第16回東京音楽コンクール二次予選声楽部門

このところオフ会用の共鳴管音場型UP4D-PR ver.2を製作しており、部品の製作が大体終わったところですが、それは別にとして、今日は、東京音楽コンクールの声楽部門を機器にいきました。
11時から開催、15時過ぎまでの長丁場です。
12名出場です。

全体の感想は、レベルの質が揃ってきたことを感じました。
どの人も素晴らしく、素人の自分には、誰が上に抜けていくのかわかりません。
ひとりずつ感想を書きます。

小松崎綾さん ソプラノ
ドニゼッティやカタラーニの歌劇からなど、十分な声量で歌い上げます。
イタリア語がところどころ聞き取れてホッとしました。
写真の感じと実際は結構違いました。
どうでもいいことですが。

秋本悠希さん メゾソプラノ
ワーグナーとR.シュトラウスを歌います。
声量は十分だし、もう十分に完成されています。
ドイツ語もドイツ語的に聞こえてわかりやすいと思いました。

井出壮志郎さん バリトン
レスピーギ、ドニゼッティのイタリア語作品とマスネのフランス語作品です。
圧倒的な声量を低音で響かせます。
何が来てもどんと来い、というパワーを感じさせます。
細かい表現はひっとしたら苦手かもしれません。

明珍宏和さん バリトン
井出さんと同じバリトンですが、柔らかく、優しく歌います。
リストのローレライは、初めて聞きましたが、ドイツ語だったのですね。
知りませんでした。
リストはパリで活躍したそうですが、ドイツ語も得意だったのですね。
この方の歌唱はとてもいいと思いましたが、女房によると少ししくじった感があったとのことです。
全然気づきませんでした。

奥秋大樹さん バス
今回最年少(といっても1993年生まれ)です。
チャイコフスキー、ラフマニノフ他、ロシア語で歌い切ります。
深々と朗々と大胆に歌い上げました。

森野美咲さん ソプラノ
モーツァルト、ロイター他、美しい声で歌い切りました。
ピアノ伴奏の井出徳彦さんのパーソナリティが目立っていて、その幸せそうな姿にずっと目を奪われていました。
森野さんのソプラノは素晴らしかったのですが、ピアノのパフォーマンスに惹かれてソプラノの印象が薄れてしまったのが残念でした。

宮地江奈さん ソプラノ
ピアノ伴奏がなんと、藤川志保さんです!
藤川さんは、目立たない出で立ちで地味に出てきましたが、ソプラノとのコンタクトが絶妙で、やっぱり伴奏の達人なんだと改めて驚きました。
ソプラノは、今回の出場者の中でも目立つほうでしたが、その歌唱を引き立てるピアノの威力(しかも目立たず地味に)は凄いと思います。
宮地さんのソプラノは、もちろん凄かったのですが、これもピアノ伴奏の地味な凄さによるものでしょう。

小堀勇介さん テノール
ふつうは、男声は女声に声量で負けるイメージが強いのですが、全然そういうことはなく、圧倒的に響かせました。
終わったときは拍手喝采。
全出場者のなかで最大の拍手を得ました。

ここで2度めの休憩ですが、このときに、先程出場した奥秋大樹さんと伴奏の渡邊拓也さんが、我々の隣の席にやってきました。
話はできませんでしたが。
出場者が身近に感じられます。

伊藤達人さん テノール
才能を感じる素晴らしい歌唱だったのですが、伴奏とのアイコンタクトがないのが気になりました。
始めるところがわかりにくい難しそうな曲で始まりました。
本人は直立不動で、仁王立ちで歌います。
他の人は、オペラで歌うようにちょっとしたポーズをとったり、向きを変えたりするのですが、真正面に向いて仁王立ちです。
伴奏とのコンタクトがよく分かりません。
ものすごく肩に力が入っていました。
終わったときも一礼して力強くスタスタと...
きっとおそろしく緊張していたのでしょう。
伴奏の達人と十分に調整してくればもっと力を発揮できたろうと思います。

塚本正美さん ソプラノ
朗々とした自信たっぷりの歌唱です。
聞いていて爽快です。
キンキンする感じではなく柔らかく美しい声。
有力なのだろうと思いました。

ザリナ・アルティエンバエヴァさん ソプラノ
カザフスタンの出身です。
生まれたときはソ連だったはずです。
今回唯一の、日本国以外の出身者です。
選曲にグノーの『ファウスト』の一部が入っています。
聴く方も緊張します。
あれ?ファウストにこういう部分ってあったかな?
しかもイタリア語だし...
パリで聞いたフェネロンのファウストを思い出しました。
ファウストを聞きたくて、パリまで行って、2回も聞いたのですが、始まってみたらグノーじゃなかった...
この記憶を呼び覚ましました。
曲目の順番が変わっただけでした。
先にロッシーニになったようでした。
こういう人の歌唱を聞いていると、日本人にはハンディキャップマッチのような気がします。
声量が5dBくらい高い感じがします。
他の人の声量も十分なのですが、余裕でずっと大きい声がでます。
しかも美しい声で、破綻がまったくありません。
肝心のファウストは...
上手い。本当に上手いです。
この方は、有名オペラで活躍して行けるでしょう。
この曲は、前回今井さんが本選で歌ってくれました。
今井さんに比べると、何かが足りない...
気のせいかな..?

種谷典子さん ソプラノ
美しい歌声で、ザリナさんには声量で及ばないものの、十分です。
聴衆の喝采は、小堀さんに続く2番めだったと思います。

以上、思ったことをつらつらと書いてきましたが、皆さん素晴らしかった。
今回特に思ったのは、ピアノ伴奏の重要性です。
せっかく才能があるのだから、ピアノ伴奏と十分に詰めてくることが重要なのだと思います。
ピアノ伴奏は、歌手を引き立ててくれます。

オーディオ的なことを書くと、歌手付きでピアノ演奏を比較できる場は、他にないです。
それだけでも聞く側にとって唯一無二の機会だと思います。

そういえばチケット500円!だった。

本選は、来週月曜日18時からです。
こちらはオーケストラ伴奏付で、2,000円です。
果たして誰が進むのでしょう?



[PR]
トラックバックURL : https://mcap.exblog.jp/tb/238716483
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by mcap-cr | 2018-08-20 17:43 | コンクール | Trackback | Comments(0)

工学オーディオに取組むオカルト嫌いです。


by MCAP-CR