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カテゴリ:科学・工学( 55 )

断捨離の副産物

最近断捨離のことを書いていますが、自分の断捨離は、まず書籍から始めています。
書籍の多くは工学書です。
捨てると云っても、捨てるのは、紙だけで、スキャンして命の部分はパソコンに残します。
これをインターネットストレージのMEGAに保存してあり、所有しているパソコン全部で共有しているので、バックアップは自動的にとれていることになります。
数えてみると工学関係だけで既に230冊くらいあります。
金額もいくらか分かりませんが全部で100万円近いかもしれません(特に英語のが高いので)...
こりゃ本棚には収まらなくて当然か...

書籍類は、棚から出して読むにはよほどの理由が必要です。
ましてや、棚に入り切らず、箱詰めして押入れに詰め込んであったり、実家に保管してあったりするともう読むのは不可能です。
これをスキャンすることによって、形状はズタズタに切り裂かれますが、代わりにいつでも読めるようになりました。
断捨離の結果、息を吹き返したとも云えます。
テレビのニュースなどで大学教授にインタビューすると後ろに巨大な書棚がありますが、今後は、そういうことがなくなっていくのかもしれません。
書籍類はKindleなどで読めるものもありますが、学術書は、Kindleで『はい、わかりました』とはいきません。
学術書は、字を読んで、図を見て、数式を読んで、数式を別な形に整理して、図を書き直して、練習問題を説いて、何度も確認して、ようやく『わかったような気がしないでもない』程度です。
こういうのは電子書式では、印刷を許されていない限り無理でしょう。
ということは、いまのところ紙の書籍をスキャンするしかありません。
学者であっても、全書籍はスキャンするほうがいいのかもしれませんが、学者は、教科書程度は、中身を完全に理解しているので読み返す頻度が低いのかもしれません。

工学書をスキャンしていつでも読めるようになった効果として、内容を読み直すようになりました。
たとえば、電気工学の類は、自分は専門ではありませんが、教養過程での物理の教科書に基本的なことが記載されているし、学部でも電気工学と電子工学についてそれぞれ2単位履修しています。
履修とは云っても、完璧に理解したわけではなく、そのときの試験に通っただけで、身に付いた訳ではありません。
電気工学の教科書を読み直してみると、計測原理から、モータの詳細、トランスの動作など、基礎式を使いながら説明してあります。
たぶん、電気技術者でもこういう数式を理解して使っているのは一部でしょう。
というのは、電気技術者の資格取得には出てこないような基礎式を使って説明してあるからです。
『基礎』(英語ではfundamental)と書いてあると何となく易しそうですが、実際には、『応用』(英語だとapplied)より難しかったりします(というか実際に難しい)。
応用の方は、数式を使って代入していけば答えが出たりしますが、基礎のほうは、原理式を導いたりしなければならないので、物理に近い感じだし、関連知識がないとちんぷんかんぷんになります。
私の性格は、基礎(基本)が理解できていないと、応用するのが怖いと感じる方です。
アンプの修理のときに思ったのは、どことどこを接続すればいいかが分かっていても、その元となる原理の部分が分からないので、どこでどう想定外の問題が発生するかを恐れていたということです。
想定外だったのは、半導体は焼き切れると導体になる(不導体になると思っていた)こととか、パワーチップに温度検知の保護回路が付いていたことなど、ある方に教えていただくまで、知りませんでした。
機械的なことは、力学の基礎が一通り頭に入っているので、安全対策でき、その結果、いろいろとやってみることができます。
しかし、電気的には、上記の教科書の内容程度を完璧に理解し、なおかつ、応用設備の設計や取扱の経験がないとやはり怖いです。
この怖いという感覚が、漠然と怖いのと、事故を想定できるから怖いのとでは全然違います。
漠然とした危険に対しては、安全対策なんかできないのです。
何事も、想定してそれに対して対処するのであって、『西日本が沈没するような地震が来ないとは言えないから原発は危険である(実際の判決理由)』というようなアホは存在そのものが罪なんだと思います。
私は、電気の場合は、具体的に想定できる危険もありますが、その他なんとなく怖いというのが多いので、これを、ほぼ完全に事故が想定できて怖い、というレベルまで上げるのが第1歩なのでしょう。

ただ、電気について改めて読み直すと、当時考えていたよりも重要な内容が多く、いまは当時よりも興味をもって読むことができます。
ある程度教育して頂いた成果があったということなのでしょう。

こういうのは、断捨離の副産物なのですね。
ちょっとうれしいかも。
by mcap-cr | 2019-11-28 05:45 | 科学・工学 | Trackback | Comments(0)

この製品何だ?

暑いですね。
仕事先の事務所では自分のいる席が暑いので、ペットボトルに詰めた水を冷凍庫で氷結させ、USB扇風機で自分のほうを向けて吹かせてみました。
微妙に涼しいです。
夜間電力が安い契約にしていれば、エコアイスと同じですね。

そして、小型クーラーの広告が目に止まりました(リンク)。

動作原理は書いてありません。
動力は小型扇風機と同じくらいだそうです。
しかもUSB電源で動作可能...
そして使用前に水を補給するそうです。

思い付くのは、水冷の空調機かなということです。
しかし、USBで動作するとなると、圧縮機はかなり小さいはず。妙です。
冷房用空調機は冷媒を断熱圧縮して温度を上げたところで、水や空気で冷却する。
この冷媒を断熱膨張させると温度が下がり、その下がった温度で空気を冷やす(同時に空気中の水分を結露させる)という原理です。
補給した水がある温度まで温まるまでの間は、この小さな空調機でも冷房として使えるはずです。
補給水の温度が上がりきってしまったら....
水を交換すればまた効果が持続します。
つまり冷凍機式であれば、水を捨てながら水冷することになります。
では温まってしまった水はどうするのか、というと選択肢は、捨てるか再利用でしょう。
再利用は、冷ましてから再び使う、貯めておいてトイレの洗浄水にする、と、こんな使い方ができるでしょう。
面倒ですけど。

面倒でない利用方法として、これを風呂の熱源として使えば、風呂の水が貯まるまでは冷房できます。
ただ、それには工事が必要です。
USB電源で動作するようなミニミニ冷凍機では風呂は沸かせないだろうな。

夏の間は、昼間に冷房しながら風呂の水を温めて夜は快適に入浴...
キロワット級の空調機だったら公衆浴場クラスになってしまうので家庭用の風呂には不向きです。
ミニミニ冷凍機でも風呂を沸かせるほどの排熱は出なそうです。

丁度いいのは冷蔵庫の排熱でしょう。
排熱で風呂を沸かせば部屋の熱源になりませんから。
但し、冬場は、冷蔵庫の排熱が暖房になるので、別の暖房エネルギの消費が大きくなります。
上手に使えば省エネできるはずですが、たぶん、投資効率が低いでしょう。

パソコンのCPUの冷却で除去した熱も再利用可能です。
ただ、発熱量が小さくて、せいぜい熱帯魚の水槽を保温するくらいにしか使えないでしょう。

こうやってみると家庭単位での排熱の利用は難しいです。
水冷空調機を集合住宅で使えば公衆浴場を経営できるかもしれません。
地域ぐるみで工夫しないと排熱利用はできなそうですね。
空調機の排熱利用ができれば、夏の暑さも緩和できそうですけど。

と上記のリンクにある商品に戻ると、冷凍機式とは考えにくそうです。
購入者のコメントがありますが、怪しいものばっかりです。
8時間使えるということは、水分を蒸発させながら蒸発熱を奪う方式なのでしょう。
いわゆる夏用加湿器のようなもので、繊維に水を含ませてそれをファンで乾かすだけ。
温度は下がるが湿度は上がる...
快適なのか不快なのかわかりません。
屋外での使用ならいいでしょうけど。
それで9000円ってメチャメチャ高価です。
原理を確認するために9,000円を消費するのはちょっとアレですね。

気になったので検索したら、Yahoo!ショッピングで3千円台で販売していました。
やっぱりただの加湿器でした。
エアコンと併用しているというレビューがありましたが、それってエアコンの潜熱負荷を増やしてるだけなんですけど。
どれもコメントは微妙でした。
小型冷凍機だったらちょっと欲しいかも、と思った自分が愚かでした。


by mcap-cr | 2019-08-08 05:39 | 科学・工学 | Trackback | Comments(6)

TIMELESS

"Back To the Future"という映画が流行ったのはもう40年くらい前のことでした。
タイムマシンを発明し、それで過去に戻れるという設定の話ですが、悪知恵の働く人に悪用されて、現在が全く変わってしまい、それからあれこれ話が展開しました。
もちろん空想の話なのですが、物理学的には、全く不可能とまでは断定できないようです。
タイムマシンは私には全く理解不能なものですが、そういう空想も面白いのかと思います。

最近、ケーブルテレビで、同じような設定のTIMELESSというドラマがありました。
タイムマシンを発明するが悪者に親機を盗まれて過去を変えられてしまう。
それに対抗して子機で同じ時代に戻って過去を変えられないようにする、という話です。
それが、毎週毎週時代が変わって続いていく、と暇つぶしには良い話でした。

今の常識では、過去の上に現在が繋がっているので、過去に戻って史実を変えたらどうなるか、と考えると、辻褄が合わなくなります。
まず、そのタイムマシンは、過去から繋がってできたものということになります。
そのタイムマシンに乗って、時代を超えて過去の出来事を変えると、現在に繋がる初期条件が変わります。
すると、すべての出来事に影響していくので、自分の存在も違うものになっているかもしれないし、タイムマシンの発明時期も違ってくるでしょう。
時空を超えて初期条件を変えると、その初期条件を変えるということができなくなってしまう...
これってその場で矛盾になります。
ドラマでは、過去を変えることによってキーになる現在の人が現れたり消えたりするのですが、そういう簡単な話にはならないはずです。
ほんの少し前に戻るだけならその程度の変わり方も有りえますが、100年も前の出来事が変わると、その影響は大きなものになるでしょう。
よって、全く予期しない結果になってしまうはずです。

このように自分の頭の中でだけ考えられる単純な仮定をおくと辻褄は全く合わなくなるので、タイムマシンが発明されたとしても、それによって過去を変えるのは無理そうです。

では、自分の過去を想像で変えてみたらどうなるか?
自分の現在に全く問題がないような幸せな人は少数派でしょうから、ポイントを決めて、過去の自分にその刹那の判断について別な結論をアドバイスできたとします。
そして、そのときに判断を変えた、と。
ひょっとしたら、現在の自分の経験に基く基準では好ましい結果に変わっているかもしれません。
その結果、その変わった自分にとって好ましくない事態が発生するはずです。
もちろん、現在のいい部分を残して都合の良い部分だけ変更することが可能なら、まあ、満足な結果に終わるでしょう。
しかし、判断の結果によって、交友関係も変わるので、現在親しい人とも会えなくなるかもしれません。

実世界に戻ってみると、過去を変える試みは、歴史上の出来事としてあります。
嘘の新聞が作り出した従軍慰安婦捏造事件なんていうのも過去を変えようとした事件です。
実際に変えることは不可能なので、無かったことをあったことにしたり、あったことを無かったことにするというのが、科学とは全く関係のない取り組みです。
いったん歴史の操作に成功すると、バレたらまずいので、研究を禁止するという施策によって、捏造を事実化していきます。
研究が禁じられているというのは、まさしく、歴史を操作した証拠といって良いものだと思います。
真実を追求しようとする研究に対しては、『歴史修正主義』というレッテルを貼ります。
現に、マスコミのいう歴史にフェイクが多いことは、"Revisionist"という英語まであることから、日本の嘘の新聞だけのことではないでしょう。
このrevisionistという用語は、真実を知られると都合の悪い人のためのものです。
理系の思考をする人は、真実を知ることが大切だと考えますが、そういう思考のない人は、捏造事実に簡単に騙されてしまいます。
私は、研究を禁じているという事実を持って、その歴史は嘘だった証拠、と考えるほうです。
ですから、ナチスの真実を知りたいと思います。
毛沢東の文化大革命やスターリンのほうがヒットラーよりもずっと多くの人間を殺害したのに、何故か、そういう事実には言及されません。
どうしてナチスが絶対悪なのに毛沢東が絶対悪と云われないのか考えてみると、そこには歴史操作があったと考えるのが自然だと思います。

たとえ、過去に戻れるようになっても、歴史を変えることはしないほうが良さそうです。
タイムマシンを使えても、明らかになっていなかった過去の記録を現在に伝えるだけにするほうが幸せだろうと思います。
タイムマシンを使って史実を記録・保存できたら面白いだろうなあ〜。



by mcap-cr | 2019-07-06 06:23 | 科学・工学 | Trackback | Comments(2)

IT関連サービスは種蒔きから収穫の時期に入ったか

昨日4月8日は、お釈迦様の誕生日、花祭りの日でした。
お釈迦様が仏教の頂点に位置するはずですが、日本では、なぜか、花祭りに出会う機会がありません。
ずっと後に意志を受け継いで日本に仏教を広めた弟子の弟子の...弟子のような人のことは崇められるのですが、お釈迦様自身は、おざなりの扱いを受けているような感じがします。
南無阿弥陀仏よりも南無妙法蓮華経よりも大切なことがありそうな気がしますがどうなのでしょう?
どこから辿ってもかならず最後には行き当たるお釈迦様を大切にする仏教文化であってほしいと思います。

話は変わって、私が利用しているWEBCROWのサービスが、短期間での更新を要求するようになったことを以前下記ました(記事)。
無償・無期限で提供しているサービスには、私も疑問を感じていました。
彼らだって事業でやる以上収益を求めなければなりません。
広告費がどれくらいか知りませんが、自分のウェブサイトに貼っている広告での私への割当分は、1回表示して0.00x円位の感じです。
クリックしてもらえば数円になりますが、そこの広告代理の会社は、そこの収入になる広告費の高いものを優先して表示するだけなので、クリックする人なんか本当にわずかです。
いまどきユーザーは、興味のない広告なんか見ることがないので、自分が興味ある広告がピンポイントで表示されなければ、間違えない限りクリックすることはありません。
そんな理由で、ウェブ広告中心のビジネスモデルには、割と近いところに限界があるだろうと思っていました。

広告だけではやっていけないだろうということを特に強く感じるのが、インターネットストレージサービスです。
インターネットドライブに自分のファイルを保存しておけば、仕事のときに、ファイルの持ち出し忘れがないので、従業員による秘密漏洩のない小規模企業や個人事業にはぴったりです。
こういうサービスができる前には、小型のストレージデバイスにデータのコピーを取り、それを持ち歩くということをよくやりました。
もう20年も前に米国のソフトウェア会社で働いていたときは、日本には連絡事務所しかなかったので、事務所以外で仕事をすることが多く、データの移動には、MOとかを使ったりしていました。
MOに1GB近くのデータが保存できたのでこれはかなり便利に感じました。
それから、USBメモリでデータを持ち歩けるようになったので、MOは時代遅れの感もありますが、私の場合いまでもひょっとしてらMOに大切なデータが保存されていたり...しないはずです。
20年も放置しているデータなんか必要ありませんよね。

話を戻すと、インターネットストレージは本当に便利です。
私は、最初は、スピーカー設計の話題で交信があった外国の方からDropboxでデータをもらう機会があり、それからそのサービスを使うようになりました。
その後、便利さに気付き、他にもGoogleドライブ、OneDriveと使ってきて、今は、MEGAに移行してきています。
先日、iPadを初期化して再設定したときに、Dropboxのアプリケーションを入れようとしたら、『デバイスは3台まで...』というような表示が出ました。
すでに、Linux PC2台、Windows PC3台、アンドロイドスマホ1台、別のiPad1台でDropboxを利用しており、これを3台に制限されると困ってしまいます。
Dropboxの場合、この制限を解除するには有償サービスを使わなければならないそうです。
有償サービスは、更新手続きを忘れると悲劇が起きそうなので、できれば使いたくありませんが、こうして無償サービスの便利さにユーザーをどっぷり浸からせて、その後制限をかけていくことで、有償サービスへの移行を余儀なくさせるというのが戦略のようです。

これと同じようなサービスにiCloudなんかがあります。
スマホで写真を取るのは便利なので写真が溜まっていきますが、ファイルサイズが異常に大きいのが特徴です。
デジタル写真なんか、大抵の場合、500万画素もあれば十分で、JPEG70%圧縮でもオーバースペックな感じです。
もっと高細密で画質の良さを求めれるなら一眼レフを使えばいいので、スマホの大容量写真は迷惑でしかありませんが、通信量を増やしたい携帯電話会社と有償サービスに移行させたい携帯キャリア会社の意向は一致するので、こういう無駄なオーバースペックにならざるを得ません。

無料サービスで撒き餌をして普及させておいて、獲物が離れられなくなったところで釣り上げる、とそういう段階になったのだと思います。

無償のままで使うには、保存するデータを整理して、最低限で維持することでしょう。
写真なんかは、いつまでもインターネットドライブに保存しておく意味は薄いので、さっさとバックアップして古い写真はローカルドライブに移動することが必要でしょう。
仕事用のファイルも、完了したら、作業用の中間ファイルを削除して、最終的なものを他のメディアに移して、再利用可能なものだけインターネットドライブに残し、ひょっとしたら後で使うかもしれない他のファイルはアーカイブ処理するという几帳面さが要求されるのでしょう。

結局、私は、いまのところ最もストレージ容量が大きいMEGA以外は重要なことには使わないようにしたいと思います。


by mcap-cr | 2019-04-09 06:47 | 科学・工学 | Trackback | Comments(2)

技術英語って面倒ですね

技術英語の書籍を読んでいてまた気になる英文を見つけました。

英文:Regulation of the speed is done by controlling the throttle.
和文:速度の調整は、スロットルの制御で行われる。

上の英文は、よろしくないから直せという目的の文例ですが、この書籍が強調する修正対象の部分は置いておいて、気になったのは最後の"controlling the throttle"という部分です。
この場合の"controlling"は、技術用語ではなく、一般用語です。
エネルギ、パワー、力などを区別しない一般の人が書いたような印象を受けます(関連記事)。

control=制御(する)

というのは、間違いありませんが、制御は、目的を持って所望の状態を得るため理論的に(勘でもいいですが)操作することなので、そこには、操作量を決めるためのロジックが必要です。
スロットルを動かすことは、『操作』することでしかありません。
操作量は、この場合には、人間が速度計を見ながら、所望のスピードになるように決めるので、人間の思考が制御ロジックになっています。
所望の値と実際値とのずれとその履歴から計算により操作量を決めるPID方式も制御の一種です。
ですから、制御という観点で書き換えると、最後の部分は、"manipulating the throttle(スロットルを操作して)"とすると、もうちょっと格好よくなります。
最初の"Regulation"というのもちょっと漠然とした印象を受けるので、こちらのほうを"Control"に変更すると、ちょっと技術的な感じになります。
"Control of the speed is done by manipulating the throttle."
(スピードの制御は、スロットルを操作して行う。)
ちょっとマシになりましたが、まだまだ、英語を母国語としない感じが強いです。

私の読んでいる書籍は、英語の表記法に焦点を当てています。
主題は、不要な受動態を避けて、明確な能動態にすることなので、正解は、
"Controlling the throttle regulates the speed."
としています。

制御工学の観点からは、"control"の使い方にちょっと違和感があります。
この書籍の著者の用法に従い、制御工学的に表現すると、
"Manipulating the throttle changes the speed."
(スロットルを操作するとスピードが変わる。)
というくらいでも良いのではないかと思います。
私が"control"を抜いたのは、元の文に制御ロジックが含まれていないからです。
これを命令形で、
"Control the speed manipulating the throttle."
(スロットルを操作してスピードを制御すること。)
と書けば、制御ロジックは操作者の中にあるので、こんな感じでもいいのかもしれません。

こういうのって、英語の問題というより、工学の問題のようですね。


by mcap-cr | 2019-03-22 06:57 | 科学・工学 | Trackback | Comments(4)

科学者が完全遮音の形状を発見した?

面白い記事を発見したので紹介します。

Scientists have discovered a shape that blocks all sound–even your co-workers
(科学者が完全遮音の形状を発見した)
全文はリンクをご参照ください。

記事によると、ボストン大学の研究者が、すべての音を遮断する吸音材("acoustic material")を発見したそうです。
元記事では、遮音と吸音を区別していないようですが、吸音材料を通れば音圧レベルが下がるので、吸音効果を大きくすれば遮音になるということで、ヘンテコな訳になっていますが、これでもいいのかもしれません。
記事を読んでいくと、その形状の吸音材を使った塩ビ管を通してスピーカー音を聴いたところ、94%音圧が下がったそうです。
24.4dBの低下はなかなかの性能です。
原文ではSPLのような厳密な定義がなく、"sound blasting"という用語で記述されているので、よくわかりませんが、とりあえず94%低下を-24.4dBと解釈しておきます。
計算に基いて3Dプリンタで出力した形状のものだそうです。
そんなに変わった形状ではなく、排ガス処理の吸収塔に使われる充填材のような感じです。
しかも、これは、音道をブロックするものではなく、周囲に配置するものだそうです。
通気可能かつ遮音と呼べるくらいの大きな吸音効果がある夢の吸音材です。

こういう技術があれば、騒音問題は解消されるのかもしれませんね。


by mcap-cr | 2019-03-21 06:44 | 科学・工学 | Trackback | Comments(2)

ようやく頂いたMCAP-CRのスプレッドシート型シミュレータの解釈に着手

昨年のことになりますが、ある方からMCAP-CRのシミュレータをスプレッドシートにまとめたファイルを頂いていました。
なかなかまとまった時間がとれずに内容の解釈に手が付けられないままでいました。
頂いたシミュレータはExcelファイルに記述されています。
これを、LibreOfficeとかOpenOfficeで開くと固まったかと思うくらい時間がかかりました。
そして一昨日に、参加していたプロジェクトが完了となり、昨日には青色申告が完了したので、気分的に随分と楽になりました。
そんなこともあって仲々手が付けられなかった(言い訳)こともありますが、いったん開いてods形式で保存するともっと速く開けるようになりました。

頂いたファイルは、よく考えられて構成されています。
左上に入力部分があり、あとは、途中経過の表示と計算部分です。
そして、そこに、グラフが付けられており、パラメータを変更するとスプレッドシートで自動計算するようにできています。
ざっと見ると、運動方程式の部分は、私が記述しているメカニカルな方程式と同じです。
導き方は違いますが、結果として運動方程式は同じです。
質点の運動の抵抗にあたる係数は、振動板の実効質量の速度抵抗は、Qmから計算するようで、ここは私がやっているのと同じですが、ダクトの中の空気塊の抵抗については、定数が入っています。
この定数の解釈が、必要なもののひとつです。

また、信号入力を複素数形式で与えているので、位相の計算がダイレクトにそのまま反映されています。
このため、群遅延特性が計算されており、また、インピーダンスも計算されています。
インピーダンスの計算は、これから、勉強して解釈しなければなりません。
また、音圧の算定方法は、私が手探りで作った計算式とは違うので、内容をよく理解しなければなりません。

計算ステップ数も私の暴力的な計算ステップ数とは違い、コンパクトにまとめられているので、スプレッドシートでも計算可能です。
私のプログラムの計算をスプレッドシートにさせたら固まるでしょう。
こういうすくないステップ数で計算できるとは、目から鱗です。

まだ、ひととおり中身を見ただけですが、私の知らないスプレッドシートの関数が使われているので、関数の理解を含めて見ていかなければなりません。

ここに作者のお名前は書けませんが、再びお礼を申し上げます。

公開は、作者のご了解を正式に頂き、私の解釈が完了し、私がサポートできるようになりましたら、作者のクレジット付きのODS形式で配布したいと思います。


by mcap-cr | 2019-02-27 05:59 | 科学・工学 | Trackback | Comments(0)

ビル空調はテロに気をつけろ

正月明けからの調子の悪さには困ったものですが、なるべく就寝中に痛み止めの効果が切れないよう工夫したら、なんとか仕事にも行けるようになりました。
今週金曜の再検査までに症状をよく見極めておかなければなりません。

話は変わって、SMACNAというところで、Executive News Briefというメールマガジンを取っています。
日本では日経ナントカというようなのに登録すると記事が読めたりするのですが、読みたい記事は有料会員登録が必要だったりするし、無料で読めるのはどうでもいい記事ばっかりだったりするのに比べると、SMACNA Executive News Briefはリンク先で結構な記事が読めるので、重宝します。

今回気になったのは、1月5日(米国では4日発信)の記事で、『空調設計者は空気中への危険物質の混入とサイバーテロに気をつけよ』というものです。
建物には給気取入れ口があるので、そこから毒物を撒かれたらアウトです。
だから、危険有害物質を入り口で検知して空調を止めようということです。
確かに、こういうものにコストをケチって大きな被害を出すのは得策ではありません。
各国政府は、こういうものについては法制化して義務化しなければ極めてテロに対して脆弱であると言えます。
すくなくとも官邸なんかには、いますぐ実施しなければまずいでしょう。
同じように、物理的な郵便物で送られてくる毒物に気をつける必要性を指摘されていました。

サイバーテロというのはピンとこなかったですが、読んでみて納得しました。
建物の空調管理システム(BMS)はインターネットにつながっていることが多いので、そこからサイバーテロを受けて情報を盗まれるというものです。

こういうものの予算化は早急に実施しなければなりません。

今の日本は、テロに対して脆弱すぎます。
犯罪者の人権より一般人の人権を優先しなければならないのですが、今の状況は犯罪者優先の社会システムになっています。

上記記事は、下記リンクで読めます。

Are Your Engineered HVAC Systems Safe from Contamination and Cybercrime?



by mcap-cr | 2019-01-07 06:56 | 科学・工学 | Trackback | Comments(0)

設計と意匠

ナントカArchitectureと名前の付いた学科を卒業しておりますが、その後は機械関係の仕事が多かったので、最近は、機械を専門にしていると思っています。
先日は、Stereo誌のコンテストには、意匠部門とかイロモノ部門みたいのがあるほうがいいのではないかと書きました。
世の中には、建築家という職業がありますが、設計家という職業は聞いたことがありません。
建築設計については、ときどきコンペとかが行われていて、東京オリンピックでも、当初は、ザハの建築設計が、要項に違反しているのに採用されたと問題になっていました。
ザハの場合には、予算不足で結局ご破産になった経緯がありますが、元々、はみ出すべきでないところにはみ出していたり、構造設計がよく分からなかったりで、いろいろと指摘されていました。
建築家という職業の人にもいろいろあるようで、構造強度を予算の範囲内で満たさなければダメだという人も、意匠が格好良ければ、構造強度や予算は下々の設計者が考えればいいと思う人もいるのではないかと勝手に想像しています。
生産機械の設計という目から見ると、最高の設計美は、構造と機能がそのまま形になったものだと考える人が多いのではないかと推察します。
意匠は二の次で、構造強度と機能が制約を満たさない限り、機械の価値はゼロに近いので、意匠を考える人は、生産機械とかでなく、自動車の設計者のように意匠が売上に結び付く製品の設計者ではないかと思います。

下の写真は、10年ほど前に、ヴェネツィアで撮影したものです。
教会の塔から見ると遠くに石油の精製設備が見えます。
手前は、古いヴェネツィアの町並みで、その奥の霞のかかった先に、石油精製設備が見えます。
これを見て、う〜〜んと首をかしげてしまう人もいれば、意匠の優れた建築美と機械の機能美が同じ写真に収まってお互いに引き立て合っていると思う人がいるかもしれません。
後者は私のようにひねくれた人しかいないかもしれませんが。
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機械の場合は、極限まで美しく設計されているものは、これ以上引いてしまったら成り立たないという極限の設計だと考えています。
製油所の設備などは、機能と構造強度がそのまま形になっており、機能美の極限に近いものではないかと思います。
それに対して、ヴェネツィアの建築物は、機能の中に何を含めるかで議論が起こりそうなものです。
ヴェネツィアの建物の多くは、カトリックと関連付いているので、機能の中には、宗教の厳格化、聖域化といったものも含まれると理解しています。
と解釈すると、この町並みも、すべてが機能を満たすために存在するものであり、これも極限の機能美と解釈できるのだと思います。
特に昔は、今のような情報社会ではなかったので、身近な人としか交流することができませんでした。
そうすると、宗教家の側でも、如何にわかりやすく権威化するかが重要です。
この時代の建築物は、意匠に優れていますが、その意匠は同時に機能でもあった訳で、機能と結びつかない意匠というものはなかったと思います。

現代のようにカトリックの権威が下がって身近な宗教になってくると、ペレのコンクリート製の教会のような機能美が台頭してきます。
個人的にはペレの教会のような極限まで削ったものを高く評価しますが、そこまでくるのにも、ヴェネツイアの教会のような意匠が必要だったのだろうと思います。
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上の写真は、ペレのサン・ジョセフ教会です。
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機能と関係ない部分の意匠に凝ったものは単にイロモノなのではないかと思います。
スピーカーシステムもそんな感じなのかな?


by mcap-cr | 2018-12-17 07:18 | 科学・工学 | Trackback | Comments(2)

楽器の物理学

先日、ある方からお便りを頂き、そのなかで、この本のことを教えて頂きました。
そのときのメール会話では、『多自由度バスレフの技術資料は改訂か!』というどきどきがあったのですが、確認してみると間違っていなかったようなので、かなりほっとしました。
その方からは、多自由度バスレフの計算過程で、私は、空気ばねに特化して方程式を導いているのに対し、チャンバー内圧力と大気圧との差圧を使うと、各質点にかかる外力を表せることを指摘頂きました。
多自由度バスレフの方程式を導くのには苦労したのですが、大気圧との差圧から荷重を導けばもっと簡単にできたようです。
確認したところ同じ式になったので、良かったのではありますが、自分ひとりで考えているとこういうところに無駄が出てきます。
最初にこの差圧から外力を計算する方法でやっておけば、開発期間が縮まったろうし、何度も計算過程を確認する必要もなかったと思います。

というのは前置きで、表題にある『楽器の物理学』は、こういう本です。
楽器の物理学_a0246407_10483217.jpg
おそろしく分厚くて700ページを超えます。
とても持ち歩く気がしないので、いつものように裁断してスキャンします。
半分以上スキャンしましたが、疲れたので、やめました。
紙送りスキャナーも持っているのですが、それを使うと、1ページずつサイズが違うし、斜めになるのも気に入らないし、写真から起こした図のページと文字だけのページで設定を変えるということもできないので、結局フラットベッドスキャナーで時間をかけてスキャンします。
残りは次の週末かどこかでスキャンします。

さて、この楽器の物理学ですが、この本は、名著だと思います。
楽器の物理的解説をほぼ網羅しており、きっちりと数式で記述してあります。
音響インピーダンス、機械インピーダンス、電気インピーダンスという共通の手法も使っているので、物理を勉強する人には素晴らしい素材でしょう。
弦の振動とか、棒の振動とか、こういうのは一応、学部のときのフーリエ級数の教科書に出てきましたが、いま読み返すと、1/2ページに簡単な説明と偏微分方程式が紹介されており、当時は理解したような気がしていましたが、これでどう理解できるのか今考えると謎です。
もちろん偏微分方程式を解くのは、その教科書の主題なので良かったのですが、数学の教科書だったので物理的説明がすくなすぎるようです。
いまは当時より頭が悪くなったのか...
気にしないことにしましょう。

これを読み切るには時間がかかるでしょうが、読み切ったころには、次のステージに進めそうです。


by mcap-cr | 2018-12-10 05:39 | 科学・工学 | Trackback | Comments(0)

音楽は生演奏が最高ですが、レコード音楽は、工学オーディオによってリーゾナブルなコストで楽しみましょう。


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