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はこにわオーディオ工学研究分科会 (旧名: バスレフ研究所)

オカルト製品

オーディオにはオカルト製品が蔓延しています。
音が変わる理由がないのにそれを使えば音が変わったように聴こえるのですから便利なものです。
良く変わるようにマインドコントロールすれば劇的に変わるし、悪く変わるようにマインドコントロールすれば悪く変わります。
パッケージと外観を換えれば何回でも使える商品です。
オーディオはそんなものですが、オーディオ以外にも怪しい商品はたくさんあります。

実は、自分も怪しい商品を2年ほど使っています。
とは云っても自分で買ったものではなく知人から貰ったサンプルです。
この粒を水のボトルに入れて8時間置くと水の性質が変わる、なんていうものです。
粒は網の袋に入っていて、2年間使えるそうです。
なんでも、その水を飲み続けるとガンにならないなどというものですが、パッケージにはそんな能書きはありません。
私は一瞬で怪しいと思ったのですが知人から頂戴していたのでそうも云えず、その製品の特許の資料を貰いました。
特許の資料によると、水の腐敗を防止する作用があるということは書いてありますが、どうして腐敗を防止できるのかは書いてありません。
散々読み込んだ結果、これは脱酸素触媒である、と解釈しました。
確かに、それを入れると水の中に気泡ができます。
怪しい能書きは信じないが、脱酸素水をつくるものだと解釈すれば、何らかの作用はあると考えられます(定量的には全く分からないが)。
『これをすれば良くなるはずだ。なぜなら....だからだ。』
どこかの世界の製品と実に良く似ています。

だが、脱酸素水に効果がないかといえば、ありそうな気もします。
昔から、毎朝お茶を飲むと長生きするとか言われます。
お茶が体にいいのか、朝飲むから体にいいのか、単に朝飲む水が体にいのか、沸かすから脱酸素水となって体にいいのか、毎朝ちゃんと起きるから体にいいのか...
いろいろな仮説がありそうですが、たぶんデータはないと思うので、規則的な生活をすることが体にいいという程度なのだと思っています。
上の製品に戻ると、脱酸素水の効果があるのかもしれない、と考えられないでもありません。

水を沸かす様子を観察すると科学的な発見があります。
まず最初は、対流の様子が何となく見えます。
水の中に入っている不純物が対流するのか、密度が変わって屈折率が変わるのか分かりませんが、何となく対流の様子が見えます。
次に、火にかけている加熱面から気泡が少量出ます。
その気泡は、浮いてきてそのまま水面に到達して消えます。
その少量の気泡の発生が止まると次は、もう少し多くの気泡が出てきます。
加熱面で発生した気泡は、上昇の途中で消えて水面まで到達しません。
更に時間が経つとだんだん気泡の発生量が増えて、最後は、その気泡が水面まで到達するようになります。
これが沸騰状態です。
こういうのを観察した人がどれくらいいるのか分かりませんが、子供は案外観察しているかもしれません。
最初の気泡は、水蒸気ではなく水に溶け込んだ気体でしょう。
だから、そのまま水面まで浮き上がって系外に出てしまう。
これが脱酸素効果であると考えられます。
次の気泡は水蒸気でしょう。
加熱により局部的に沸騰するが、上昇途中で沸点より低い温度帯を通過して再凝縮してしまう。
水全体が沸点に達すると加熱面で気化した水蒸気は水の中では凝縮せず、水面から系外に出てしまい、空気で冷やされて凝縮し湯気となる。

最初に書いた怪しい製品のことを考えながら、沸騰の様子を観察するとこんなふうに見えてきます。
脱酸素に効能があるかどうかは別として、私の解釈・仮説が正しければ、エネルギを使わずに脱酸素できるのは画期的です。

ボトルに水を汲んでおくというのは、案外便利な使い方なので、ずっとその怪しさ満点の製品を使っていますが、いろいろと考えて観察するきっかけになったということでは、オカルト以外の効果もあるようです。
すくなくとも、オーディオオカルトよりはずっと良さそうです。

by mcap-cr | 2020-07-30 07:25 | 科学・工学 | Trackback | Comments(4)
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Commented by tincan at 2020-07-30 09:44 x
オーディオオカルトのいけない所は健康関係の商品に嵌められている様な法律的な規制がない事でしょう。基本的な電気関係の規制をクリアしていれば、あとは何を主張しようが思いのままです。
所詮音響は主観の世界ですから、いくら中身が不可解な構造仕組みでも作った人売っている人が、これはイイ音がしているのだ、と主張すれば否定はし難い。なぜなら究極の所それは相手の感性、美的センス、聴取能力、誠実さを否定することになるのですから。
結局アマチュアの我々が惑わされないための対抗策としては、とことん主観であるところの自分の感性耳を信じて、自分が良いと思った機器こそベストなのだと信念を持って試聴購入する他方法がありません。
始末に悪いのはスタジオ等で働いている、いわゆるプロたちが高価な機器(中にはお軽なものも?)を選んで使っていることでしょう。彼らはアマチュアにとって言わば先生ですから、先生が使っている機器は悪いものとは思えないし、信奉者にとっては後光が射しているようにも見えてくる、絶対者に近い。
しかしプロ側の本音とすれば、安くても音の良い機器を使って固定費を下げたいが、アーティストやプロデューサー、その他音楽関係者は中途半端にオーディオ物知りですから、雑誌等で宣伝している高価でルックスの良い機材を使っていれば満足してOKを出す。ケーブルに音が良いからと言って電源配線用の VVFケーブルなんかを這わせようものなら、軽蔑してスタジオから出て行くでしょう。
長岡先生の名前はスタジオまで轟いてはいない(笑)
世の中なんでもそうですけど表面だけ見ていても理解できるものじゃない。疑って疑いつくして、それでも信じられなくてとうとう聖トマスみたくならなくては真のオーディオファンにはなれないのでした(笑)
Commented by mcap-cr at 2020-07-30 14:50
> tincanさん
オーディオの根本的に脆いところは音を売りにしていることだと思います。
音には、空気の粗密波の他にも幻聴があります。
幻聴には聴こえるはずのない心の声とか別な刺激による錯覚とかいろいろあります。
聴力検査でも、考え事をしているとタイミングをのがしてしまうようなこともあります。
聴覚はただでさえ不確かさが大きいうえにそこに幻聴が加わるのですから、オーディオ製品はある程度のレベルに達すれば個々の違いは不確かさのなかに埋没します。
しかもいまはある程度のレベルに達するためのコストが低いので、ノイズの中で聴けば違いなんか殆ど分からなくなります。
プロは仕事ですから、それなりに気をつけて機器の違いを聞いているはずで、おそらく機器の価格の違いなんか感じていないことでしょう。
しかし、顧客からあれこれ云われるとそういう機器を使わざるを得ないのでしょう。
私の考える対抗策は、よほどの差を感じない限り不確かさの範囲内だと仮定することだと思います。
それと音量は必ず揃えることでしょう。
最近の大山さんのメールマガジンでは、音量差の1dBの違いで評価が逆転したと書かれていました(スピーカーのインピーダンスについて書かれていなかったのでもっと違うかもしれない)。
大山さんに試験システムではスピーカー負荷側で補正して切り替えていますが、インピーダンスの高いソース側で補正すれば、もっと厳密に等価に出来るはずです。
そこまでやってやっと分かる好みの差しか無さそうですが。
音量を揃えて比較するという当然のことが周知されればオカルトオーディオは姿を消していくかもしれません。
オーカルトオーディオを酒の肴にするのも案外オツかもしれません。
Commented by Grigri at 2020-07-30 14:53 x
子供の頃に読んだ、寺田寅彦の「科学絵本 茶わんの湯」と、ファラデーの「ロウソクの科学」を思い出しました。
Commented by mcap-cr at 2020-07-30 16:53
> Grigriさん
何気ないものでも目的を持って観察するといろいろなものが見えますよね。
画家が科学の目を持っている(そうでない人もいると思うが)ことがよく分かります。

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。
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