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Music Dialogue室内楽塾 in 東京 2020ーリハーサル最終日

昨日、『面白そうなイベント』と題した記事で書いた、Music Dialogue室内楽塾 in 東京 2020(リンク)のリハーサル部を聴きに行ってきました。
場所は自由が丘にある旧園田高弘邸(現在は私邸のため非公開)の広間です。
広間は、40畳以上はありそうです。
演奏者部分は、天井が屋根の形状の斜面になっており、高いところで4m以上あるだろうと思います。
客席部分は、椅子を並べたものですが、特別に天井が高い訳ではありません。
ピアノが常設してありますが、オーディオルームとしても使われているようで、オーディオシステムも設置してありました。
この部屋であれば高級なシステムでも十分に実力を発揮できるだろうと思います。
場所は閑静な住宅街で、外の音はほとんど聞こえません。
とはいっても特別な防音設備がある訳ではなく、演奏の音は、外の道路でも聞こえました。
防音のオーディオルームを作るよりも広い空間で自然の減衰を活かし、かつ外が騒がしくないのは、オーディオマニアには垂涎の環境だろうと思います。

そういうオーディオのことはどうでもいいのですが、Music Dialogueは、音楽家の育成に尽力する一般社団法人で、塾長は、大山平一郎さんです。
大山さんは、ロサンゼルス・フィルの主席ヴィオラ奏者や副指揮者を務めていた人で、現在は、サンタバーバラ市のThe Lobro Chamber Music Projectの芸術監督などを務めています。
講師は、もう一名チェリストの金子鈴太郎さんで、国内外のコンクールで有償、入賞経験があり、国内のオーケストラで主席客演を務めるなどしている方です。

リハーサルの最初は、ブラームスの弦楽六重奏曲第一番変ロ長調作品18。
ヴァイオリンが大塚百合菜さんと小林佳奈さん、ビオラが塾長の大山平一郎さんと有冨萌々子さん、チェロが講師の金子鈴太郎さんと、佐古健一さんの6名で六重奏です。
生徒が重要なパートを弾きます。

大山平一郎さんは、生徒に、各パートのイメージを訪ねます。
『何を思うか?映画だったらどんなシーンか?』などなど。
音楽の設計図として図面がありますが、その設計図を施工図に落とし込んでいくのに近いでしょうか?
生徒は、答えるのが難しそうですが、自分のイメージを説明し、多少の修正も加えながらイメージに従って音符を解釈していきます。
そして、音量が変わるタイミングや、テンポの変更解釈など指示を出していきます。
各パートの役割と、主役の引き渡し方など、聴くだけの素人には分からないところです。
生徒の演奏を聞いていると見事に聞こえるのですが、講師は更に対話(Dialogue)を重ねて磨きをかけていきます。
技巧的な部分や音は、生徒のほうがむしろいい感じに聞こえるのですが、細かい部分(講師にとっては大きな部分)にダメなところがあるのだそうです。
生徒は、指摘された部分を譜面に書き込んでいきます。
途中で、講師が生徒に、そこはピアノかピアニッシモか、というようなところを尋ねると、譜面の版が違っていて一致しないようなところもありました。
こういうところは、プロでならではのこだわりで発見してしまいます。
11時から13時までの予定でしたが結局13時半までかかりました。

次は昼食休憩を挟んで、メンデルスゾーンのピアノ四重奏曲第2番ヘ短調作品2。
塾長の大山さんがヴィオラ、ヴァイオリンが小林佳奈さん、チェロが佐古健一さん、ピアノが小形然さんです。
今度は、連続して演奏していきます。
ピアノがあるほうが合わせやすいのかもしれませんが、よくわかりません。
順調に終わるのかと思うと、そうではなく、更に磨きを掛けられていきます。
ちょっと変な質問もありました。
『ユダヤ人だけの国はどこか?』
メンデルスゾーンはユダヤ人なので、そういうユダヤ人としてのある種の特性があるのでしょうか?
もちろん文化や民族としての特性と音楽性との関係はあるのでしょうが自分にはよく分かりません。
ブラームスのときと同じようにイメージを大切にすると、民族や文化の特性まで理解しなければならないのでしょう。
途中、ピアノに対しても多く指導が入りました。
そこは右手で全部弾くとか、音が省略されている、とか、専門的な指摘になると、私の頭の中はグルグルです。
この部屋は、外部から採光されるようになっているのですが、途中急に日差しが強くなることがありました。
すると、障子に外の木の影が映ってまるで屏風絵のようになりました。
そこに譜面めくりをしていた有冨さんにいい感じで逆光があたって、屏風がに美人画を加えたような瞬間がありました。
もちろん本人はそんなことは思っていなかったでしょうけど。
話を戻すと、メンデルスゾーンは順調に進んで予定より早い1時間半ほどで完了しました。
完了後も小林佳奈さんはずっと自分のパートのイメージを復習していました。

最後は、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲イ長調作品81です。
ヴァイオリンは、福田麻子さんと大塚百合菜さん、チェロは佐古健一さん、ピアノが平間今日志郎さん、そして、ヴィオラが塾長の大山平一郎さんです。
予定を切り上げて始めたので、最初は福田さんがいない状態で第二楽章から始めました。
福田さんは、時間ピッタリに加わって、いきなり途中から弾き始めました。
調弦もせずに凄いです。
やっぱりこういう方々は、自己研鑽の程度が半端ありません。
みなさん見事なのですが、そこにも指導が入り、磨きをかけていきます。
塾長はずっと出っぱなしですが、べつにどうっていうことはありません。
指揮者の小林研一郎さん同様超人っぽいです。

最後は、聴講者は自分の他は3名になっていました。
自分のような素人がそういう場にいるというのはいささか場違いでしたが、聞いているだけでいいのでそういう意味ではなんとか最後まで聴ききることができました。

素人の考えなんかどうでもいいのですが、レッスンのリハーサルを聴いていていろいろと想像していました。
生徒さんは、いろいろな先生からいろいろな指導を受け、違うことを云われる場合もあるのでしょう。
しかし、さらに活動を続けていけば、違うと思えた指導が根は同じと思える日がくるのかもしれません。
それと、音楽については、自分は、イメージの解釈を聞き手に任せる感じの演奏が好きです。
でもそういう演奏をするのは難しいのだろうと想像します。

今日は、本番のファイナルコンサートで成果を聴かせてくれるはずです。
楽しみにしています。

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by mcap-cr | 2020-02-23 07:08 | 音楽・コンクール | Trackback | Comments(0)

音楽は生演奏が最高ですが、レコード音楽は、工学オーディオによってリーゾナブルなコストで楽しみましょう。


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