2020年 01月 21日
ジャンク自作オーディオの愉しみ
使われているユニットは、マークオーディオ製ということで、中高域は自分の好みの対極方向にあります。
前年のユニットは、こういう好みを確かめずに5セットも購入してしまったので、全部他の方に差し上げ、昨年はStereo誌のムックは購入しませんでした。
こういうものは、好みの問題なので、他の人が『素晴らしい』と感じても自分がそう思うかどうかはわかりません。
逆に、私が『素晴らしい』と思うものが他の方にもそう感じられるのかと考えると、同じようなことになるでしょう。
ですから、好みを確かめることが必要です。
私の場合、Stereo誌のブランドを信じて購入しました。
最初はそれほど好みに合わないと気付かなかったのですが、オペラを1幕聴いてなんとなく妙な感じがしたので、別のスピーカーで聴いてみて自分の求める方向ではないことが分かりました。
Stereo誌のブランドと自分の好みが合わないことがあり得るというのが教訓でした。
これは自分だけの話ではなく、同じように、そのユニットの音が好みに合わないという人がいました。
また、ローを切ってしまってツィータとして使うなら悪くないという声も聞きました。
大山さんのメルマガを読むと好みの人が大勢いるようなので、好き嫌いが分かれる製品だということのようです。
さて、ハイ・CP比(正しくはPerformance/Cost Ratioというべきですが)を目指すのが大抵の人に共通するだろうと思います。
とくにオーディオ趣味なんかはカネのない学生時代に始めた人が多いので、なるべく割安な機器を導入したという人も多いでしょう。
雑誌で推奨されている機種、定価からの値引きが大きな機種、そういうのを仮想的にP/C比の大きな危機として導入して愛用するのはふつうのことだと思います。
私も、最近になってこういう定説に疑問を持つまでは、仮想のP/C比を基準に機器を選択していました。
それからは、雑誌の推奨は無視して、真面目にやっているというブランドイメージを基本に、定価関係なく販売価格で選ぶようになりました。
それが、更に進んで、最近は、ジャンク部品を躊躇なく使うようになりました。
OSWさんの言葉を借りると、ジャンク品はジャンク品として生まれたものではありません。
元は別の用途があって製造されたが、何かの問題(品質問題とは限らない)があって、本来とは別ルートで流通するようになったものです。
従って、安価であることが低品質であるとは限りません。
スピーカーユニットのジャンクを最初に導入したのが、1本200円の7cmくらいのユニットです。
これを片側4本段違いに4方向に向けて取り付けた共鳴管をつくったところ、いままでに経験のない素晴らしいものになりました。
これは、秋月電子で普通に販売していたものなので、正確に云えばジャンクではありませんが、F社のような大手の製品から見るとジャンク扱いでよいでしょう。
その後は、同じ秋月で、2本500円の8cmユニット、この同じものが本当にジャンクになって1本150円になりました。
また、日米無線で、1本150円で売られていたフルレンジは、ツィータとして愛用しています。
こうしたジャンクの部品を使ったシステムを聴くと、音はジャンクではありません。
ツィータとしてしか使えない1本150円を本来のフルレンジとして使用する場合を除けばですが。
これだってツィータとして使えばジャンクの音ではありませんし。
いま、改めて見直したのは、F77G98-6というユニットです。
秋月で1本150円でジャンク販売されていたものです。
ちょっと高域が足りないような感じがしていましたが、シングルでじっくり聴くと、そんなに悪い感じでもありません。
このユニットは製造ロットなどで音が違うそうですし。
例の、ツィータとしてしか使えないフルレンジでつくったUP4D-T(記事へのリンク)を加えると、
Junk+Junk(記事へのリンク)
のはずがかなりのハイ・パフォーマンスに聞こえます。
音の良い部屋で目隠しして聴いたら騙される人もいるでしょう。
でも考えてみるとこれって音楽と同じなんです。
東京音楽コンクールの二次予選は550円で聴くことができます。
特にピアノは、休憩を含めて朝10時から夜8時半までいろいろな人の演奏を聴き続けることができます。
そして、どの方も素晴らしい演奏を聞かせてくれます。
それが550円なんです。
これは部品のジャンクが安いのと同じことです。
ブランドがないから安いだけで、質が低いから安いわけではないというはなしです。
そう考えると、ジャンクにも親しみが持てます。
音楽家の方は、はやくブランドを確立して、ジャンク値段から卒業してほしいと思います。
オーディオ部品はジャンク歓迎、音楽家は、ジャンク値段からブランド値段へとステップアップできることを応援します。

