人気ブログランキング | 話題のタグを見る

33Hzの法則

オーディオ関連にはいろいろな格言や法則があります。
私の好きなのは、長岡鉄男先生の『黒いアンプは黒い音がする』というものであります。
ここでは私が気付いた法則を書きます。
題して『33Hzの法則』。
通常の音楽再生において、ローエンドは33Hzまで再生できれば十分という法則です。
これは『32Hzの法則』と呼んでもいいような気がしますが、その場合は箱を大きめにする必要があります。

では、どうして33Hzより下は不要なのか?
それより下が必要な楽曲がほとんどないし、そもそも耳ではほとんど聞こえないからです。

これは、オーディオ装置を聴いても分からないことなので、生演奏を聴いて確かめました(記事)。
上記のリンクにいろいろと書きましたが、オルガンでも33Hzは結構しっかりと聞こえます。
しかしそれより下の周波数になると、他の楽器が同時に鳴った状態では、オルガンが鳴っているのかどうか分かりません。
オルガンを弾く様子は目で見ることができるので、『いま鳴っているはずだ』と思っても、実際にはよく分かりません。
爆音の中で、33Hzよりも下の周波数をかすかに判別できるのは皮膚への刺激感で、耳で聴いている感じではありません。
しかも、上記は、有名なサン=サーンスの『オルガン』でさえなく、『ローマの松』のフィナーレをアンコールで聴いてようやく感じたものです。
ほとんどの楽曲は、『ローマの松』のような超低音を含む大音響ではありません。
ふつうは、オーケストラ曲では大太鼓の低音までで、これは33〜37Hz程度の基音です。
ということは、33Hzまで再生できれば、特殊な楽曲を除いてカバーできます。
しかもカバーしないのは、耳にはほとんど聞こえない部分です。
では、33Hzまで再生できればいいじゃない?

そもそも、定説である低音の聴力限界についての疑問があります。
人間の可聴周波数帯域は20Hz〜20kHzと言われますが、これはどうやって試験したのか疑問が出ますよね。
歪み(高調波)無く20Hzを再生するのは極めて難しいことです。
ハイエンドオーデイオと呼ばれる装置でも、歪が無視できる20Hzを再生するものはないでしょう。
20Hzを歪なしで再生しようと思えば、振動系の剛性を高くしなければなりません。
これがどの程度難しいかは、スピーカーシステムの振動の様子を観察すれば分かります。
振動の剛性を高めるには、振動板を小さく、厚くするのが効果的です。
低音を再生するために振動板を大きくすると、剛性が損なわれるのでその分厚くしなければなりません。
厚くすれば重くなります。
振動系が撓むと基本周波数に高い周波数(高調波)が乗るのでこちらが聞こえてしまいます。
スピーカーで20Hzを再生するとバタバタと音がしますが、このバタバタが高調波にあたります。
低音になると、基本周波数よりも高調波の音圧のほうが高いので、聴力試験には適合しません。
ヘッドホンであればスピーカーシステムよりは有利ですが、それでも高調波が出れば高調波を聴いて判定してしまいます。

箱の大きさのだいたいの目安は下記リンクをご参照ください。
32Hz(TR130e
33Hz(TR130b)記事を書いた時点では30Hzまでいけたろうと思っていましたが、実用的には33Hz程度です。
40Hz(TR080b他
私が最近作っている3インチモデルはだいたい40Hz+位のローエンドに抑えています。
それより下32Hzまでを聴く場合には、5インチモデルを使えばいいだけのことなので。

ということで、通常必要な帯域は5"フルレンジで十分と言い切っておきます(私見です)。

32Hzでは我慢できないとなるとどんどんハマっていってしまうので、駆動系が独立したサブウーファーを使えばいいのではないかと思います。

Commented by muuku at 2019-05-07 17:24
ちなみにハイエンド側は何Hzまでが実用的とお考えでしょうか?。フルレンジと一言でいっても再生周波数帯域が結構バラバラですよね。無理をした20kHz以上のものも意味がなさそうな気もしますし、ユニット選びの参考にさせて頂きたいのでご意見を伺わせてくだされば幸いです。
なお、その帯域以上のハイエンド側が必要な場合はスーパーツイーターで補完した方がいいと考える帯域とも言えますか?
Commented by mcap-cr at 2019-05-07 21:12
> muukuさん
あまり科学的な意見ではありませんが聴感で不足していなければいいのではないでしょうか。
スペックと聴感は、一致しないことが多いです。
可能なら20kHzまで再生できれば問題はないと思います。
歪が大きいとハイエンドが伸びるので歪でなく高域が伸びるのが理想です。
歪が小さいと大人しく聞こえますよね。
Commented by hiro-osawa at 2019-05-08 01:51
Daytonのボディソニックみたいなユニット買いました 座布団の下に仕込もうと思うのですが使い方いまいちよく分かりません いろいろ実験してみます
Commented by mcap-cr at 2019-05-08 06:41
> hiro-osawaさん
アクチュエータのようなものですか?
音が出る必要がないので、電磁気で動けばいいだけだと思います。
面白そうですね。
Commented at 2024-02-18 12:00
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by mcap-cr | 2019-05-07 06:28 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(5)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。