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第23回東京音楽コンクール声楽部門 本選聞きました

昨日は、東京音楽コンクール声楽部門の本選を聞きました。

指揮:現田茂夫
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
のサポートにより4名がそれぞれの持ち味を聞かせてくれました。

最初は、七澤結さん

1.七澤結(ソプラノ) NANASAWA Yui, Soprano
A.トマ:オペラ『ミニョン』より「私はティターニア」
G.ヴェルディ:オペラ『ファルスタッフ』より「夏の爽やかなそよ風の吹く中を」
G.ロッシーニ:オペラ『オリー伯爵』より「悲しみの餌食となり」

以前の方々よりうまくなったなあ、としみじみ感じながら聴いていました。
声も素晴らしい。
他の出場者よりもやや声量は小さめでした。
声楽は、WWEと同様、若いほうがいい、という訳ではないようです。
瞬発力だけでなく、一息入れて、短い時間で最大の休息をとる技術、持久力、そういうものは、若い時ではなく中年になるほうができるようです。
七澤さんは、まだ若いので、数年経ってから再チャレンジでもいいように思います。

余談です。
このコンクールのルールとして曲間では拍手するな、というのがあります。
しかし、指揮者の現田さんが気を使って、一極終わるごとに、労って拍手をするので、オーケストラの皆さんも拍手。
聴いている方は、一部はつられて拍手、残りは、頑なに言いつけを守る、という不思議な状況になりました。
ルールが実態に合っていないとは思いますが、ルールは守るほうがいいのか、指揮者に合わせるほうがいいのか、難しいことになりました。

次は、 CHUNG Kanghanさんです。

2.チョン・ガンハン (テノール) CHUNG Kanghan, Tenor
G.プッチーニ:オペラ『ラ・ボエーム』より「冷たい手を」
C.グノー:オペラ『ロメオとジュリエット』より「ああ、太陽よ昇れ」
G.ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』より「我が祖先の墓よ」

最初から声量で圧倒してくれました。
二次予選のときは、他の参加者のようには準備してきた感じではないと感じました。
本選でもさっと来てこれをやってしまう、というのは、地が凄いのでしょう。
底知れない潜在力を見せつけました。
コンクールの目的が、将来を見据えて、発掘する、ということなので、今回も発掘できた、ということでしょう。
今後の活躍は、この方が、全出場者の中でもトップになるのではないか、と感じました。

休憩を挟んで、宮下さんです。

3.宮下嘉彦(バリトン) MIYASHITA Yoshihiko, Baritone
V.ベッリーニ:オペラ『清教徒』より「ああ、永遠にお前を失ってしまった」
C.グノー:オペラ『ファウスト』より「祖国を離れる前に」
G.ロッシーニ:オペラ『セビリアの理髪師』より「私は街の何でも屋」

いい味を聞かせてくれました。
準備も万端の感じで仕上がりもよく、細かい表現も見事。
かつてなら一位間違いなし、と思えるほどでした。
聴衆賞の投票は、迷いましたが、宮下さんに投じました。

最後は、砂田さんです。

4.砂田愛梨(ソプラノ) SUNADA Airi, Soprano
G.ヴェルディ:オペラ『リゴレット』より「慕わしい人の名は」
G.ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』より「あたりは沈黙に閉ざされ」
C.グノー:オペラ『ロミオとジュリエット』より「ああ、なんという戦慄が~愛よ、私を勇気づけて」

二次予選のときも圧倒的な実力を感じましたが、本選でも実力をいかんなく発揮してくれました。
おそらく全出場者の中で、実力はナンバーワンでしょう。
ただ、砂田さんは前回二位。
今回でないほうが良かったのではないか、と思っていました。
一度三位以内に入賞したら出ないほうがいいように思います。
今回の結果は、おそらく、現在の実力よりも将来性に重点を置いたものと思います。
すでに活躍できている人には、そういう意味で、コンクールは、適切な機会ではないのか、と今回も感じました。
本人の落胆は凄まじかったのではないか、そんなふうに感じました。

結果は、下記のとおりです。

第23回東京音楽コンクール声楽部門 本選結果

第1位
チョン・ガンハン (テノール) CHUNG Kanghan, Tenor

第2位
砂田愛梨(ソプラノ) SUNADA Airi, Soprano

第3位
宮下嘉彦(バリトン) MIYASHITA Yoshihiko, Baritone

入選
七澤結(ソプラノ) NANASAWA Yui, Soprano

聴衆賞
砂田愛梨(ソプラノ) SUNADA Airi, Soprano

結果に関係なく、ここまでに至れなかった皆さんを含めて、成功をお祈りします。

by mcap-cr | 2025-08-30 08:27 | 音楽・コンクール | Trackback | Comments(0)

生演奏を主とすれば、オーディオは箱庭で充分でしょう。