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カテゴリ:外国語( 17 )

分詞構文が気になって再確認してみた

昨日は、東京音楽コンクールの木管部門の二次予選があったのですが、病院の予約と重なって行けませんでした。残念。
皆さん緊張で大変だったでしょうね。
次は是非行きたいと思います。


英文法に分詞構文という用語があります。
これがちょっと気になって調べてみました。
分詞構文は、読み書きにはよく使われているように感じますが口述には不自然な感じがします。

気になっていたのは、『懸垂分詞構文』というもので、分詞の主語と主節の主語が一致しない場合のことで、文法的に誤りであると、高校のときに教わった記憶があります。

参考にした書籍は、江川泰一郎『英文法解説』という本で、高校のときに、もっとも詳細に記されている文法書として紹介されたものです。
もう既に古いですが、文法は大きくは変わっていないでしょう。

その解説を読むと、『分詞構文は文法的な表現で、日常的な英文にむやみに使うべきではない』と記されています。
どうなんだろう?
技術的な文書では、簡潔に記すために、多用されるような気がします。
このあたりは変わりつつあるのかもしれません。

私が調べたかった、懸垂分詞構文を調べていくと、その前に、独立分詞構文という説明がありました。

『分詞の意味上の主語と文の主語が一致しない場合には分詞の主語を添えて明示する必要があり...』と記されており、下記のような例文が記されています。

Cheers still ringing in her ears, she slipped out of the stage door.
(なおも耳元に響くかっさいの声を後にして、彼女は楽屋口をそっと抜け出た)


ここでは、分詞の主語が、cheers=喝采、なのでこういう記述になるようです。
分詞の主語が主説の主語と違うのは、第三者的に観察しているからでしょう。
確かに、

Still hearing cheers, she slipped out of the stage door.

でも文法的には良さそうですが、彼女が聞いていたかどうかは本人しか分からないので、例文のように書くほうがいいのだと思います。

ここで、独立分詞構文のような文法用語をすっかり忘れていた自分に気付きました。
なんだ、分詞の主語を明示すればいいのか。

その次に、『ずっこけ分詞』という用語が出てきました。
懸垂分詞では、とっつきにくいのでこう書いたそうです。
この部分の解説では、『分詞の意味上の主語と文の主語とが一致しないので、(実際には時おり使われているが)文法的には誤りとされている。』と記述されています。

こんな例文が記されています。

Looking out of the window, the mountains were beautiful.
(窓から外を眺めると、山は美しかった)


窓から眺めたのは自分で、美しかったのは山なので、分詞と主節の意味が一致しないということですが、私は、下記のように解釈します。

Looking out of the window, I was impressed by the beautiful mountains.

こう書くと主語が一致するので、文法的な誤りにはならないでしょう。
例文に戻ると、ちょっとひねくれたツッコミを入れたくなります。
山が美しい、というのは、自分がその山を美しいと感じる、ということです。
山が美しいためには、人間の主観を必要とします。
ですから、"the mountains were beautiful"の裏には自分の存在がある訳で、形式的には文法上間違っているものの、例文は、本質的には誤っていないように思います。

更に読み進めていくと、次のような記述があります。

いわゆる慣用句でなくても、分詞の意味上の主語が「一般に人々」と考えられる場合には、さして抵抗が感じられない。例えば、次のような例である。
This kind of work cannot be done sitting down.
(この種の仕事は座ったままではできません)


ここで思うのは、英語だけ勉強しても英語は分からないということです。
人々を主語にする言い方は、イタリア語、スペイン語、ドイツ語にもあります。

Si mangia bene. (おいしいよ)-イタリア語
Hace calor.(暑い)-スペイン語
Kann man hier fotografieren?(ここで写真をとってもいいですか?)-ドイツ語

確かに英語ではこういう言い方をしないような気がします。
それでも、どこかに、同じ根っこがあったようです。

調べてみるといろいろな発見があるものですね。


by mcap-cr | 2019-08-17 06:59 | 外国語 | Trackback | Comments(0)

三本の矢を英語で云うと

弓矢は1本だ簡単に折れるが3本だと折れない、などといいます。

これを思い出したのは、"multiple"という英単語を調べたからです。

multipleには下記のような意味があります。

リンクは下記です:
https://www.lexico.com/en/definition/multiple
Having or involving several parts, elements, or members.

いくつかの部分、要素、部材(何人かの構成員)を有するか含むこと(私訳)

これは、単数形で受けるのが文法的に正しいと思っていましたが、実社会では、複数形で受ける事例を多く見ます。
単数形で受ける根拠は、まとまってひとつのものだと認識するためでしょうが、複数形で受ける根拠は何でしょうか?

上記のサイトの例文には、単数形で受ける例が最初に来て、次に複数形で受ける例が紹介されています。
上記の定義では、まとまってひとつのものと解釈できそうですが、単に『複数の』という意味もあるようです。
でも不思議なのは、multipleでは具体的にいくつあるのかわからないので、書かなくても名刺を単数形にするだけで伝わるはずです。
理由のない言いグセなのでしょう。

そこで、最初の3本の矢に戻ると、これを英訳するとどうなるのか考えてみました。

直訳すると、

three arrows

これだと、矢が3本あることはわかりますが、まとまっているかどうかは限定されていません。

triple-arrow
これだと、矢の3本セットでしかも分割不可のような感じです。

折れないことを強調するのであれば、"triple-arrow"というように英語で表現されるのでしょう。
triple-arrow > 3 arrows
ということなのですが、技術的に考えると、配列によって、断面係数が違ってくるので、もっと突っ込みどころが出そうです。
そういうことは英語の勉強には関係ないのでしょう(それでいいかどうかは議論があるが)。

実は、multipleと来たら名詞を単数形で受けるか複数形で受けるかという単純なことを調べていたのですが、日本語でそういう文法的な説明をしているサイトが見つからなかったので、調べてしまっただけでした。
深い意味はありません。
by mcap-cr | 2019-08-09 06:52 | 外国語 | Trackback | Comments(4)

英語の習熟速度は大人も子供も変わらないそうですが

面白い記事を発見したのでちょっと紹介します。

外国語をネイティブレベルまで習得する速度は大人も子どももほとんど変わらないという研究結果

ちょっと引用します。
認知科学に関するジャーナルである「Cognition」に掲載された「第二言語習得のための臨界期(A critical period for second language acquisition)」という研究は、約67万人の英語話者と英語学習者を被験者として、学習の上達率と年齢の関係などを調査したものです。研究では「英語力」なるものを定義するために、「英語力を測るクイズ集」を用いたとのこと。以下の画像はこのクイズの一例で、「Every hiker climbed a hill」という英文はどちらの図を示すのか選択するというものです。
もとの英文は、
Every hiker climbed a hill.
その図とは、下記の図です。
英語の習熟速度は大人も子供も変わらないそうですが_a0246407_13321080.png
私の答えは、どちらも不正解ですが、私の回答は不正解でした。
英文を読むと過去形で書かれているので、これから登る絵じゃ駄目なんじゃないでしょうか?
最低でも山を降りる絵じゃないと駄目だろ、と考えました。
単純過去だと、どのくらい前のことかはっきりしないので、ハイカーが丘に居ない、つまり、丘だけの絵が正しい、と思います。
降りる絵だったら、現在完了形にして、
Every hiker has just climbed a hill.
とすれば納得なんですけどね(ひょっとしたら、climbには、無事に下山するまでを含むのかもしれないので、そうだったら、山のふもとに山に背を向けたハイカーがいればいいと思います)。

問題のポイントは時制ではなく、"every"と"a"の解釈のようです。
Every hiker is climbing a hill.
と現在進行形で書いてもらえればいいのですが、出題者にとっては、時制を聞いているのでどうでもいいことなのでしょう。
解答は、おのおののハイカーがそれぞれひとつの丘を登ると解釈するそうで、丘がたくさんある上の絵が正解なんだそうです。
同じ(下の絵)だったらどうなるのか書いていませんでしたが、たぶん、
Every hiker climbed the hill.
のように定冠詞にすれば、みんな同じ丘に登ったことになるのでしょう。
でも、原文のままでも、たまたま何名かは同じ丘に登っても良さそうな気がします。
こういうややこしいことを考える人は、英語がなかなか上達しないのでしょう。

昔、TOEICを受けたときに、例題に男の人が何かを書いているような写真の説明があって、その写真の説明として、
"He is writing his name."
というのが正解でした。
写真を見たって名前を書いているのかどうか分からないのですが、そういうところまできっちりと表現されていないと気が済まないような人は、英語の習熟が遅いのだろうと思います。

記事を読んでみると、英会話学習の講座を大人に買わせたいようです。
大人になってから始めたのでは、ネイティブの発音は無理、というのが多くの人が見てきた事象なので、そう思ってみると、上位25%しか比較していなかったりして、ちょっと無理があるかなという感じです。
そもそも、こういう微妙な差を習得させるにはそういうことばっかり教えれば簡単そうです。
英語の論文を読むのと、べらべらに書いた隠語みたいのを読むのとでは大違いです。

英語にはいじめられ続けているのでもうちょっとマシになりたいですが、自分には難しそうです。


by mcap-cr | 2019-05-17 06:57 | 外国語 | Trackback | Comments(2)

この本ちょっといいかも...

このところ、技術英語をもう少し高めたいと思い勉強しており、先日、ちょっと分からなくて困った経験の記事を書きました。

『までに』と"by"

これは、"by"と言ったらその日を含むのか?という疑問に対して、どうやら『含む』というのが英語圏での一般的な理解らしいという情報がインターネットで見付かったという記事です。

いまどきLANケーブルって店頭には売ってない...

これは、購入した参考書には、上記の一般的な理解とは相反する"by"は、その日を含まない、という説明が書いてあって益々困ったということを別な記事にちょこっと書きました。

でも、この本『速効!英文ライティング』(福田尚代)という本は、ちょこちょこと問題も散見されるものの、私のように英語苦手な技術屋には役に立ちそうです。

自分の苦手な前置詞の使い方とか結構実践的に説明されているし、惚れ惚れするような美しい翻訳文も多くあります。

何語であっても同じなのですが、扱う専門分野によって用語も記述法も違います。
これが母国語であってもややこしいのに外国語になったら更に困ったことになります。
英語は、中学から(いまは小学校から)教わる科目ですが、何年やったって、相当に興味を持って勉強しない限り使うのは難しいことです。
受験科目にもなっているので、受験の得意な人は概して得意ですが、そういう受験英語は、必ずしも役立ちません。
自分の場合、初めて英語が役立つと思ったのは、大学の学部の数学の教科書を読んだときです。
わざわざ英語の教科書(しかもアメリカでは大学院で使ってるっぽい)を読まざるを得なかったのですが、知らない単語を調べる以外に、構文が難しいということはありませんでした。
英語が苦手でもとりあえず読める、そういう書き方があるというのは、そのときに初めて知りました。

これを更に推し進めていくと、Standard Technical English (STE) (記事)になる訳で、英語に限らず言葉の本質は、メッセージを伝えることであるということが明確になってきます。

ちょっと残念なところもあります。
技術英語の『技術』の部分には、怪しい例がぽつぽつと出てきます(多い訳ではないが)。
たとえば下記のような例文があります。

An inverter is a circuit that controls current.
インバーターは、電流を制御する回路です。)

電気技術者がこの例文を読むと『???』となるでしょう。
インバータは、直流を交流に変換するのと交流を周波数の異る交流に変換する回路です。
周波数が変わって負荷が変われば成行きで電流値も変わるので、広い意味では電流の制御も含まれるかもしれませんが、主目的は周波数変換なので、ポイントがちょっとずれています。
こういうのは、知らないと書いていても気付かないのでしょう。
他にもアレ?と思うような表記が散見されるので、こういう本は、本来は技術者が監修しなければならないのだろうと思いますが、こういう本を監修できるほど英語の得意な技術者はすくないのでしょう。
ちなみに上記の文例は、不定冠詞の使い方を説明するための例文です。

STE(Standard Technical English)と真逆の指示もあります。
たとえば、なるべく簡単な単語を使え、という例として、
"approximately(およそ)"→"about"
という提案がありますが、
STEでは、
"about"をおよそという意味で使う場合には、代わりに"approximately"を使え、という指示があります。
STEの場合には、誤解を避けるのが主目的なので、格好良く書くのは二の次になっており、多義語の場合には、誤解しそうな意味として使うことを制限している訳です。
こういうのはなかなか困ったものです。

あと、文法の説明も重要なのは分かるのですが、こうもできるよ、とか、省略できるよ、ということではなく、省略可能なら、省略すべき場合と省略すべきでない場合の見分け方とか、似たような表現の使い分け方とかそういうこともうちょっと...

英文法は学校であれこれ教わるのですが、その微妙なニュアンスの使い分けまでは、学校ではなかなか手が回りません。
こう書けば、読み手が混乱しないし文章も美しい、と、そういう情報が欲しいですが英語圏で暮らして、現地のちゃんとした人に都度指摘してもらわないと難しいのかもしれませんね。


by mcap-cr | 2019-05-13 06:15 | 外国語 | Trackback | Comments(0)

『までに』と"by"

29日は、『集まれ!塩ビ管スピーカー』のオフ会です。
なんちゃって会員の私もお邪魔しようと思います。
行かれる方はお会いしましょう。
日程と会場はこちらです(リンク)。

さて表題の話ですが、どうでも良さそうなことですが、言葉はややこしいです。

例えば、『来週の月曜日までに』をどう解釈するのか?
私は、月曜にそのタスクが終了していなければならない条件があるという前提で、月曜は含まないと解釈していました。
ところが気になって調べてみると、月曜でもいいそうです。
どうして私が月曜を含まないと解釈していたかについて記憶がはっきりしません。
小さいときにそう教えられたのかもしれないし、別の理由があるのかもしれませんが、公式な理解としては、『来週の月曜日またはそれ以前』と解釈するということです。

じゃあ英語だったらどうなるのか、気になってこれも調べてみました。
すると下記のような質問がありました。
Does “notified by [date]” include the end date?
私訳:『[日付]までに通知』は、その最終日を含むのか?

回答を見ると、"by"(までに)は、"no later than"(より遅くない)と解釈するのだそうです。
これは上記の日本語と一致しています。
まずは確認できて一安心です。

しかし、どうしてこういう混乱が生まれるのか?
時間には瞬間の目盛と離散的な目盛があります。
瞬間の目盛だと、例えば8:00AM(午前8時になったその瞬間)のような感じでしょう。
離散的な目盛だと、4月26日(4月26日の0:00AMから4月27日の0:00AMになる直前まで)のような感じになります。
ある人は、その期間の始点を期限と解釈するが、公式的な解釈がその期間の終点となります。
常に瞬間的な時間目盛で表示していれば、解釈の差異に意味はあまりありません。
離散的目盛を使うので、解釈が違うとその離散時刻の間隔分のずれが発生します。
期間が1秒とか1分なら実用上はどちらでもいいでしょうが、1日は大きいと思います。
インタ−ネットの検索でこういう解釈の疑問が見つかるということは、ややこしいということです。

こういう誤解を招く表現はよろしくありません。
例えば、
『来週の火曜日までに提出すること』
というのであれば、
『来週火曜日の17:00を締切とする』
と書けば誰も間違いません。

英語の場合だって、
"Submit the assignment by April 26."
(宿題は4月26日までに提出すること。)
と書かずに
"Submit the assignment no later than 5PM on April 26."
(宿題の提出期限は、5月26日の17時とする。)
と書けば、全員同じ解釈をすることができます。

やっぱりこういう場合は、誰もが同じ解釈しかしないような表記を心得るようにすべきなのでしょう。


by mcap-cr | 2019-04-27 06:31 | 外国語 | Trackback | Comments(6)

ASD-STE100を読む

このところ、CDのリッピング(というより、整理してCDを探す必要のないようにすること)が必要だと思うようになったので、少しずつリッピングを進めています。
その過程でだんだん分かってきたのは、リッピングソフト(私の場合には"Asunder")を上手に使えば、かなりの手順が簡素化できるということです。
以前に書いたように、後からファイル名を変更したり、m3uファイルを書き直したりする必要はほとんどありませんでした。
m3uファイルはCD1枚毎にできるのが、セット物の場合は面倒ですが、これも"cat"コマンドで連結できるので、簡単になってきました。
また、オペラは別格で面倒ですが、曲ごとにひとつのフォルダにまとめてしまえば、1曲通しで聴けるようになるので、別な良さも出てきます。
もう少し手順を標準化できたら少しずつ2年位で全部リッピングしたいと思います。

全然関係ないお知らせです。
ウェブサイトで配布しているシミュレータのプログラムを最新のGCCでコンパイルするとエラーになることがわかりました。
main()

int main()
に変更すると、エラーがなくなります。
これを変更し、マニュアルを一部加筆したものに更新してあります。
更新は、下記サイトのみです。
http://mcap-cr.com/
FC2とWEBCROWのサイトでは更新していません。
このブログからのリンクは、何故か更新しようとしても拒否されるので、WEBCROWのままになっています。
申し訳ございません。

さて、今日の本題に入ります。
爺の手習いで英語を勉強していますが、米国のAMAZONで購入したThe Insider's Guide to Technical Writers by Krista Van Laan という書籍にちょっと良い情報があったので、紹介します。

ここで紹介されていたのは、Simplified Technical English という標準書です。
この標準書は、ASD-STE100というもので、宇宙産業のための英語の文書の書き方の標準書です。
ちょっと古いものが簡単にダウンロードできますが、最新版は、ASDのサイトに行ってリクエストすればメールで送ってくれます。
日本時間の午前中にリクエストを出しましたが、1時間もしないうちにメールで送ってくれました。

宇宙産業では、ちょっとした間違いが死亡事故に直結するので、誰でもが間違いなく理解できるよう記述方法を定めているのだそうです。
382ページありますが、これがなかなかおもしろいです。
使用して良い単語のリストがあったりします。

例文もなるほどと思います。
たとえば、下記のような表現は許容されていません。

For this procedure, make sure that one person is available for back up.
(私訳:この手順では、控えの作業員が1名いることを確認してください。)

STEでは、上記の文を下記のように書き直します。
Two persons are necessary to do this procedure.
(私訳:この手順を実施するには2名必要です。)

確かに、控えが1名というのは、1名いればその場に控えが来なくても良いようにも解釈できます。
そう解釈されてしまうと、1名作業になってしまい、事故の原因になるかもしれません。

こんなのもありました。

STE外の用法: The temperature must be adjusted.
STEの用法:   Adjust the temperature.

STE外の用法も一般には許容される書き方ですが、STEでは手順は命令形で書かなければならないそうです(関連記事)。
関連記事のところでは、半導体の試験片を試験語30分放置する指示を、受動態の例で書いている例を紹介しましたが、STEに従うと、私の思ったとおりの命令形で書かなければならないそうです(ホッ!)。

STEでは、同じ単語で動詞と名詞の使い方がある場合に、用法が制限されたりもします。

STE外の用法:Check the laptop battery.
STEの用法:Do the check of the laptop battery.

STEでは、"check"という用語を動詞として使ってはならないそうです。
確かに英語はその柔軟性の故に、構文がわかりにくくなりがちです。
解釈が複数あるのも珍しくありません。
わかりにくいのは、外国人だからという理由ではなくて、ネイティブの人にも同じことのようです。
確かに、以前一緒に仕事したことのある、元オリンピック強化選手の書いた英語は、何を書いているのか分からなかったことを思い出しました。

こんなふうにいろいろな制限がありますが、最初に挙げた書籍の著者は、STEを参考にしても良い、くらいの書き方で、STEを推奨している訳ではありません。
簡潔に明快に書くことができれば、必ずしもSTEに従う必要はないそうです。
STEに従うと、動詞として使っていはいけない単語を回避するために、"Do the check.."のように回りくどい言い方が必要になる場合もあります。
STEの説明を見ると、STEの用途を限定しているので、STEに完全に従えばいいという訳でもなくちょっとややこしくてどんどんドツボにハマっていく感じです。

こういう情報に接すると、日本の工科系学部での英語教育がいかに間違っていたかが分かります。
いまはどうなっているのかわかりませんが、私が教養部の頃は、文学とか哲学みたいな題材の本を順番に読まされて訳させられました。
それが、難解で構文が簡単にはわからないものでした。
学部に上がってからは、外国語は1ヵ国語だけになったので、英語を外してドイツ語にしたら、もっとちゃんとした先生にあたってまともな授業になりました。
工科系の学生には、STEみたいな英語を教えるほうがずっと役に立つでしょう。

日本語でもややこして意味のわからない文章をよく見かけるので、STEみたいな標準書が必要なのではないかと思います。



by mcap-cr | 2019-04-18 06:33 | 外国語 | Trackback | Comments(4)

冠詞の使い方を研究してみる

昨日CDの作品のハードディスクへの移行に関するコメントを頂いて再び試してみました。
リッピング時には、ソフトがCDの文字情報を読み取ってファイルの保存に使います。
問題になることは、やはり以前感じた通りで、以下のような障害がありました。

(1) CDに含まれる文字情報が不十分で、かつ、セット物でも、文字情報ゼロのものが混在していたり、曲名の表記などが一致していなかったりする。
(2) 文字情報がやたらと多いものが、OSの文字数制限を破りm3uファイルの自動生成による自動化を妨げている。

こうやって見てみると、やたらと長い文字情報は返ってよくありません。
たとえば、あるm3uファイルの一部を転載すると下記のような感じのものが多いです。
ジョージ・セル指揮クリーブランド管弦楽団の演奏の、ベートーヴェンの交響曲全集の一部です。

#EXTINF:937,Beethoven, Ludwig Van: Sym No 3 in E flat major, Op 55 "Eroica" - 002 Marcia funebre. Adagio assai
02 - Beethoven, Ludwig Van Sym No 3 in E flat major, Op 55 Eroica - 002 Marcia funebre. Adagio assai.wav

ふつうはこんな詳細に記述している必要はありません。
必要ならば、CD付属の説明書きを読めば、書いてある内容です。
上記の内容だったら、情報の行は詳細でも良いのですが、長過ぎるファイル名を変えてほしいです。
02-Beethoven_Symphony_No.3.wav (こういうファイル名で良い)
で十分だと思います。
ファイル名には空白文字" "を使わないとか、表記方法を統一するとか、いろいろと工夫の余地がありそうです。
CDが発売された頃は、コンピュータシステムが普及していなかったので、リッピングを想定することはなかったでしょうが、こういう見えないところで標準化を改善してほしかったと思います。
自分のライブラリについては自分で統一化するしかなさそうです。
今回のリッピングには、Asunderというソフトを使いましたが、このソフトをつかうと、文字情報がほぼ何もない場合に自分で書き込むことができるので、むしろそのほうが良かったりという感じもします。
リッピング作業そのものは、ソフトがやってくれますが、整理する都合を考えると、むしろファイル名を変更したりするほうが時間がかかります。
本当は、リッピングのついでに、CDのリストも作ればいいのでしょうね。
やっぱり、よく検討してから手順書を作って進めないと駄目のようです。

話が脱線していましたが、表題のはなしに戻ります。
英語の冠詞の使い方がわからないと嘆いていてもしょうがないので、自分なりに研究してみました。
種々の英文記事をインターネットで探して読んでみたところ、前回の記事で引用した文書に書いていなかった定冠詞のパターンがありました。
当たり前のものも含めて書いてみます。

(a) 名詞の前に最上級の修飾語た付いていて、その最上級に対して定冠詞が付いている
(b) 現在は不定だがそのときが来れば特定される(the next time)
(c) その文の読者を想定して、知っていて当然と著者が考える情報に定冠詞を付ける
(d) 不定冠詞でも良さそうだが発見したとして仮定したものに定冠詞を付ける
例:Once you've discovered the offending process, right-click it and select Set Priority.
(e) 読者は知らないが著者が知っているものに定冠詞を付ける
例:We uncovered the malware ourselves.
それほど多くの文を読まなくても定形パターンにはまらないものがいくつか見付かりました。
(the first partなど、いくつの部分があるのか分からないが定冠詞を付ける)

そこで、どれだけ自分が感覚として理解しているのか、実例で確認してみました。
以下の(1)~(14)にはどういう冠詞などが入るか、または、入らないか、読んでから時間を置いてやってみました。
選択肢は、"何もない", "the", "a", "an", "some"のいずれかです。
"some"は、英文法では冠詞ではありませんが、イタリア語なんかだとこういう冠詞もあるので加えてみました。

Changing safety perception

While (1) construction companies are proactively leading efforts to bolster employee safety, (2) companies need (3) extra push. During (4) session on Monday, Mike Haller, director of safety at The Gallegos Corporation, and Nicole Washam, (5) risk control advisor at IMA Inc., noted that (6) companies are content to rely on “lagging indicators,” such as OSHA logs and (7) injury frequency, to assess their commitment to (8) safety. As a result, there is often (9) disconnect between (10) construction executives and (11) ground-level employees about (12) state of (13) company’s safety practices.

私訳
安全の認識を変える

建設会社が積極的に従業員の安全を支える努力をしているのに対し、一部の会社には、もっと安全対策の促進が必要である。月曜日のセッションでは、The Gallegos Corporationの安全部長のMike Hallerと、IMA Inc.の安全対策相談役のNicole Washamは、一部の会社は、その安全に対する取組みを評価するのに、OSHAの記録や受傷事故頻度などの実績指標値を信頼し満足している、と述べた。その結果として、建設執行者と現場の従業員との間には、会社の安全への取組状況に対し、乖離があることが多い。

注:OSHA=Occupational Safety and Health Administration
米国で産業安全といえば必ずOSHAが出てきます。
日本でいえば、労働安全衛生法の司る部署という感じですが、日本よりも政府直轄の強い組織になっています。

さて、私は、冒頭に書いた法則を確認しながら原文を噛み締めて読んだ後、半日くらいおいて挑戦しました。
その結果、
正解は、9個。正答率はたったの69%でした。
一度確認しながら読んだのにこんなに間違えました。
こういうものは、この原文が唯一の正解という訳ではないのでしょうが、これを書いた人が私の解答を見たら『てにをはが不自然だ』というような印象を持つのだと思います。

これを読んでいる皆さんも暇つぶしに挑戦してみるときっと面白いと思います。
原文は下にそのまま載せました。

原文そのまま
https://www.smartbrief.com/original/2019/04/construction-industry-leaders-showcase-benefits-modern-safety-approaches?utm_source=brief

Changing safety perception

While some construction companies are proactively leading efforts to bolster employee safety, some companies need an extra push. During a session on Monday, Mike Haller, director of safety at The Gallegos Corporation, and Nicole Washam, risk control advisor at IMA Inc., noted that some companies are content to rely on “lagging indicators,” such as OSHA logs and injury frequency, to assess their commitment to safety. As a result, there is often a disconnect between construction executives and ground-level employees about the state of a company’s safety practices.

私が不正解だったのは、
(4), (8), (9), (13)です。

(1) some construction companies
(2) some companies
(3) an extra push
(4) a session on Monday
(5) risk control advisor (無冠詞)
(6) some companies
(7) injury frequency (無冠詞)
(8) safety (無冠詞)
(9) a disconnect
(10) construction executives (無冠詞)
(11) ground-level employees (無冠詞)
(12) the state
(13) a company

(1), (2)は、特に迷わないで済みそうですが
(3)は、どうして"an"なのでしょうか?"some"のほうが良さそうな気もしますが。
(4)は、on Mondayと特定されていますが、きっとセッションはいくつかあったのでしょう。
(5)は、状況によっては、"the"(ひとりしかいない)、"a"(何人かいるうちのひとり)でも良さそうな気がします。筆者がどうして無冠詞にしたのかよくわかりません。
(6)は問題なさそうです。
(8)は、ずっと、安全の議論をしてきたのですが、安全にもいろいろと種類があるということでしょうか?
(9)は、乖離が一つしかないということでしょう。
(10),(11)には、"some"が付いても良さそうな気がしますが、あたりまえなので付けないほうがいいのでしょうか?
(12)は、特定の状態を指すようです。
(13)は、(a company)'s という理解になるようです。
冠詞がその後ろの"practices"に付くと文法的に間違いになります。
ここが"the"なら"practices"に付くのか、(the company)'s なのか字面からは特定できません。

ここの文章が唯一の正解という訳ではないでしょうが、すくなくともこの筆者がこういう使い分けをしていたのは確かなので、これはお手本のひとつなのでしょう。

混迷の度合いは益々深まりました。


by mcap-cr | 2019-04-11 07:07 | 外国語 | Trackback | Comments(0)

冠詞の使い方がわからない

改めて英語を勉強すると、分からないことが次々に出てくるのですが、学校に通っているわけでもないので、『これはどうしてこうなっているのですか?』とか『これじゃダメなんですか?』と質問する相手もいません。
しょうがないので考えてみたら、今はインターネットがあるので、例文を探しながら自分で研究するしかない、と思うようになりました。
早速なので、ちょっとやってみました。

まず、冠詞の使い方がよく分かりません。
iprosというサイトに登録すればダウンロードできる『技術英語・工業英語の基礎知識』によると、英語の冠詞について下記のように説明されています。

不定冠詞(a/an)は、下記の場合に使う。
(1) 初めて話題に出る場合
(2) 特定のものを指さない場合
(3) 複数に対する不定冠詞はない

どうでもいいのですが、イタリア語の場合には、
Vorrei degli arancini. (アランチーニがいくつか欲しいのですが。)
みたいに、複数形(arancini)に対して冠詞(degli)が付きます。
これを英語で云うと、"I would like some arancini."
みたいな感じの言い方になると思いますが、"some"は冠詞ではないので、複数形に対しての冠詞ではないということになります。

また、不可算名詞には、不定冠詞は付きません。

で、定冠詞(the)についても説明があります。
定冠詞は、可算名詞か不可算名詞にかかわらず、既に相手と情報共有がある場合に付けるということです。
この説明は、他の書籍などでもたいてい同じ内容です。
iprosの資料には、theの使い方について下記のような説明があります。

(4) 既出の名詞
(5) 既出の名詞から、容易に関連付けられる
(6) 聞き手と、既に情報を共有している
(7) 既出の名詞について、後から説明する

では、これらの基本を抑えておけば、どんな場合にも対応できるのか?
と思い出してみると自信が持てない場合が多いようです。

ということで、実際の例について、本当にパターン分けできるのかどうか見てみました。

https://www.hpac.com/around-web/multifamily-boom-how-much-longer-can-it-last

上記のサイトから、例文を抽出して定冠詞/不定冠詞の使い方、可算名詞と不可算名詞の使い方を逐一確認してみました。

題名:Multifamily Boom: How Much Longer Can It Last?
私訳:多世帯ブームはどのくらい続くのだろうか?

Ever since the Great Recession ended, the multifamily sector has been on a tear.
"the multifamily"
パターン(4) : タイトルに “Multifamily Boom”とあるので付いている
"a tear"
パターン外:"on a tear"で『もう涙目だ』とか、『別れ目に来ている』みたいなイディオムになっていると思われます。
辞書には見つかりませんでした。

In fact, no other segment of the construction industry can match its expansion.

"in fact" 定冠詞も不定冠詞もついていませんがイディオムとしてそのまま覚えるしかなさそうです。
"in the construction industry"
"the industry": パターン(6)共通の理解になっている...と理解するしかなさそうな...

From a spending perspective, multifamily construction spending put-in-place has increased at a compound annual growth rate (CAGR) of 18% over the last 10 years.

"a spending perspective"
perspectiveには、可算用法と不可算用法があり、可算用法として、『考え方、見方』という意味があるので、こういう意味で、不定冠詞が付いているのでしょう。

"multifamily construction spending"
冠詞が付かないこの例は、(1)と不可算名詞の組合せパターン外かな?
spendingが可算名詞か不可算名詞かはweblioには書いていませんが、文例は全部無冠詞でした。
可算名詞であれば"a"が付くパターンなのでしょう。

"a compound annual growth rate"
これは、"a rate"ということになりますが、『率』という意味では、可算名詞になっています。

"the last 10 years"
これは、パターン(6)でしょう。
過去10年間だと、内容は知らなくても『過去10年』というものが何を意味しているのか分かります。

この後もトライしてみました。
定冠詞、不定冠詞が付くか、無冠詞の場合の、明確な理由が推定される(自分は初学者なので断定できない)場合が多いものの、『そういわれてみればそうかもしれないし、どっちでもいいかもしれないし...』という例が意外に多いようです。

自分の印象では、無冠詞の場合が多いように思っていましたが、定冠詞が付く理由がよく分からないことも多いです。
たぶん、こういうのは、ネイティブだったらピンとくるのでしょうが、人によって意見が分かれる場合も多そうな気がします。
イタリア語みたいに無冠詞用法が無いとか、ロシア語みたいに基本的には無冠詞というのが分かりやすいのかもしれません。

こういうのを続けていかなければ勉強にならないのでしょうね。
こつこつと積み重ねていきたいと思います。


by mcap-cr | 2019-04-08 07:51 | 外国語 | Trackback | Comments(0)

もうちょっと日本語に敏感になれよな

4TBの新しいUSB接続のHDDを導入したので、バックアップ方法を整理するために、古い2TBのUSB接続HDD(3.5")のデータを新しいディスクに移して初期化しました。
このディスクは、2011年に購入したものですが、サイズが3.5"で独立電源が必要なので実用性が高くはありません。
Linuxマシンを使ってローレベルフォーマットしてから、WindowsマシンでNTFSフォーマットしました。
ローレベルフォーマットは、
# dd if=/dev/zero of=/dev/sdg bs=64MB
(ここで"sdg"は、今回の私の場合の対象のHDDの割当記号です)
速度は43.7MB/sだったようです。
計算すると8時間弱かかったのでしょう。
これからは、ハードディスク毎にバックアップする対象を決めて運用していくことにします。

話は変わって、以前に『『連絡通路はありません』って通じるのかな? 』という記事を書きました。
連絡通路と云ったって、何と何をつなぐ通路なのか分からないと通じません。
この場所と行き先をつなぐ通路というのであれば、『(具体的に)行き先にはつながっていません』と書けば伝わる話ですが、漠然と書いたのでは伝わりようもありません。
こういう言葉の問題についてはもっと敏感にならなければならないと思います。

最近は、英語の問題なんかでも書籍の情報などについて考えてきましたが、英語よりも母国語に敏感にならなければなりません。
人のことを言える身分ではありませんが、公的な情報の日本語に対しては評価が厳しくなります。

また、そういう記事を見つけました。

手紙2円値上げ、84円に 消費増税ではがきも63円
嘘の新聞デジタル

嘘の新聞社は、日本に損害を与える記事を書き続けているのでもはや出版テロともいえる会社です。
中には、はんぐくさらむとかちょそんさらむとかちゅんぐくさらむとかばっかりで、普通の日本人はいないのでしょう。
普通の日本人だったら、あんなに狂った嘘の記事を書いたら気が狂ってしまいます。
いつも記事は結論が先にあってわけのわからない理由付けが付いています。
まあ、日本犯罪協会なんかも似たようなものですが。
今回取り上げたのは悪質なものではありませんが、単に気の利かないというかバカっぽいタイトルがついています。
手紙という用語には通常、はがきを含みます(ウィキペディアの説明)。
はがきの手紙に対して封書の形態をしたものを、手紙、という場合もありますが、そういう使い方は相手に対する気遣いが感じられず、とても馬鹿っぽく感じられます。
封書と書けば済む話なのにどうしてそう書けないのでしょうか?
これに関しては日本郵便にも責任があり、郵便ポストに『手紙』という表記を使っています。
日本語不自由な外国人に対する配慮で始まったかもしれませんが、それだったら、"postcard"とか"envelope"とか表示すればば良いでしょう。
嘘の新聞の記者は、単に封書という単語を知らないだけなのかもしれませんが。
日本人としての常識のない会社の記事ですからそれ以上の深い意味はないでしょう。

公的情報を発信するなら、もう少し日本語の表記に気を使ってくれないと。


by mcap-cr | 2019-04-05 07:20 | 外国語 | Trackback | Comments(1)

不適切表現がなかなかわからない

このところ改めて英文のTechnical writingを勉強しています(過去記事1過去記事2)。
こういう勉強をしていて困るのが不適切性がわからないことです。
綴の間違いや文法の間違いなんかは、頑張れば自分でも発見できますが、その記述はあり得るんだが妙な感じがする...というのは、自分で発見することがなかなかできません。
最も基本的な、伝わる/伝わらない、という視点で見れば、大抵は伝わるように書くことができますが、それでも逆の意味になってしまったり、焦点がぼやけてなんだかわからなかったりすることはよくあります。
会話の場合は、その場で指摘を受けて修正できますが、書くとなるとフィードバックを得るのに時間がかかります。

こういう話は、自分の頭を整理するために書いているので、申し訳ありません。

ある教材を読んでいたら、技術英語として、受動態の使い方がまとめられていました。
技術英語で受動態を使う場合は、
(1) 目的語を強調する
(2) 事実を客観的に記述する
(3) 自分や相手の非を控えめに表す
(4) 前の文とのつながりを考慮する

と4項目が示されていました。

技術文書では、受動態をなるべく使わないというのが基本であることは、別な教材にも示されていました。

(1)の場合は明確だと思いますが、それでも、その書き方でいいのか、もっと適切な表記法はないのか、と考えると頭が痛くなることがあります。
そこで例示されていた例文が
"The accident was caused by metal fatigue."(その事故は、金属疲労が原因である。)
= "Metal fatigue caused the accident."(金属疲労がその事故を引き起こした。)

これなんかはいいほうですが、どうして"metal fatigue"に"the"が付かないのかとか考えるとよく分かりません。
Weblioで調べると、metal fatigueは、不加算名詞となっているので、不定冠詞は付きません。
定冠詞はどうなのかな?よくわかりません。
イタリア語なんかでは、何にでも冠詞がつくのが普通みたいで、複数形にも不定冠詞が付くし、指示代名詞があっても定冠詞が付く(la mia madreなど)ので英語とは全然違います。
逆にロシア語なんかは冠詞が付かないのが普通だそうです。

(2)の事実を客観的に記述する、というのも難しい考え方です。
その文書には、こんな例が載っています。
After the test, the semiconductors should be left in the chamber for 30 minutes.(テスト終了後、半導体はチャンバーに30分放置してください。)

説明では、人を示す必要がないときには、物を主語にすることで、客観的に指示を与えることができるという説明があります。
簡単に命令形ではだめなんでしょうか?
Leave the semiconductors in the chamber for 30 minutes after the test.(テスト終了後、半導体はチャンバーに30分放置してください。)

米国政府の仕様書では、具体的手順は命令形で記述、一般的要求は受動態で記述(shall be ~)のように使い分けられているように思います。
もちろん、どちらでも通じることは間違いありませんが。

米国では、絶対的命令には"shall"を使うことが多いようで、政府文書などはやたらと"shall"が登場しますが"should"は、比較すると少数です。
ちなみに、ある米軍プロジェクトの仕様書全1554ページの中で、"should"は、84回しか登場しなかったのに対し、"shall"は、なんと5402回登場しました。
以下に例を上げてみました。

米国政府作成の仕様書の"shall"の使用例です。
Concealed and insulated piping shall be tested in place before concealing.
Submit for approval pressure tests reports ...
私訳:隠蔽される保温管は、隠蔽前にその場所で試験すること。
圧力試験報告書を承認用に提出すること...

まず、一般要件として、shall付き受動態による命令形を使用し、それを受けて、細目を命令形で記述してあります。
仕様書全体を通して読むと、この形が多いです。

一方、"should"の例です。
For flexible cellular foam the thickness should be 13mm instead of 15mm.
私訳:柔軟な発泡材については、厚みは15mmの代わりに13mmで良い

上の文で"should"を『で良い』と訳したのは、ここに書かなかったのですが、ここは保温材料についての説明であり、保温性能を確保するのが目的なので、厚みを15mmにすればオーバースペックにり、一向に差し支えないからです。

米国政府の"shall"がいかめしい要求を感じさせるのに対し、"should"はちょっと柔らかい感じです。

仕様書全体として見ると、既に書いたように、"shall"が強制的な一般要求を表す場合に使用され、その細目は、命令形で記述されています。

一方、"should"は、命令部分もありますが、この仕様書中では、その後に細目はなく、また、文書の要求を伴いません。

ついでに、もうひとつ"shall"の例を挙げます。
The following fire protection related items shall be U.S. products with U.S. testing labels as required. These items shall not be substituted with Japanese manufactured products:(以下に項目が列挙される)
私訳:下記消防関係の物品は米国の試験認定付きの米国製品であること。これらの物品は、日本製品で代替してはならない。

他の米国政府の仕様書もほとんど同じなので、"shall"の記述は絶対命令というのがそこでのルールになっているようです。

"shall"は絶対的命令、"should"は推奨程度に使い分けられるという説明をどこかで読んだような気がします。
いずれにしても、私が書いた文は、不自然でないのかは自主学習では分かりません。

本題に戻ると、(3) 自分や相手の非を控えめに表す、というのは、なるほど!と思います。
とてもいい文例が紹介されていました。

"Three errors were found in the report."
のほうが
"I found three errors in your report."
よりも柔らかい言い方だそうです。

"the"と"your"をさらりと使い分けているところに、この文を書いた著者のセンスを感じます。

(4) 前の文とのつながりを考慮する、というのも意外に難しいのかもしれません。
こんな文例でした。
"We have developed a new image recognition device for robots. The device is controlled by a camera mounted on the arm."(弊社では、ロボット用画像認識装置を新規開発しました。ロボットアームに搭載したカメラで、画像認識装置を制御しています。)

後半の文は、英文と和文の対応が難しく感じます。
カメラの中に制御回路が入っているとは思えない(すなわち、元の日本語が不適切である可能性がある)ので、たぶん、カメラで撮った画像を信号として使うのでしょう。
The device is controlled with the signal of a camera mounted on the arm.(画像認識装置は、アームに取り付けられたカメラの信号を使って制御されます。)

とするほうがいいような気がしますが、不自然でないのかは自信がありません。
たとえば、signalは、種類は多分1種類しかないと思いますが、常に違うはずなので、"the signal"ではなく"signals"が良いかもしれないし、"a signal"のほうが良いのかもしれません。
多分、"a camera"というのは、画像認識装置にモデルがいくつかあるので、"the camera"と特定しなかったのだろうと思いますが、そこに"signal"という概念を入れると、もう不定冠詞を使うのか複数にするのか定冠詞にするのが良いのか全然わかりません。
それとcameraとmountedの間に"which is"か"that is"という関係代名詞が省略されていますが、私には、こういう関係代名詞は省略しないほうが読みやすいです。
というのは、飛ばし読みするときには、関係代名詞が入っている方が、構文を読み誤りにくいからです。
こういうのは、読解能力を上げれば変わってくるのかもしれませんが、ネイティブのテクニカルライターはどうなのでしょうか?
ひょっとしたら権威者だって断定できないかもしれないし、ネイティブの意見が分かれるなんていうのはしょっちゅうのことです。
そういえば、以前に会社の英語研修のときに、前置詞を選択する問題があって、ネイティブの補助教員の、アメリカ人(2つの地区の2名)、スコットランド人(1名)、オーストラリア人(1名)が、全員違う前置詞を選択した、なんていうことがありました(その教材は捨ててしまったのが残念)。
こういうのが自主学習者の限界です。

以上のように、適切な文は分かるのですが、不適切な文は、どこが不適切なのかなかなかわかりません。
まずは通じるところから、なのですが、専門に研究しない限り、その先は険しい道のりのようです。


by mcap-cr | 2019-04-02 06:37 | 外国語 | Trackback | Comments(4)

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