。
長岡先生の設計も全部試作レベルです。

試作と販売する商品とは何が違うのか?
まず、試作には品質保証がありません。
長岡式も品質保証はありません。
長岡式設計がどうかといえば、販売するには問題が残るでしょう。
まずひとつの問題は、マーケットが偏りすぎている点。
しかも、マーケットは自分で作りたい、工作を楽しみにしている人が多数派なので、商用にするには利益がすくなすぎます。
工作したい派は、コストにも敏感なので、高くは売れません。
これも問題です。

商品のほうはどうなのか?
商品として売るには、利益が第一なので、マーケットを選びます。
マーケットが大きければいいというわけではありません。
マーケットが大きいところにゲリラ的に商品を売って当たったら、大手が参入してきて、ボコボコにやられます。
だから、マーケットには、供給能力、資金力に応じた適正なサイズがあります。
たしかに利益のでるマーケットでありながら、大手が参入するには利益が足りない、そんなマーケットを掴まなければ、中小零細では成り立ちません。
大手は、大手にふさわしいマーケットを探してそこに力を入れているので、大手がすでに参入しているマーケットではだめです。
ここから有効なマーケットを開拓するには、大手の製品に納得していない層を新たなマーケットとして、大手のマーケットから引き抜くことが必要です。

オーディオなんかは、まだ個人的志向がバラついているので、こうしたマーケットも取り入れる価値があります。
難しいのは継続です。
開拓したマーケットで、しかも、大手にとって美味しくないマーケットを作り出し、そこから利益を上げる。
次は、どうやってそのマーケットボリウムを維持するかの戦いになります。

維持が難しいのであれば、別なマーケットを開拓する。
まったく違う畑から顧客を呼び込む。
別なマーケット向きの商品を開発し、次のマーケットに挑む。

いろいろあります。

私は、商品を販売しているわけではないので、気が楽ですが、そこそこのマーケットを開拓するためのツールも隠れているかもしれません。
オーディオを商売にしてる人は大変だなあ...


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Commented by Kuni at 2018-07-12 00:01 x
私が、スピーカーを作ろうと思ったのは、ローコストで良い音、好みの音が出せるかなと。
もう一つは、既製品サイズでは、置くのに困るので、細長いタイプを作りたかったからです。
テレビ画面が大きくなったのが原因ですね。その他家電も、性能の前にサイズが~って多いのでは。
冷蔵庫の幅が~、洗濯機の~。自分で作れるのは、スピーカーぐらいですもんね。
確かに商売にとなると、スペアナでフラットなんでしょうね。性能の担保が、測定値。
う~ん。商売は難しい。
Commented by mcap-cr at 2018-07-12 06:13
> Kuniさん
市販品のスピーカーのサイズって置き場に困りますね。
長岡式で一番問題だと思ったのはサイズです。
薄いのにやたらと幅が広かったりして、みんなどうやって置いているのだろうと不思議に思っていました。
自分で作る場合には寸法を重視します。
なるべくフットプリントが小さく、適切な幅と奥行きで...
他の家電品を自分で作ることができないのでスピーカーしかサイズを変えられないというご意見に同意します。
特性については、周波数特性しか手軽に測れる指標がないのですが、実際にはそう簡単なものではありません。
測定手順が更に開発されれば、自作フルレンジの優位性を示す指標が出てくると思います。
物を開発して売るのは大変です。
by mcap-cr | 2018-07-11 19:48 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(2)

工学オーディオに取組むオカルト嫌いです。


by MCAP-CR