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はこにわオーディオ工学研究分科会 (旧名: バスレフ研究所)

冠詞の使い方を研究してみる

昨日CDの作品のハードディスクへの移行に関するコメントを頂いて再び試してみました。
リッピング時には、ソフトがCDの文字情報を読み取ってファイルの保存に使います。
問題になることは、やはり以前感じた通りで、以下のような障害がありました。

(1) CDに含まれる文字情報が不十分で、かつ、セット物でも、文字情報ゼロのものが混在していたり、曲名の表記などが一致していなかったりする。
(2) 文字情報がやたらと多いものが、OSの文字数制限を破りm3uファイルの自動生成による自動化を妨げている。

こうやって見てみると、やたらと長い文字情報は返ってよくありません。
たとえば、あるm3uファイルの一部を転載すると下記のような感じのものが多いです。
ジョージ・セル指揮クリーブランド管弦楽団の演奏の、ベートーヴェンの交響曲全集の一部です。

#EXTINF:937,Beethoven, Ludwig Van: Sym No 3 in E flat major, Op 55 "Eroica" - 002 Marcia funebre. Adagio assai
02 - Beethoven, Ludwig Van Sym No 3 in E flat major, Op 55 Eroica - 002 Marcia funebre. Adagio assai.wav

ふつうはこんな詳細に記述している必要はありません。
必要ならば、CD付属の説明書きを読めば、書いてある内容です。
上記の内容だったら、情報の行は詳細でも良いのですが、長過ぎるファイル名を変えてほしいです。
02-Beethoven_Symphony_No.3.wav (こういうファイル名で良い)
で十分だと思います。
ファイル名には空白文字" "を使わないとか、表記方法を統一するとか、いろいろと工夫の余地がありそうです。
CDが発売された頃は、コンピュータシステムが普及していなかったので、リッピングを想定することはなかったでしょうが、こういう見えないところで標準化を改善してほしかったと思います。
自分のライブラリについては自分で統一化するしかなさそうです。
今回のリッピングには、Asunderというソフトを使いましたが、このソフトをつかうと、文字情報がほぼ何もない場合に自分で書き込むことができるので、むしろそのほうが良かったりという感じもします。
リッピング作業そのものは、ソフトがやってくれますが、整理する都合を考えると、むしろファイル名を変更したりするほうが時間がかかります。
本当は、リッピングのついでに、CDのリストも作ればいいのでしょうね。
やっぱり、よく検討してから手順書を作って進めないと駄目のようです。

話が脱線していましたが、表題のはなしに戻ります。
英語の冠詞の使い方がわからないと嘆いていてもしょうがないので、自分なりに研究してみました。
種々の英文記事をインターネットで探して読んでみたところ、前回の記事で引用した文書に書いていなかった定冠詞のパターンがありました。
当たり前のものも含めて書いてみます。

(a) 名詞の前に最上級の修飾語た付いていて、その最上級に対して定冠詞が付いている
(b) 現在は不定だがそのときが来れば特定される(the next time)
(c) その文の読者を想定して、知っていて当然と著者が考える情報に定冠詞を付ける
(d) 不定冠詞でも良さそうだが発見したとして仮定したものに定冠詞を付ける
例:Once you've discovered the offending process, right-click it and select Set Priority.
(e) 読者は知らないが著者が知っているものに定冠詞を付ける
例:We uncovered the malware ourselves.
それほど多くの文を読まなくても定形パターンにはまらないものがいくつか見付かりました。
(the first partなど、いくつの部分があるのか分からないが定冠詞を付ける)

そこで、どれだけ自分が感覚として理解しているのか、実例で確認してみました。
以下の(1)~(14)にはどういう冠詞などが入るか、または、入らないか、読んでから時間を置いてやってみました。
選択肢は、"何もない", "the", "a", "an", "some"のいずれかです。
"some"は、英文法では冠詞ではありませんが、イタリア語なんかだとこういう冠詞もあるので加えてみました。

Changing safety perception

While (1) construction companies are proactively leading efforts to bolster employee safety, (2) companies need (3) extra push. During (4) session on Monday, Mike Haller, director of safety at The Gallegos Corporation, and Nicole Washam, (5) risk control advisor at IMA Inc., noted that (6) companies are content to rely on “lagging indicators,” such as OSHA logs and (7) injury frequency, to assess their commitment to (8) safety. As a result, there is often (9) disconnect between (10) construction executives and (11) ground-level employees about (12) state of (13) company’s safety practices.

私訳
安全の認識を変える

建設会社が積極的に従業員の安全を支える努力をしているのに対し、一部の会社には、もっと安全対策の促進が必要である。月曜日のセッションでは、The Gallegos Corporationの安全部長のMike Hallerと、IMA Inc.の安全対策相談役のNicole Washamは、一部の会社は、その安全に対する取組みを評価するのに、OSHAの記録や受傷事故頻度などの実績指標値を信頼し満足している、と述べた。その結果として、建設執行者と現場の従業員との間には、会社の安全への取組状況に対し、乖離があることが多い。

注:OSHA=Occupational Safety and Health Administration
米国で産業安全といえば必ずOSHAが出てきます。
日本でいえば、労働安全衛生法の司る部署という感じですが、日本よりも政府直轄の強い組織になっています。

さて、私は、冒頭に書いた法則を確認しながら原文を噛み締めて読んだ後、半日くらいおいて挑戦しました。
その結果、
正解は、9個。正答率はたったの69%でした。
一度確認しながら読んだのにこんなに間違えました。
こういうものは、この原文が唯一の正解という訳ではないのでしょうが、これを書いた人が私の解答を見たら『てにをはが不自然だ』というような印象を持つのだと思います。

これを読んでいる皆さんも暇つぶしに挑戦してみるときっと面白いと思います。
原文は下にそのまま載せました。

原文そのまま
https://www.smartbrief.com/original/2019/04/construction-industry-leaders-showcase-benefits-modern-safety-approaches?utm_source=brief

Changing safety perception

While some construction companies are proactively leading efforts to bolster employee safety, some companies need an extra push. During a session on Monday, Mike Haller, director of safety at The Gallegos Corporation, and Nicole Washam, risk control advisor at IMA Inc., noted that some companies are content to rely on “lagging indicators,” such as OSHA logs and injury frequency, to assess their commitment to safety. As a result, there is often a disconnect between construction executives and ground-level employees about the state of a company’s safety practices.

私が不正解だったのは、
(4), (8), (9), (13)です。

(1) some construction companies
(2) some companies
(3) an extra push
(4) a session on Monday
(5) risk control advisor (無冠詞)
(6) some companies
(7) injury frequency (無冠詞)
(8) safety (無冠詞)
(9) a disconnect
(10) construction executives (無冠詞)
(11) ground-level employees (無冠詞)
(12) the state
(13) a company

(1), (2)は、特に迷わないで済みそうですが
(3)は、どうして"an"なのでしょうか?"some"のほうが良さそうな気もしますが。
(4)は、on Mondayと特定されていますが、きっとセッションはいくつかあったのでしょう。
(5)は、状況によっては、"the"(ひとりしかいない)、"a"(何人かいるうちのひとり)でも良さそうな気がします。筆者がどうして無冠詞にしたのかよくわかりません。
(6)は問題なさそうです。
(8)は、ずっと、安全の議論をしてきたのですが、安全にもいろいろと種類があるということでしょうか?
(9)は、乖離が一つしかないということでしょう。
(10),(11)には、"some"が付いても良さそうな気がしますが、あたりまえなので付けないほうがいいのでしょうか?
(12)は、特定の状態を指すようです。
(13)は、(a company)'s という理解になるようです。
冠詞がその後ろの"practices"に付くと文法的に間違いになります。
ここが"the"なら"practices"に付くのか、(the company)'s なのか字面からは特定できません。

ここの文章が唯一の正解という訳ではないでしょうが、すくなくともこの筆者がこういう使い分けをしていたのは確かなので、これはお手本のひとつなのでしょう。

混迷の度合いは益々深まりました。


by mcap-cr | 2019-04-11 07:07 | 外国語 | Trackback | Comments(0)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。
by MCAP-CR

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