ファン・ディエゴ・フローレス聞きました

フローレスを初めて聞いたのは、もう何年も前のことでした。

オーストリア旅行に合わせて買えたウィーン国立歌劇場の「アルジェのイタリア人（原語は"italiana"で、女であることが分かるが、最近の風潮では、男女区別をなくす方向なので、『イタリア女』ではなく、『イタリア人』と書きました。）」で偶々聞いたときでした。

その後、ボローニャ歌劇場の日本公演に出演するはずだったのですが、東日本大震災で出演中止（多分プロモータに止められたのだと思う）があり、数年前に、やっとサントリーホールで聴くことができました。

昨日は、私の地元にある東京文化会館での公演でした。

オーケストラのバックがあり盛り上がった公演でした。

フローレスは歌唱も声もいいのですが、特にいいのは気前の良さで、昨日は、アンコールが３０分を超え、アンコールを含めると後半だけで一公演分はありました。

アンコールは、まずは、ギターの弾き語りを何曲も。

弾き語りと言ってもフォークソングじゃないので、拡声器はありません。

広い会場に生声を響き渡らせるものでした。

これにはオーケストラのメンバーも聞き入っていました。

そして、最後は、オーケストラをバックにアンコール。

最近では例を見ないほどの長時間公演。

しかも長時間の理由は、気前の良いアンコールです。

さすがに一流は違います。

日本の歌手も、瞬時には、いい声を出せるのですが、フローレスのようには続けられません。

抑えた声で十分に聞かせ、なおかつ持続できる、そして笑顔でアンコール。

最後は文化会館が会場の照明をつけて会場の拍手を終わらせた感じでした。

この人の公演は、また何度も聞きたいです。