小澤征爾音楽塾2024コジ・ファン・トゥッテ

昨日は、東京文化会館大ホールで、小澤征爾音楽塾2024の『コジ・ファン・トゥッテ』公演を聞きました。

この公演は、東京春音楽祭とは関係ない一般公演です。

毎年東京と京都で実施されています。

ROHM Music Foundationが支えているイベントです。

ROHMとは直接のご縁はありませんが、若手の音楽家をサポートしているのは立派だと思います。

小澤氏は、先日逝去されたので、逝去後の公演でした。

逝去は残念なことですが偉大な功績を残されての惜しまれて逝去というのは、ある意味歴史に名をのこす、おめでたいことでもあると思います。

そして、その弟子たちが師匠を超えて旅立つことができれば、故人の最大の喜びでしょう。

『コジ・ファン・トゥッテ』モーツァルトのオペラの中で人気があるかどうかわからない作品ですが、こういう音楽の中に、若手の学ぶべきことが多くあるのでしょう。

私も、生演奏では初めて聞く曲でした。

割と地味な感じですが、始まって、話が見えてくると引き込まれていきました。

席は、前から２列目でしたが、前の人が大きかったので、見えづらいのが残念でした。

それでも、見えるところはよく見えて音楽はよく聞くことができました。

指揮者がこんなに真近に見えたのは久しぶりでした。

素晴らしい熱演で、時間がたつのも忘れて聞き入ってしまいました。

昨日までの小ホールとは違う音響で、オーケストラも近かったのですが、オーケストラがピットに入って演奏しているので、少しだけ角がとれてまろやかな音響でした。

オーケストラのメンバーは、ほぼ全員（100%全員？）が、小澤征爾塾の若手でしたが、さすがの演奏でした。

最近は、演奏家のレベルが上がっているので、どこに行ってもオーケストラ演奏のパフォーマンスは指揮者で決まると思います。

ですから、指揮者のタクトもよかったのでしょう。

来年は『椿姫』だそうです。

塾生は、塾長が亡くなっても意思を引き継いで乗り越えていってほしいと思います。