2018年 08月 28日
第16回東京音楽コンクール声楽部門決勝
声楽部門は毎回ある訳ではありませんが、あるときには楽しみにしています。
8月27日(月)18:00開演
東京文化会館 大ホール
指揮:現田茂夫
管弦楽:東京交響楽団
出場順です。
森野 美咲(ソプラノ) MORINO Misaki, Soprano
G.F.ヘンデル:オラトリオ「サムソン」より “輝けるセラフたちに”
G.ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」より “どんな衣装か知りたいでしょう”
G.ドニゼッティ:歌劇「連隊の娘」より “フランス万歳!”
ヘンデルは小編成、トランペットのソロとの掛け合いのようになります。
歌唱とは別に、トランペットにも注視して聞きました。
先週金曜に金管の失敗できない大変さと目の当たりにしたので、プロのソロはどうやって乗り切るのか気になっていました。
プロでも金管はやっぱり大変なようです。
森野さんの歌唱は美しいです。
このままでも海外のオペラで活躍できそうですが、そこは実力者揃いの業界では簡単ではないのでしょう。
全体を通した、負荷バランスの配分も見事です。
女房の一押しでした。
小堀 勇介(テノール) KOBORI Yusuke, Tenor
G.ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」より “ああ、試練など何処に?”
W.A.モーツァルト:レチタティーヴォとアリア “哀れな男よ!夢か現か~あたり吹くそよ風よ” K.431
見事な声量で最初から飛ばします。
モーツァルトでは、やや抑え気味、声質を変えながら歌い切ります。
拍手喝采。応援団も多いようです。
見事でした。
種谷 典子(ソプラノ) TANETANI Noriko, Soprano
G.ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」より “あの騎士の眼差しに”
A.トマ:歌劇「ハムレット」より “私も遊びの仲間に入れてください”
声質は滑らかで最高音よりやや下側の声がとくに美しいです。
安定感あり、見事でした。
ここで休憩
宮地 江奈(ソプラノ) MIYACHI Ena, Soprano
R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」より “偉大なる女王様”
小編成オーケストラでの勝負です。
最初はヴァイオリンなど擦過音系の弦楽なし???管楽で勝負。
シュトラウスは、弦楽が加わりましたが、ごく少人数です。
歌唱と交じると弦楽が聞こえなくなります。
この作戦どうなんだろう?
聴衆を味方につけるにはいい作戦とは思えません。
こういう味も出せるよ、ということはすごく分かりました。
もちろん素晴らしいのですが、私のような素人には、ノリノリにはならない一抹の寂しさがありました。
ザリナ・アルティエンバエヴァ(ソプラノ) Zarina ALTYNBAYEVA, Soprano
G.ヴェルデイ:歌劇「椿姫」より “ああ、そは彼の人か~花から花へ”
C.グノー:歌劇「ロメオとジュリエット」より “私は夢に生きたい”
ヴェルディのトラヴィアータを歌い切る、見事すぎます。
ここまでくると、人間音響兵器、音楽兵器と言って良いでしょう。
戦わずして相手の戦意を喪失させるかもしれません。
ロンドン大学で学んだそうですが、なぜ東京の舞台を選んだのか?
ジュリエットも見事。
圧巻です。
欲を云えば、もう少し味が欲しかったです。
声楽家としての器は圧倒的、パフォーマンスも圧倒的、そこにもう一味あったら世界中でも右に出る人がいなくなるかもしれません。
結果は、
一位と聴衆賞 ザリナ・アルティエンバエヴァさん
二位(2名)
小堀祐介さんと種谷 典子さん
3位はなし。
入選は、森野さんと宮地さん
二位は甲乙つけがたく、レベルが高かった、ということでしょう。
ザリナさんがいなければ、一位が2名だったのかな?
皆さん、素晴らしい歌唱をありがとう御座いました。
今後のさらなる活躍を期待します。

