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はこにわオーディオ工学研究分科会 (旧名: バスレフ研究所)

東京芸術劇場でオルガンを聴く

昨日は、東京芸術劇場で、アマデウス・ソサイエティ−管弦楽団第52回演奏会を聴きました。
アマデウス・ソサイエティ−管弦楽団は、プログラムによると、慶応大学のワグネル・ソサイエティ−管弦楽団の卒業生を中心に結成されたそうです。
演奏会は年に2回くらいなので、普段は別な仕事をしている方が集まって演奏するという感じなのではないかと思います。
プログラムは、
レスピーギ『ローマの噴水(泉)』
ラベル・ピアノ協奏曲ト長調
サン=サーンス・交響曲第3番
指揮:川本貢司
ピアノ:福原彰美
オルガン:小高園里子
シートは全席2,000円です。

私は、2階席のやや後方中央左端の席を確保できました。
この演奏会をどうして選んだかと云うと、実にオーディオマニア的な理由です。
サン=サーンスの交響曲第3番は、オルガンで有名です。
交響曲にオルガンというのも斬新ですが、そこに可聴帯域外の超低音が加わるというのは作曲家の意図もあるのでしょう。
オーディオでも三十数ヘルツを再生するのは簡単ですが、それより下は極端に難しくなります。
普段聴いているのと比べて実際にはどうなのだろうかと気になります。

ピアノの福原さんは、チェロのワレフスカの相棒として国内外で同行しているそうです。
前回のワレフスカのリサイクルのときは、ピアノはよくわかりませんでしたが、今回は主役なのでよく分かるでしょう。

演奏は、ローマの噴水から。
この曲にもオルガンのパートがあります。
これは知りませんでした。
確かに振動が来ている...
サン=サーンスのようにわかりやすくオルガンが入っている訳ではないので、オーディオ的にはこちらの再生のほうが難しいのではないかと思います。
東京芸術劇場にはオルガンが2台あり、今日は、モダンオルガンのほうで演奏です。
モダンオルガンは、顔のように見える現代アートのようなデザインです。

ラベルのピアノ協奏曲は、福原さん、流石にすばらしいです。
なめらかに、克明に音を刻みます。
こういうピアニストの演奏を手軽に聞けてしまう時代になったのですね。

さて、サン=サーンスです。
オルガンがはっきり聞こえてきます。
三十数ヘルツのパートは、音量を別にすると自分のオーディオ装置でも同じようなバランスで聞こえていることが分かりました。
生で聴くと、それより下(多分)は極端に聴こえづらくなります。
いま、なんとなく30Hz以下の低音が鳴っているのではないか?という感じで時折普通とちがう空気の振動を感じるくらいです。
昨日、東京藝術大学の奏楽堂で聴いた記事のとおり、やっぱり三十数ヘルツより下の周波数になると、はっきりとはわかりません。
楽音ではなく、オルガンだけを鳴らせば分かると思いますが、音楽のパートとして他の楽器(しかも爆音)と共に聴くと、どこで鳴っていうのかほとんどわかりません。
最後は、他の楽器も入り乱れて音響的にもクライマックスです。
これをオーディオ装置でできるというならハイエンドオーディオ屋さんに示してほしいと思います。

結局、オーディオ再生の参考のためという目的でまとめてみると、三十数ヘルツ以下を頑張って再生しても音楽としての聞こえ方はさほど変わらないということです。
意味がないかといえばそういうことではなく、有名なサン=サーンスでは、あまり変わらないかもしれませんが、アンコールとしてやってくれた、レスピーギの『ローマの松』の最後の部分を聴くとやっぱり30Hz以下も意味はおおありなのだろうと思いました。

ローマの松は、高校生のときに、チェリビダッケ指揮読売日本交響楽団の演奏を東京文化会館で聴きました。
最後は大音響でしたが、今回とは、違いました。
それは、東京文化会館にはオルガンがない、というのが理由だと分かりました。
ローマの松のオルガンは、ほとんど耳で聞こえない周波数を続けて鳴らします。
これが、体全体に対する圧迫感として生理的影響を与えます。
演奏が終わった後もしばらくは、顔や皮膚にビリビリ感が残った感じでした。

オーディオ的観点でまとめると、
(1)耳に聞こえる部分だけで良いなら、三十数ヘルツまで再生できれば十分。
この程度であれば、13cm級のMCAP-CRでも余裕で再生できます。
(2)生理的影響を楽しみたければ30Hz以下の帯域まで再生しなければならない。
これは、たぶんフルレンジでは無理だろうな...
しかし、大口径ウーファーだと固有振動の制御が難しいので、自然な超低音は出ないだろうと思います。
やはり、三島のkenbeさんがされているように、振動板の中口径ウーファーにパワーをブチ込むのが良いだろうとおもいます。

たまには、こうやって生音で刺激を感じるのが良いですね。


by mcap-cr | 2019-04-15 07:23 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(2)
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Commented by hiro-osawa at 2019-04-17 13:06
パイプオルガンってすごい楽器で音の出口が演奏者からあんなに離れてるのって他にはなさそうですね また楽器である以上個々の音色の違いはいろいろでしょうけど、これに限っては持ち運びは不可能、別のホール、教会に移動したらどうなるかの比較は無理なので、場所もトータルで楽器の一部ですね
こういうのを自宅の庶民オーディオで再現するのは音は出ても近所迷惑間違いないので、背中や座布団に振動型のユニットを仕込んでブルブルやったらよいかもですね(買ったことありません)
Commented by mcap-cr at 2019-04-17 16:03
> hiro-osawaさん
パイプオルガンは、まさしくホールの一部です。
ですが、東京芸術劇場には2台あって演奏会の休憩時に入れ替えられるのですよね。驚きです。
音はホール次第なので、三越なんかは駄目ですが、東京芸術劇場のは、ヨーロッパの聖堂のもののようにいい音です。
こんどいいのを見つけたら連絡します。演奏がいいかどうかは分かりませんが、面白かったです。
ローマ三部作あたりが狙い目ですね。
ボディソニックは、ヘッドホン併用の低音補償ツールとして売られていましたが、試したことはありません。
オルガンの超低音って、オーケストラと一緒になるとまったく耳では分かりませんね。
高音と違って分かるかと思ったのですが、三十数ヘルツ以下になると、ほんとうにほとんど分かりませんでした。

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。
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