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2020年9月オフ会

一昨日、スピーカー再生技術研究会のオフ会を実施しました。
今年は、懇親会ができませんでしたが、それでも充実した発表会になったと思います。

最初は山口さんのデモから。
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画像は縦になっていますが、横にして水平方向の指向性を強くするのが使い方だそうです。
オーディオ趣味用の使い方ではなく、業務用のハウリング防止が目的で開発中だそうです。
このシステムを横にして少しずつ水平に回転させると、角度の変化による音圧の変化が激しく、その高価が確認できました。
あと、マトリックスシステムのデモもありましたが、マトリックスには、歴史があり、それぞれの経験と思いがあり、効果の感じ方も人によって違うので、議論は深まり、なかなか交差しませんでした。
マトリックスについては市販品もいろいろあるし、個人で開発する方も多いので、こういう議論は難しいのだろうと思います。

次は井形さんです。
井形さんについては、40年以上前(?)の雑誌の記事に座談会の形で登場しています。
記事のタイトルは、『やっぱりオリジナル,これはすごい』
その中から
長岡『厳密にいえば2mではホーンになっていないということもあるんですよ。』
井形『別にホーンとして聴かなくても、音がよけりゃいいわけですから。それだったら1mもあればできるんじゃないですか。』
長岡『バックロードはホーンじゃないという説もあるしね。...』
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そういう思いをずっと維持してきた井形さんの作品です。
開口が小さくなっているのは石田式と同じですが、ひょっとしたら井形さんのほうが早かったのかもしれません。
両名に伺っても最初がいつかはわからないかもしれませんが。
バックロードホーンとしては、ローエンドが伸び、バランスがとれている作品です。
左側は、パークオーディオの生産終了品13cmです。
このユニットが終了してしまったのは惜しいですね。

加藤さんは、バーチカルツィンです。
同じユニットのOM-MF5を縦に3発、中央はツィーター、上下はウーファーとする使い方です。
ツィーターもウーファーも同じ箱に収められていますが悪影響はありません。
古の通説では、ツィータがウーファーの動き影響されるので良くないということですが、試してみたら『本当?』という経験をした方も多いだろうと思います。
良くも悪くもマークオーディオのOM-MF5の音なので好みの分かれるところです。
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昼休みを挟んで、私のシステムです。
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今回はツィータの使い方として、『音源を集中するのが正しい』という通説を疑ったという発表でした。
私は最近は、プラスツィータはメインから適度に離すほうが良いという考え方です。
写真はUP4D-Tですが一発の場合でもデモしてみました。
あ、なるほど、離すほうがいい、という方もおられました。
ただ、ツィータの効果は人によってかなり感じ方が違うので、発表としては難しいように思いました。
私はラズパイオーディオとデジタルアンプ(中央のアンプの影に隠れて見えない)のを持参したのでそれを使いました。
こういう小さなシステムなら、そういうコンパクトなプレーヤーとアンプで十分なようです。
ラズパイオーディオでは、これから問題が発覚する音質問題はありませんでした。
こういうシステムのセットに手間取るのを懸念したので、昼休みに30分程度鳴らしましたが、そのときの時間があったのでわりとじっくり聴くことができました。
残念だったのは、各音楽ソースを最後まで聴けないことでした。
有冨さんのヴィオラは特にゆっくりと聴きたかったのですが、時間が限られていたので、全部は聴けませんでした。
私はご本人の演奏を生で聴いたばかりだったので、思い出しながら聴きました。
こういう音響の優れた部屋で聴くと私の部屋より良く聞こえますが、それでも生のあの音には程遠い。
でも卓越した音楽性、音楽に対する情熱と細心の注意を払って生まれた音はよく分かりました。
ちなみに、その後に再生したアッカルドのヴァイオリンの録音には、回転ムラか別な問題があるように感じていましたが、やはりそう聞こえた方もいらっしゃいました。

自分のだけ長かったですが、次は、穐山さんのシステムです。

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MCAP-CRが基本ですが、副空気室にもユニットを入れて、UP4Dにしたもの。
この音、ローエンドも低いし、音場感も素晴らしいと思いました。
しかし!
このときに、CD-Rの再生にノイズが発生していることが発覚。
オリジナルディスクと比較するとその差は一聴瞭然。
どうしてそうなったのかは分かりませんが、これからは対策を講じることを考えています。

続く渡邊さんのシステムはトーンゾイレ型ですが、配線を外部で変えてドロンコーンとしても使えるようになっています。
それぞれの接続の良さもあり、そうでない部分もあります。
また、残念なのは、ここでもCD-Rの問題が発生。
プレーヤーの機嫌が悪かったのか、ディスクに問題があったのか、相性問題(実際には、相性ではなく読取性能の問題)があったのか分かりません。
せっかく持ってこられたディスクが使えなかったのが残念でした。
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大沢さんお馴染みのテレスコです。
今回は、カーステレオのユニットを修理して付けたものです。
同軸型のツィータは、修理の都合上別置きになっています。
カーステレオは、軸上正面では聴かないし、設置場所も限られているので同軸型にするのはやむを得ませんが、実際にはこうして離して置くほうが良いようです。
音を聴いて井形さんがスペアナで測定すると周波数特性は見事にフラットでした。
これには一同びっくり。

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音は低域がよく伸びて気持ちのいいものでしたが、ローエンドの伸びは大沢さんの部屋で聴くよりも伸びなかったそうです。

次は10月24日の予定です。

発表資料は下記にありますのでご参照ください。



Commented by マイクロ・トレーダー at 2020-09-29 20:29
「やっぱりオリジナル,これはすごい」が掲載されている小冊子「長岡鉄男 傑作スピーカー30 図面集」は、私も持っています。Stereo誌 84年1月号の付録ですね。
Commented by mcap-cr at 2020-09-30 07:04
> マイクロ・トレーダーさん
あれをお持ちなんですね。
40年以上前かと思ったらまだ36年前のことでした。
誤りのご指摘を有難うございます。
私もあれを読んで何か作りたくなりました。
Commented by tincan at 2020-09-30 11:08
オフ会のご報告有難うございます。出席出来なかった者も概略が分かり興味深いです。
山口さんのコラム型で、指向性の実験をされていたのは聴きたかった。昔からアナウンス用によくある方式ですが、箱を物理的に動かした事が無いため興味深いです。
広く広がる音場性、ということは望めないかもしれないが、音が前に出てリアル感が増すのではないか?とかイマジネーションが膨らみます。

会長のシステムで
>ツィータの効果は人によってかなり感じ方が違うので、発表としては難しいように思いました。とのこと。
音が向こうに広がるのが好きではないという方がいらっしゃるので、意見が分かれるのは仕方がない事ですね。
そういう方は山口さんのコラム型を好まれるかもしれません。
Commented by mcap-cr at 2020-09-30 13:28
> tincanさん
山口さんのデモは、オーディオ観賞用という観点とは違うので、低音が出ていませんでしたが、足せば面白いと思います。
課題としても良さそうですね。

ツィータの感じ方の問題は、音場感というよりも聞こえ方の違いのようでした。
慣れもあるかもしれないし、耳の衰えもあるかもしれません。
やっぱり音場感に絞るほうがいいのだろうと思います。
by mcap-cr | 2020-09-29 08:30 | オーディオ一般 | Trackback | Comments(4)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。