LibreCADを使って気付いた点

Windows10よりもLinuxを中心に使うようになって、いちどは諦めていたLibreCADを使うようになりました。
LibreCADは、完全無償で、Linuxでも使えるC2次元ADソフトです。
3次元CADのFreeCADというのもありますが、通常の図面を書くなら2Dのほうがむしろ使いやすいので、当面は2Dだけを使うようにします。

LibreCADをしばらく使っていたら、スピーカーエンクロージャーの箱の設計であれば、それまで使用していたDesignCADと同等の効率で描くことができるようになりました。
あらためてLibreCADを使ってみると、かなり使いやすいソフトであることに気付きました。
現在のWindows用の最新版（評価版除く）は2.1.3（32ビット版）です。
Linux版は、各ディストリビューションで、ソースからコンパイルしたものを自動でインストールできるようになっているので、ディストリビューションによってバージョンが違うようです。
こんな理由でLinuxとWindowsとで多少メニュー構成が違ったりしていますが、気にするほどでもありません。
良い点は、
（１）レイヤー設定方法が分かりやすいし、常にレイヤー画面を出しておくと、作業効率がいい。
（２）コマンドが覚えやすいし、過去の操作のコマンド履歴が出るので、よく使う操作は、コマンド入力すれば、あちこちクリックしなくてもよい。
（３）作図のときの決め事は、"Application Preference"と"Current Drawing Preference"にそれぞれ設定できるので、一度設定すればこまこまと設定しなおさなくていい。
（４）スナップ選択オプションが画面左下にまとまっていて使いやすい。たとえば、グリッドに合わせる、とか、端点、中心点、交点などこれらを簡単のオンオフできる。
（５）オートグリッド設定が使いやすい。倍率をマウスのホィールを操作して倍率を変えるとそれに合わせてグリッドサイズが変わり、スナップポイントも変わるのでこれがなかなか使いやすい。
（６）文字位置がぴったり合わせられる（2バイトフォントの使い方がイマイチ難しいですが）。
（７）前回書いたとおり、Move/Copy（コマンドは"mv"）は、基準点を選んでから操作するので、微妙な位置ずれが起きにくい。

こういういいところも、発見したのは、まだ一部だけで使い込むほどに使いやすくなっていく予感がします。

逆に悪いところです。
（A)バグがまだ潰されておらず、Windows用は、Linux用よりバグが多い感じがする。
たとえば、Linuxで書いた図面の寸法の一部にWindows版では1/10に表示されてしまうというバグがありました。こういうのは、複雑な図面では見つけにくいでしょう。
（B)文字のWidth Factor（幅係数？）を変更しても保存されない（Windows版で確認）。
その他、複雑な図面が扱えないとか、他のソフトで作成した図面がちゃんと表示されないなど、まだまだ、感じもありますが、ソースコードも公開されているので、本来なら、自分で直さなければいけないのでしょうが、そういうスキルがあるわけではないので、これは仕方がありません。
高価なソフトにもバグはあるので、こういうところをいじいじと突いても良くないと思います。

他にも気付いたところがあれば都度書いていきたいと思います。

今後、スピーカー関連の図面類は、LibreCADで作成し、DXF形式でも配布していきたいと思います。