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方式の違いって

多自由度バスレフの構造や運動方程式をウェブにアップしてからもう10年に近くなってきました。
私のページはナーですが、読んでくださる方も少しずつ増えてきているようです。

『方式』という用語は、イメージだけが独り歩きしているようです。

方式という用語は、概ね下記の意味で使われることが多いようです。
(1)動作原理を示している
(2)同じ動作原理でも、その調整範囲の中での設計法によっても分けている
(3)システムの中の要素の構成で分けている
(4)イメージで分けている
(5)本来の意味と違うのに、同じ名前で呼んでしまっている

(1)は、おそらく最も一般的で、バスレフ、密閉、バックロードホーン、(T)QWT...といろいろとあります。
(2)は、ダブルバスレフの空気室の配分方法の違いを別の方式のように書いているようなものです。
(3)は、MCAP-CRのように構成で方式を決めるものです。特許が絡む場合、自然現象は発明ではないので、こういう分類が一般になってくるでしょう。
(4)は、結構多いと思います。
(5)の例として、TQWTの先端を絞ると、共鳴波長が変わってしまうのに、本来の意味と変わってしまうのにTQWTとそのまま呼んでしまう人もいます。科学・工学的には、こういう分類はありえないでしょう。

(2)については、私はこういう分類法は好みません。
例えば、ダブルバスレフを拡げたのが長岡先生であることは間違いないと思いますが、ダブルバスレフを発明したのは長岡先生ではないようです。
長岡先生は、設計法として、副空気室の容積を主空気室の2〜3倍位にとるのを標準としてきました。
それには、計算時にダクトの中の空気塊の変異という変数の線型独立性を担保しようという意図があったと思いますが、いろいろな理屈で長岡式設計法を非難する人もいます。
ここで、副空気室を主空気室より小さくとる設計法を『方式』と呼ばれたりします。
構造図を描けば、長岡式設計法と全く変わらず、運動方程式も同じで、中の数値が違うだけです。
私は、こういうものは、方式ではなく設計法と呼ぶほうが明確でいいのではないかと思います。

同様に、シングルバスレフでも、ダクトを複数分散したり、ダクトの断面積の決め方を変ても、構成図や運動方程式は変わりません。
これも設計法と呼ぶほうが明確になると思います。

私がとる立場は、『方式が違えば』構成図が変わることだと思います。
構成図が変われば支配方程式は変わります。

支配方程式が違えば『違う方式』と云っても良いのではないかと思います。

どうでもよさそうなこだわりにも感じるかもしれませんが、科学的、工学的には必要なこだわりだと思います。



by mcap-cr | 2017-09-07 00:00 | スピーカー設計 | Trackback | Comments(0)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。